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2005年7月26日 (火)

ハーモニカとフォスターの曲が

kazutakahasi

  ぼくの友人、カズ・タカハシ君が、すごい仕事を完成させてくれた。アメリカの58ヶ所に及ぶ国立公園を踏破して、7年間かけて写真を撮り続け、(株)学習研究社から写真集『アメリカの遺産』(定価¥2800 税別 03-3726-8188)を出版した。

  アメリカは想像を絶するぐらい広い。ぼくもロサンゼルス・サンフランシスコと。ゲイパレードに参加するために何回か渡米して、その広さを多少は実感しているが、ハワイにも2ヶ所、なんとアラスカにも7ヶ所国立公園はある。そのすべてを踏破したのだからアメリカに住むアメリカ人でもなし得なかったことだ。

  タカハシ君は、1948年の鹿児島生まれ。陸上自衛隊の勤務301写真中隊で写真を習う。日本でスポーツ新聞社に勤務。その頃、タカハシ君と知り合う。1983年に渡米、米国のスポーツを取材して、東京のスポーツ新聞社に写真と記事を送っている。

  あとがきにこう記している。

  「ボクにとってアメリカを探す旅は、鹿児島県の小さな島で過ごした小学生の頃にさかのぼる。
  ある時、父の鞄の中から古いハーモニカとフォスターの歌曲集を見つけ出したボクは夢中になって練習した。
  家から学校までは山道を片道4キロ近くあるかなければならなかったから、通学の行き帰りはいつもハーモニカと一緒だった。そしてフォスターの曲はボクをまだ見ぬ遥か彼方のアメリカへと誘った。」

  タカハシ君のお父さんは貧しくて、彼を上の学校へ行かせられなかったが、彼のハーモニカは“ボク”をアメリカに誘い、そしてこんな素晴らしい旅をさせてくれたと、父に感謝している。

  お父さんはすでに亡くなっているが、お母さんは94歳で元気、「自分がここまでこれたのは、丈夫な身体と忍耐力を授けてくれた彼女のおかげ」とタカハシ君は言う。

  写真集の刊行を機に帰国して、故郷の鹿児島の母に報告するために帰ったが、町をあげて歓迎してくれたそうだ。

  すばらしい序文を書いている歴史学者でコネチカット州立大学名誉教授のウイリアム・ボグランドさん、彼の存在も、彼を落ち着いていい仕事を成し遂げることができた原動力になっているのでは。

  これまで多くの画家や写真家、モノ書きにめぐりあったが、脚光をあびたり、売れてくると、別人のように人が変わってしまうのを沢山見てきました。
  「日本にいたとき、伊藤さんにお世話になったこと、ボクは今でもご恩を感じ、感謝の気持ちを忘れてはいないのです。」と言って帰国するたびに会いに来てくれる、そんなタカハシ君の心根がぼくはとてもうれしいのです。

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