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2005年9月 1日 (木)

笹岡作品は、日本の「オー嬢の物語」だ!

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笹岡作治さんは、『薔薇族』12号に「ああM検物語」が載ったことで、猛烈な創作意欲をかき立てられたのか、その後、長編の小説「地獄の顔」「小僧残酷物語」「若者狩り」「続・若者狩り」と、立て続けに作品が送られてきた。

 かつてなかったSM小説で、あっという間に読者を魅了してしまった。No.22号には「笹岡作治作品賛歌」として読者からの投書が多数寄せられた。

「あなたの責め作法には、かなりの迫力とエロチシズムがあり、読むものの興奮をかきたてずにはおられません。用語をストレートに表す文章は、歯切れがよく、からりとしたものがあり、とかく責め作品に見受けられがちな暗さが全くありませんね。」と、岡山市Iさんから。

「期待していた笹岡作治先生の「若者狩り」は、予想以上の素晴らしさに感激しました。笹岡さんの作品は、生涯に残るフィクションの世界の素晴らしさであり、そのフィクションから得た数々の印象が、ぼくのこの社会での生き方に対して大きな力になっています。」26歳の褌好きの青年からの投書だ。

ぼくは笹岡作治の作品を高く評価している。書かれたときから30数年が経っているが、少しも古さを感じない。作品の中に登場する若者は、戦前は魚屋とか、八百屋とかの若い店員が小僧さんと呼ばれ、彼らは越中褌をして、半タコと呼ばれる服装に腹掛け姿で、御用聞きに回っていた。

登場人物は、戦前の人たちだが、これは作者が安サラリーマンの家庭に育った原風景から描かれているのだろう。

フランスの地下文学の最高傑作といわれている「オー嬢の物語」は澁澤龍彦さんの訳で有名だが、それに匹敵する作品だと、ぼくは思っている。

「オー嬢の物語」の作者も幻の作家と言われているが、笹岡作治という作家も、その正体は全く分からない。しかし、作家が福岡県の人だということ。それに戦時中、海兵団に入隊していたことなどから、ぼくなりに推理してみると、この作家は大変な人だということが分かってきた。

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