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2006年6月13日 (火)

ロシア初のゲイパレードは流血騒ぎ!

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  ゲイの人たち、日本で生まれたことを感謝すべきだろう。江戸時代までの日本の社会は同性愛に対しては寛大だった。明治に入って富国強兵が叫ばれ、人口を増やし、海外に進出していかなければならず、子供を産まない同性愛者は、どうしても社会の片隅に押しやられてしまった。

  幸いなことに日本におけるキリスト教の力は弱い。神道も、仏教も、同性愛を差別したり、偏見を持って見ることもない。これは同性愛者にとって幸いなことだ。

  2006年、5月31日(水)の東京新聞の朝刊だけに、こんな記事が載っていた。ロシアのモスクワでの事件で、稲熊均さんの記事だ。

「同性愛者の権利擁護を訴えるグループがロシアでは初となる集会を27日、モスクワで行おうとしたところ、警官隊に強制排除され、活動家ら約120人が逮捕された。

  排除の過程で、ネオナチやロシア正教の過激派も加わり、活動家らを殴打するなど、流血の事態にエスカレート。ロシアにおける同性愛者への偏見の強さを示した。」

  ロシアの刑法から同性愛者に対する特別な罰則条項が削除されて、13周年となるのを記念し、モスクワ中心部で集会とデモ行進が行われる予定だったとある。

  ロシアの正教関係者からは「ゲイを刑務所へ」などという怒声とともに生卵などがぶつけられた。

  首都中心部での流血の事態を欧州各国のテレビは大きく報じたが、ロシア国内のテレビは一切報じなかった。こうしたロシアの対応に欧州からは「いかなる人権も擁護するという民主主義の原則に反している」(デラノエ・パリ市長)などと批判が高まっている。

  日本のテレビも、くだらない事件の報道をひっきりなしに報道しているのに、こんな大事なニュースは放映されない。新聞も朝日、毎日には載っていなかった。

  アメリカでも最初のゲイパレードは、警察官の壁に囲まれての行進で、「ゲイは街から出て行け!」のポスターが街中に貼られていたという。35、6年ぐらい前のことだろうか。

  日本は幸いなことに、ひとつの宗教が大きな勢力を持っているということはない。いろんな宗教があるというのもありがたいことだし、無宗教の人も圧倒的に多いのではないか。

  日本ではすでにゲイパレードが毎年催されているが、警察官は警備はしているが、壁のように囲んでしまうということはない。ゲイが弾圧されているわけではないから、大きなスローガンをかかげにくいという現実もある。

  差別や偏見があるのか、ないのか、これはひとりひとりが自覚を持って、対処していくしかないだろう。

2006年5月31日(水)東京新聞朝刊

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