ちょっぴりうれしい話がありました!
左ひざの痛みはとれないし、その上、風邪の病源菌がよっぽど居心地がいいのか、体の中に居座ってしまっている。もう2週間以上もなんにも出来ない状態だ。
そんなときにちょっとだけ、いい話が舞い込んできた。テレビ朝日の深夜番組のクルーが取材にくるというのだ。
平成15年9月1日発行・『薔薇族』No.368号の表紙を飾っているのは、吉本の芸人「COW COW」の多田健二君で、ニコニコしている笑顔だ。
その前に下北沢のタウンホールで、まだ売れていない吉本の芸人たち、20人ぐらいでイベントを開いたことがあった。ぼくも招かれて出席したのだが、まったくの場違いで年寄りなんて誰ひとりいない。ほとんど若い女の子ばかりで、ある意味ではロックのコンサートのノリで、観客と芸人が一体になって楽しんでいるという感じだった。ぼくは一度も笑えなかったが、若い女の子たちは本当によく笑う。
若い芸人たちが舞台上で、お客さんにいろんな提案をするのだが、「COW COW」の多田健二君が、雑誌の表紙に登場したいと言い出したのだ。
それからしばらくして、下北沢の喫茶店で吉本の人と、「COW COW」の多田君と「次長課長」の河本準一君と、打ち合わせに出会った。
下積みの時代が長く、ここまでくるのも大変だったという話をしてくれた。河本君は、奥さんと小さな子供さんもいるそうだ。
今度は赤坂の方の大きなホールでイベントをやり、表紙になった多田君の本をみんなにご披露するということだった。
いろんな雑誌に表紙に使って欲しいと頼みに行ったそうだが、全部断わられてしまった。売れてない芸人を表紙にするわけがない。
『薔薇族』は、ぼくひとりが決めればいいことだから、即決でOKしてしまった。そのかわりヌードの写真を撮らしてもらうという条件で。
新宿ルミネの7Fにある吉本の劇場で、彼らの公演が終わるのを待って、写真を撮らせてもらった。モデルは多田君と河本君だ。カメラマンは、ぼくしかいない。いろんなポーズをつけてもらって、まあまあの出来だったと思う。帰りに下北沢のいつも頼んでいるDTP屋に現像をお願いしてきた。
翌日、写真屋の親父さんから電話があって、機械の故障でパーになってしまったと平謝り。こんなこと今まで一度もなかったのに。かろうじて助かった2枚だけを使って「脱いだ!吉本芸人」と題して間に合わせた。
ところが皮肉なことに「COW COW」の多田君は芽が出ずに、「次長課長」の河本君が急に売れ出して、今や、テレビでひっぱりだこなのだ。
その「次長課長」の話をしてくれという取材だ。「ビジュアル妄想倶楽部」という番組で、3月11日(土)夜12時30分から1時30分まで。本決まりだそうだから、ぼくが登場するのは間違いない。風邪で寝ていたのを起き出してのインタビューだから、果たしてどんなことになっているのやら。応援した芸人が脚光を浴びるようになって、こんなにうれしいことはない。次は多田君も!
ブログを見てくれている人も、ぼくの素顔を知らないだろうから、ぜひ、見てください。こんなじじいが書いているの、もう見ないなんて言わないで。
◆ご感想・ご相談はこちらへbungaku@barazoku.co.jp
| 固定リンク
コメント