山川純一作品の原画がみつかった!
ついに山川純一君の劇画の原画、13編をみつけ出しました。長い間、使っていた事務所を撤退したので、ダンボールに入れたものが山のようになっていた、その中からです。
なにしろ『薔薇族』関係のものだけでも、35年間のものが、たまりにたまっているので、その中からみつけ出すのは大変でした。
山川君の作品は、一編の長さが16頁で、それだけでストーリーは完結していて、一つの作品で16枚あるということです。
今回みつかった作品は、『薔薇族』の増刊号に掲載されたものが多いです。1983年の作品というと、今から23年前に書かれたものです。原画にはトレシング・ペーパーが貼ってあったので、作品そのものは保存状態がよくて、きれいに残っています。ただ上の部分をセロテープでとめてあって、長い時間が経っているので、その部分はわずかに黄色く変色してしまっています。
山川君がわが家に作品を持って訪れていたのは、すぐとなりに事務所があった時代でした。線の細い人で、やっとしゃべっているような人でした。
着ている服装も粗末なもので、生活に困っていたのはみてもすぐ分かるようでした。それまではアルバイトをしながら、劇画を書いていたようなので『薔薇族』に載るようになってからは、毎月決まってお金が入るので、生活も安定してきたと、よろこんでいました。
おそらく山川君は、ハッテン場などに入りびたっているような人ではなく、アパートの部屋で妄想をたくましくして、作品のストーリーを考えていたに違いありません。
一作ごとに絵が上達していて、最初の頃の作品からみると、進歩していくさまが、はっきりと分かるようでした。
残っている作品は35作品。3年ぐらいの間に書いたものでした。『薔薇族』のスタッフは、とにかく長髪が嫌い。理屈ではなくて、生理的にうけつけない。それに長い顔が嫌い。山川作品を嫌がるのなんのって。
山川君の作品を載せるなと、毎月のように言われてしまう。これにはぼくも困り果ててしまった。彼が『薔薇族』の稿料だけで生活していることを知っているのは、ぼくだけなのですから、なんとしても載せ続けてあげたかった。
あまりにうるさく載せるなというので、中止してしまったが、載せなくても稿料を払い続けていたのです。しかし、山川君も気にしたのか、ぱったり姿を見せなくなってしまった。
それが今になってインターネットの世界で、彼の作品を見たいという人が増えてきているという。その人たちのためにも、どうしても未発表作品をなんとしてもみつけ出したいと思っています。
山川君の原画を欲しい、手に入れたいと思っている熱烈な山川ファンが多数いるに違いないと思うので、みつけ出した13編の作品をおゆずりしたい。
随時オークションに出品していきますのでご注目ください。
山川純一原画 オークションはこちらからhttp://page2.auctions.yahoo.co.jp/jp/auction/b72275099
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コメント
Cars and houses are not very cheap and not everybody can buy it. But, personal loans was invented to aid different people in such kind of cases.
投稿: CATHYKane31 | 2012年3月16日 (金) 13時49分
どういう経緯でオークションにだされたのかわかりませんが、まとまった形で保管されていたほうが文化的な意味合いとして良かったのではないかと思います。
投稿: しむら | 2006年12月 2日 (土) 01時18分
私も「オークションで流出、散り散り」よりは「編集して書籍化」を希望します。
って山純先生の意向が分からないので難しいところですが…
投稿: こじま | 2006年12月 1日 (金) 17時37分
オークションではなく、復刊と言う形をとっていただきたかったです。
そうすれば原稿を手に入れた人間だけでなく、たくさんの山純先生ファンが漫画を読むことが出来るからです。
投稿: AI | 2006年11月29日 (水) 10時24分
山川先生の原稿が見つかったのは嬉しい反面、オークションで散り散りになってしまうのは残念な気もします。
綺麗な元原稿を使って、再単行本化して頂けると嬉しいのですが…
(復刊ドットコムから発刊されたものは一部の印刷が潰れていましたし)
また伊藤編集長の口から山川先生の思い出話が聞けると嬉しいです。
雑誌に掲載されなかった未発表作品が見つかるのを心待ちにしています。
投稿: 月刊たむら式 | 2006年11月29日 (水) 02時11分
くそみそテクニックなら、きっと物凄い値になるでしょうねえ。。。
投稿: パル | 2006年11月28日 (火) 22時33分