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2006年1月23日 (月)

江戸の時代は「通和散」、平成の時代は「ラブオイル」

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  今の世の中、肛門性交するときは、ぼくが命名して売れている「ラブオイル」が必需品だ。これをぬれば、コトはスムースに運ぶというものだ。

  昔の人は、どうやって肛門性交をしていたのかと不思議に思っていたが、昭和四十九年七月に林書店から刊行された『異端文藝』という雑誌の創刊号に、高田由郎さんという方が「頽廃と同性愛」という見出しで、こんなことを書いている。

  江戸時代に「通和散」という名の「ラブオイル」と同じ役目をするものが売られていたというのだから、必要に迫られれば考え出すことは同じなのだろう。

  江戸時代よりもっとさかのぼって、慶長三年の「弘法大師一巻書」の中に書かれた衆道の秘伝書の中には「屁をするに、唾なきときは梅を思い出し」などと教えているが、この時代ではヨーロッパのようにポマードもなく、もっぱら唾液が使われていたようだ。梅干を頭に描けば唾が出てくるから、それを使えということだ。今の時代だって、唾をつけてオナニーをしている人は、いるに違いない。

  肛門に挿入するには、滑りをよくするための薬品が欲しい。簡単に間に合うのは唾液だが、より効果的なものが欲しいと思うのは、いつの世でも同じこと。

「こうした要求を満たすものが、紙漉(かみすき=和紙をすくこと)に用いているネリというもの。これはトロロアオイの根を原料にしたものだという。これを男色家たちはどのように使っていたのだろうか。

  ネリ木というものを口の中で噛み砕いていると、その粘膜が唾液に溶け込んで、ヌルヌルしたものになる。これを指先にあてて、肛門にぬりつけると、スルリと入るという。

  これからクライマックスというときに、トロロアオイの根を口の中で噛んでいたのでは、なんともムードがない。そこで乾燥させた根を細かく砕き、それを絹のふるいにかけて粉末に調製した。この粉末を薬の問屋が「通和散」という、もっともらしい名前をつけて売り出した。

  当然のように男色を愛する人たちに利用されはじめ、粉末を唾液に溶かして、アヌスの貫通を滑らかにして、ペデラスティの快感を味わったという。」

  いつの世まで、この「通和散」が使われていたのだろうか。「通和散」とは、うまいネーミングだ。

  江戸時代は「通和散」、平成の時代は「ラブオイル」ということだ。発売してから二十三年にもなる「ラブオイル」。にせ物までが売られているが、『薔薇族』は廃刊になっても、「ラブオイル」は永遠にゲイの必需品なのだ。

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コメント

ラブオイルの成分は、何ですか。

投稿: | 2015年10月15日 (木) 04時01分

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