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2005年9月23日 (金)

押収されたブルーフィルムの行方は!

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  ブルーフィルムは、ほとんどヤクザさんが製作していて、比較的に取締りがゆるい、四国の山中などで作られることが多かったようだ。

  警視庁の風紀係には、ブルーフィルムに関してはなんでも知っている生き字引みたいな係官がいるという話を聞いたことがある。

  ブルーフィルムにも名作といわれる作品もある。千葉の印旛沼のような所で撮影したのであろうか。葦(あし)が生い茂った水面の小舟の中で、かすりの着物を着た若い男女が抱き合うと言う光景は、情緒があってよかった。

  その頃、東宝のストライキがあって、組合員が資金稼ぎで製作したのではないかという作品があった。戦国時代が背景になっていて鎧(よろい)を着けた武士たちが女を犯すなんていうのはヤクザさんには撮れないだろう。

  雨が降ろうが槍が降ろうが、ブルーフィルムの撮影会をやりますと声をかけると、欠席する人はいなかった。そのくらいみんな飢えていたということだろう。

  ぼくが卒業した駒澤大学の教授たちをご招待したことがあった。中には尼さんもいた。のちに上越新幹線の車中で、講演の帰りだろうか、総長ご夫妻と偶然に同席することがあった。総長さんも「あのときはよかったね」と、よろこんでおられた。もうとうに亡くなられているが、今でもいい功徳になったと思っている。

  映写会が終わって外に出ると、男たちがみんな竹やぶに向かって一斉に立ち小便をするので、近所の人が見たらへんだと思ったに違いない。

  ぼくと同じように接待に使う人が何人も出てきて、なかなか日どりがとれないようになっていた。確か、お礼として1万5千円払ったと記憶しているが、山口さん、忽ちアパートを自宅の裏に造ってしまった。

  いいことは長くは続かない。警察って面白いもので、地元の警察は動かず、高田馬場の戸塚警察に挙げられてしまった。ぼくも参考人として警察に呼ばれたが、「伊藤文学グループ」なんて書いてある書類が机の上にのっていた。

  見にきた人の住所、氏名を書いていたので会員に見せている分には罪にはならないようだ。フィルムを売ったりするといけないが、売ったりはしていないから罪にはならなかったようだ。

  このことでがっくりされたのか、山口さんは亡くなられてしまった。秘密めいたひそかな楽しみ、ある意味で、いい時代だったと思う。今の世の中、なにもかもあけっぴろげの時代、決していい時代とは言えないのでは。

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投稿: よっちゃん | 2005年9月26日 (月) 20時00分

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