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2006年2月 1日 (水)

こんな相談って悲し過ぎる!

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  昭和二十五年八月刊行の『文化人の性科学誌・人間探求』の三月号にこんな記事が載っていた。ぼくが駒澤大学の学生の頃の雑誌で、定価七十五円、第一出版社から刊行されている。

  そのタイトルがなんとも悲しい。「相談と回答・異常性愛者の分析」とある。この時代は同性愛者は異常性愛者と言われていたのだ。『薔薇族』を創刊するキッカケになった本、『ひとりぼっちの性生活』を出版したときに読者から著者宛に届けられた多数の手紙の中に、やはりひとりの男性が銭湯で、同じ男性のオチンチンを見て興奮し、オナニーをしたというのを読んで、ぼくは『薔薇族』を出そうと決意したのだ。それは昭和四十年のことだった。

「私は二十六歳の健康な男性で、十二歳の頃から性に対して興味を覚え、始めは性器をいじって満足していました。十四歳のときに町へ出て、他人の家に住み込みで働くことになりました。

  銭湯に入りにいって、他人の性器を見るのが楽しみで毎日のように行きました。十七歳の頃から身体中がぞくぞくするような、やるせなさから自分の性器をきつくしばって満足していたのですが、あまりにも痛いので、そういうときには性の本を読んでじっとしていました。

  十八歳のとき、横須賀に行って悪友に誘われて女を買ったのですが、思うように性交ができず笑われて帰ってきました。

  旭川で二十三歳の頃、嫁の話があって、女がそばにいたら治るだろうと結婚したのですが、どうしても性交がうまくできず、ぞくぞくするような嫌な気持ちになるのです。それから一年あまり変な生活をしましたが、嫁の方から別れるというので、喜んで別れました。

  親たちも一度、病院へ行ったらというので、行って本当のことを話しましたら治らないと言われました。

  近頃また嫁をもらえという話があって大変悩んでいます。

  十八歳の頃、オナニーをさかんにしたことがありますが、夢で同性の性器をつかんだ夢を見て夢精しましたが、一ヶ月に二、三回ぐらいです。

  同性は男らしい男でないと、興味がわきません。小生は内気なたちです。(旭川・S・Y生)」という深刻な相談だ。

  それにしてもその時代の回答というのは、紹介するのも恥ずかしいようなものだ。こんな相談を読むと、『薔薇族』を創刊した頃も読者の悩みは同じだったから、本当に『薔薇族』を勇気を出して創刊して良かったとつくづく考えさせられる。

  どれだけの読者の人たちが、『薔薇族』を心の支えにしてくれたのかということを、こんな悲しい相談を読むと思い知らされるというものだ。

◆ご感想・ご相談はこちらへbungaku@barazoku.co.jp

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