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2005年9月 7日 (水)

眠っているものを掘り起こす仕事

yama

  1982年頃から1987年ぐらいまでに多くの劇画作品を残してくれた山川純一君。彼の作品は「けいせい出版」から、『君ににニャンニャン』『兄貴にドキドキ』『ワクワクBOY』と3冊の単行本化された。

  ところが「けいせい出版」が倒産してしまって、この3冊の本が山の用に返本になって残されてしまった。その残った返本を「けいせい出版」の女社長に頼まれて、全部をわが社(第二書房)で買い取ることになった。

  山のように倉庫につまれた3冊の本を見上げて呆然とせざるを得なかったが、山川純一の作品のパワーは物すごかった。なんと、なんと、返本の山はあっという間にくずれて、2、3年の間に全部売れてしまった。

  山川君は作品ができあがると、わが家に届けにきてくれた。線の細い青年でとっても行動的にハッテン場などに出入しているとは思えない、恐らく体験派でなくて、妄想して書いていると思う。だから発想が自由奔放で大胆な作品を書けたのだろう。

  彼は毎月書いてくる作品の稿料だけで生活しているとのことで、つつましく生活していたに違いない。

  彼の描く男は、少女マンガ風で、顔が細長く、長髪なので、『薔薇族』のスタッフには毛嫌いされて、ついにホされてしまった。

  わが社でホされたからといって、他社に原稿を持っていくということのできない人間だった。ぼくは彼が生活できなくなるのを知っていたから、誌上に載せなくても、かなりの年月、原稿料を払い続けてあげた。そのうち悪いと思ったのか、ぷつりと姿を見せなくなってしまった。

  いいものはいいということだろうか。20年の歳月が流れて、ネット上で山川純一の作品を読みたいという人たちが数多く出てきたというのだ。

  「ブッキング」という会社の専務の左田野渉君がわが家に訪ねてきた。山川純一の作品をまとめて、一冊の本にしたいというのだ。

  絶版になって手に入らないような本をネット上で読みたいという読者の声が高まってくると、その本を復刊しようという会社なのだ。その佐田野君が、『復刊ドットコム奮戦記』という本を築地書館から刊行した。

fukkan

  ネット上だけで、山川純一君の本『ウホッ!!いい男たち』 (定価¥4800+税)、このぶ厚い本が全部売れてしまうなんて、すごいことだ。その辺のからくりが書いてある『復刊ドットコム奮戦記』(定価¥1700+税・築地書館)を読んでみてください。

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コメント

ええ話やなぁ

投稿: | 2007年9月10日 (月) 14時05分

>俺がヤマジュンねたを言っただけで怒り出す始末です。
AAとかで
「ウホッいい男」
「やらないか」
だけをみてギャグ漫画家何かだと思ってたんだろうな。

蓋を開けたら真性ホモ漫画で愕然としたんだろ。
今まで現実世界で自分がやってたことは
「俺ホモ漫画すきなんだぜ」≒「俺ホモだぜ」
と公言してることに近かったわけだから

投稿: | 2005年10月13日 (木) 19時04分

こんな記事があったなんて気付かなかった、M2一生の不覚!!コンバットはよくこんなの見つけてくるよね。
 ネット初心者なんで勘弁してくれ、うちの弟がバリバリの2チャンネラーでヤマジュンネタもよく口にしてたんだけど、ヤマジュンパーフェクト見せたらそれ以来口にしなくなったどころか、俺がヤマジュンねたを言っただけで怒り出す始末です。

投稿: | 2005年9月22日 (木) 17時10分

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山川君は作品ができあがると、わが家に届けにきてくれた。線の細い青年で
とっても行動的にハッテン場などに出入しているとは思えない、恐らく体験派でなくて、
妄想して書いていると思う。だから発想が自由奔放で大胆な作品を書けたのだろう。
彼は毎... [続きを読む]

受信: 2005年9月15日 (木) 23時50分

» 『薔薇族』編集長伊藤文學氏がヤマジュンについて語る。 [サイド9]
以下引用。 >線の細い青年でとっても行動的にハッテン場などに出入しているとは思えない、恐らく体験派でなくて、妄想して書いていると思う。だから発想が自由奔放で大胆な作品を書けたのだろう。 >彼は毎月書いてくる作品の稿料だけで生活しているとのことで、つつま....... [続きを読む]

受信: 2005年9月16日 (金) 11時16分

» [Books]うほっいい男 [Angelhalo]
眠っているものを掘り起こす仕事 月刊『薔薇族』編集長伊藤文學の談話室「祭」に書かれたヤマジュンのこと >線の細い青年でとっても行動的にハッテン場などに出入しているとは思えない、 >恐らく体験派でなくて、妄想して書いていると思う。だから発想が自由奔放で大胆 >な作品を書けたのだろう。 >彼は毎月書いてくる作品の稿料だけで生活しているとのこと 感動、君も泣けってところ。 ヤマジュンも苦労してるんだなぁ 明日は... [続きを読む]

受信: 2005年9月17日 (土) 00時51分

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「オフビート」さんより。 「薔薇族」編集長が語る「ウホッ」の誕生秘話。 どんな人にも歴史があるんだなぁ。( ´ー`) >山川純一『ウホッ!!いい男たち』の話  byよいこ [続きを読む]

受信: 2005年9月29日 (木) 09時44分

» ウホッ!いい仕事! [カラテ 日々の記録]
今更ながらなネタですが、今知ったからしゃあない。 月刊『薔薇族』編集長伊藤文學の談話室「祭」 眠っているものを掘り起こす仕事 http://bungaku.cocolog-nifty.com/barazoku/2005/09/post_433d.html いいハナシや... [続きを読む]

受信: 2005年11月13日 (日) 17時04分

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