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2007年8月

2007年8月26日 (日)

伊藤文學、「開運なんでも鑑定団」に登場!

12チャンネル、テレビ東京の人気番組「開運なんでも鑑定団」毎週火曜日の夜、855分から放映されていますが、見たことがありますか?

  島田紳助さんの軽妙な司会で、石坂浩二さんがサブを勤めている。視聴率もいいせいか、スポンサーもずらっと揃っている長寿番組だ。

  地方の各都市で開催する出張鑑定の会も、最初の頃は集まる人も少なかったが、今では大きな会場で、多くの人を集めて催している。

  本物だと信じこんで持ちこんできた、絵画や陶器などが、本人が何百万と値ぶみしたもののニセ物で数千円だったり、安物と思ったのにびっくりするような値段がついたりするところが面白い。

  骨董の趣味がなくても、画家がどんな人なのか、陶器だとどこで作られたものか、作家の経歴なども映像で解説してくれる、ある意味での教養番組とも言えよう。

  日曜日の午後1時から再放送もされているので、この時間に見ている人も多いようだ。

  この番組の中で「お宝売ります」というコーナーがある。じつはぼくが持っているお宝の写真と、お宝が売れたら何に、そのお金を使いたいのかを書いて番組に出したのだ。

  お宝は25年ほど前に、渋谷の西洋骨董店で買ったガレの大きな花びんだ。ガレの花びんに描かれる絵柄は、すべてといっていいほど植物や風景だ。しかし、ぼくが買い求めたガレの花びんはまったく違う。

  ガレは1904年に亡くなっていて、残された弟子たちが工房で製作を続けていた。それが1914年、第一次世界大戦が勃発して、ヨーロッパが戦場と化してしまった。

  戦争はすべての芸術や、文化を破滅に追いやってしまう。戦争になれば、ガレの作品など売れなくなるのは当然だ。ガレの工房は閉鎖されることになってしまった。この作品はフランスに侵略してきた、ドイツに対する怒りの作品だ。ドイツを象徴する王冠をかぶった鷲(わし)が、あざみの葉のトゲで首をさされ、断末魔の叫びをあげているという絵柄だ。

花びんの裏側には、戦火で焼かれた教会が描かれている。

  花びんの下の方には、大きく1914と第一次世界大戦の年号がきざみこまれている。

  日本人は平和ボケしてしまい、怒りを忘れてしまった。原爆を落とされたことが「しょうがない」なんていう大臣までいる始末だ。

  この花びんに描かれている激しいドイツに対する「怒り」の表現に、ぼくは強く心を打たれたのだ。こんな作品はザラにあるものではない。

  そんな作品を売らなければならないなんて、これまた情けない話だ。

  日本は景気がいいというけれど、それはほんの一部の人で、農家の人も、小売業の人もサラリーマンも、みんな困っている。みんなが困っているから、「お宝売ります」という手紙は山のようにきているそうだ。ぼくも手紙を出してから、1か月ほど経っても連絡が無いので、半分はボツになったのかと諦めていたところ、ディレクターの女性から電話がかかってきた。

  ディレクターがとりあげてくれたのは、『薔薇族』の知名度の高さだろう。廃刊に追い込まれ、三度目の正直で、やっと自力で復刊したものの56頁という貧弱さだ。これをもう少し充実した内容にしたいというぼくの願いを買ってくれたのだ。

  911日、ニューヨークのビルがテロにやられた日だ、その日に花びんが売りに出される。火曜日の夜、855分、12チャンネル、テレビ東京の「なんでも鑑定団」をぜひ、見てください。

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2007年8月24日 (金)

北沢川は子供たちの遊び場

東急バスの車庫がある淡島から、環状七号線通りの宮前橋まで、桜並木が続き、再生した水を流して、せせらぎ公園になっている。

 

世田谷区が数年かけて工事を進め、来年の三月には工事が完成するそうだ。この桜並木を寄贈した人は、松崎さんという方で、昭和の初期に建売住宅で財を成したということだ。

  鎌倉通りの鎌倉橋のほとりに、桜の寄贈者のお名前がきざまれた、みかげ石の石塔が建てられていたが、何者かに倒されて川の中に投げこまれていた。

  昭和七年頃に桜が植えられたと思うが、父が撮ったその頃の桜並木の写真を見付け出した。それは植えられたばかりの驚くほど細い桜の木だ。桜の木の寿命って、七、八十年ぐらいというから、そろそろ寿命がきているようだ。すでに枯れてしまって植え替えられた桜の木も多くなっている。

  ぼくも生まれたのが昭和七年の三月だから、七十五歳になる。ぼくの寿命も桜の木と同じで、そろそろ終わりが近付いてきたのかも知れない。

  この北沢川と目と鼻の先に七十五年住んでいたのだから、この川の移り変わりをずっと見てきたことになる。

  近所の駄菓子屋には、三メートルぐらいの細い竹ざおが売っていた。それとネバネバする茶色いもちも。このもちを竹ざおの先の方につけるのだ。

  夕方になると、近所の子供たちが川の両岸に何十人も、竹ざおをかついで集まってくる。川の上には蚊とか、虫がたくさん飛んでいるから、その虫を食べに、大きなとんぼが飛んでくる。キンとか、ギンとかいうとんぼだ。そのとんぼをさおを振り回してとるのだ。簡単にとれるようだが、うまい、へたがあって、とんぼは素早いから、そうはとれない。

  時間を忘れてしまって、夕食の時間に遅れてしまうから、おふくろに怒られたものだ。

  台風が襲ってくると、木造のわが家はゆさゆさゆれて恐ろしかったが、台風が過ぎ去った翌日は子供たちの楽しい時間だった。

  川は水かさを増して流れているが、子供たちは長い竹ざおの先に網もつけて、上流から流れてくるゴムまりなどをすくいあげるのだ。落ちたら生命はないけれど、そんなことを考えている子供はいない。夢中になってえものをひろいあげたものだ。

  ぼくはその頃、三宿にある世田谷学園に通っていた。代沢小の裏にも川があって、北沢川と合流するところが深みになっていた。

  東大原小学校の前の魚屋の息子で、ケンちゃんという同級生がいた。ケンちゃんはからだもガッチリして大きく、いつも自転車で通っていた。ぼくと出会うと必ず荷台の後ろにのせて学校まで送ってくれていた。

  ある日のこと、学校の帰りに桜並木を歩いていたら、代沢小の裏の合流する深みに大きな鯉が三匹も泳いでいるではないか。ぼくは急いでわが家に帰り、大きなバケツを持ってきた。

  台風のあとなので上流のつり堀からでも流されてきたのだろう。ケンちゃんは川にとびこんで、なんと三匹も鯉を素手でつかまえたではないか。鯉を高々とさしあげたときのケンちゃんの誇らし気な顔を今でもはっきりと覚えている。

  その鯉をそのあと食べてしまったのかは、まったく覚えていない。

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2007年8月22日 (水)

男性同性愛の『性風俗史年表』も残したい!

  河出書房新社から下川耿史さんの編著で、『性風俗史年表』(定価・本体\3800+税)が刊行されました。頁数400頁という膨大な分量が詰めこまれていて、戦後の昭和20年(1945年)から、昭和64年(1989年)の間の性風俗の歴史を知ることができる。

  下川耿史さんとは、ぼくが応接間がわりと、ブログを書いたりする仕事場にして、お世話になっている喫茶店の「邪宗門」で出会ってお知り合いなった方だ。下川さんもご近所に住んでいて「邪宗門」によく来られていたが、ここ数年、住居を移されてしまって、お会いすることがなくなっていた。

  それがついこの間、「邪宗門」のマスターから電話がかかってきて、「下川さんが来られているので来ませんか」ということで、すぐにとんで行った。

  下川さん、歯ぐきにガンができて、苦しまれたそうだが、その間に『性風俗史年表』も完成されたのだから、すごいことだ。

  昭和46年(1971年)の頁には「日本初のホモ向けの雑誌『薔薇族』(第二書房)が創刊される。」とあり、創刊号の藤田竜さん描くところの表紙が誇らしげに載っている。まさに性風俗の歴史の一頁に『薔薇族』はきざまれたといっていいだろう。

  下川さんは、このような年表を出そうと思いたった理由は、二つあるといって書いておられるが、長くなるので紹介できないが、最後の結論として、こんなことを書かれている。

「このような本は、政治や経済の動きが正史と呼ばれるのに対して、稗史(はいし)とか裏面史と呼ばれることが多い。稗史でも裏面史でも構わないが、編者にとっては政治や、経済の動向よりも、はるかに優先される課題であった。」と。

  下川さんが、戦後の性風俗の資料をどのようにして集められたのか分からないが、気の遠くなるような仕事では。数人の人の協力があって完成したのだろうか。この本を見ることによって、どれだけの読者が性風俗の参考にできることか。ぜひ、手許に置かれることをおすすめしたい。

  同性愛に関する記述もあることはあるが、あまりにもその数は少ない。最近、『薔薇族』を研究する若い学者が現れてはいるが、今のうちに男性同性愛者だけに限っての「性風俗史年表」を作成してもらいたいものだ。

  戦後の同性愛の風俗を熟知している方が、姿を消してしまっている。今のうちにその歴史を残しておかないと、あと、5年、10年したら資料も無くなってしまうし、関係者もこの世からいなくなってしまう。

  下川さんの本を拝見して、今のうちになんとかしなければの思いを強くしている。

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2007年8月14日 (火)

シャンソンはゲイの感性にぴったりだ!

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上野(現在は東京駅)から新潟まで走る、上越新幹線が開通した頃の話だ。グリーン車に乗ると「自由にお持ち帰りください」と書いてある『トランヴェール』という豪華な雑誌が座席の後ろの網の中に入っていた。確か月刊誌だったと思うが、毎号、テーマをきめた特集になっていて、執筆者も豪華な顔ぶれで、ぜいたくな雑誌だ。ところが東海道新幹線と違って、乗っているお客さんの質が違う。雑誌を取り出して読んでいる人も少ないし、ほとんど持っていく人もいない。それよりもグリーン車にあまりお客が乗っていないのだ。

その『トランヴェール』の編集長が高平哲郎さんで、それ以前は高平さん、宝島社におられたようだ。フジテレビのお昼のタモリさん司会の長寿番組「笑っていいとも!」のスーパー・バイザーもされていて、最近は舞台の構成・演出の仕事も多く手がけておられる。

毎年、夏になると、シャンソン歌手の石井好子さんの主催で、シャンソンの祭典「パリ祭」が、NHKホールで二日間、開催される。高平さんがいつから構成・演出を手がけられたのかは不明だが、シャンソンが好きなぼくは、女房と二人で数年前にチケットを買って行ったことがある。たくさんの歌手がほとんど一曲ずつ歌うのだが、構成・演出がしっかりしていないので、ダレてしまっていた。それが高平さんが構成・演出をされるようになってから、がらっと変わってしまった。演出って大事なんだなということを痛感したものだ。

三年ほど前から、何匹もの家を散歩して歩いている奥様に遊歩道で出会うと、チケットをお願いしますと、おねだりしてしまった。昨年はひざの手術の前で、ひざが痛くて歩けない状態で「パリ祭」に行くどころではなかったが、今年はひざの痛みもなくて歩けるようになったので、奥様にチケットをおねだりしてしまった。

高平さんの奥様も常連になっている「おーるど」という小さな喫茶店が近所にあって、ひげの親父さんと奥さんと、二人でやっている。ぼくも「おーるど」を応援していて、金子國義さん描くポスターとか、古い葉巻きのラベルとか、カリフォルニアのフルーツ・ラベルとかをお貸しして、壁にかけている。「おーるど」にチケットを二枚、あずけてくれていたので、それを受けとって、七月八日の日曜日、夜六時開演ということで、女房と二人で出かけた。

女性が六、七割で断然多く、男性は少ない。それにほとんどが高齢のお客さんで、二十代三十代の人は見られなかった。席は二階席の一番前で、それもまん中、最高の座席だった。奥さんがわざわざ挨拶にこられて、なんとぼくが聞きにきているということで、出演者が緊張していますよ、とのことだった。シャンソン歌手の人は、ゲイの人が多いと言われている。それはシャンソンが持つ世界が、ゲイの人の感性にぴったりするからだろう。シャンソン界の長老、芦野宏さんが館長の、渋川市にある「日本シャンソン館」を訪れたことがあったが、邸内に足を踏み入れたとたんに、まさにゲイ感覚の館だと思ったものだ。

簡単な舞台装置だが、朝倉摂さんの装置はさすがだ。第一部は「彩づくりパリ」で、黄色いひまわりが舞台のまん中に、第二部の「セピア色の仏蘭西」は、薔薇に変わる。なんといってもシャンソンは薔薇がよく似合う。永六輔さんが司会で、フランスの艶笑小咄を随所にちりばめて、観客の笑いを誘う。遠藤泰子さんの詩の朗読もオシャレだった。パリの風景などの映像の福井正紀さんの作品もセピア色で、パリのムードをかもし出していた。構成・演出がしっかりしていると、流れもよく盛り上がり、ラスト・シーンの「巴里祭」の曲の合唱は涙がこみあげてくるようだった。

今回の「巴里祭」は四十五回。五十回の「巴里祭」もぜひ聞きに行きたいが、歌う人もまたぼくも、この世に存在していることができるだろうか?

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2007年8月 9日 (木)

ヤクザと思われるからやめて!

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わが家のすぐそばに、江戸前の寿司の名店「小笹寿司」があった。先代は数年前に亡くなられて、お弟子さんが後を継ぎ、場所を移して、お店を開き、繁盛している。

先代の親父さんは頑固な人で絶対にマスコミの取材に応じなかった。気に入らない客をいびることで有名で、お小皿にしょう油をたくさんつぐと、「寿司を溺れさせるのか」と叱られる。お金を払ってなんで叱られなければならないのかと、近所の人は足が遠のいていたようだ。

ぼくはその親父さんに頼まれてしまったことがある。お父さんがいれずみをしていたそうで、小さいときからそれを見ていて、かっこよく思ったそうだ。親父さん、還暦になった記念に自分もからだに墨を入れてみたいと思いついたのだ。まさかいれずみなんて、そう簡単に彫れるものではない。東映のヤクザ映画に出てくるようなかっこいい、いれずみを描いてくれる人がいないかと、ぼくに相談を持ちかけてきた。

なんでも知らないものがない、間宮浩さんにその話をしたら、なんと知り合いで、高倉健さんのからだにも描いたことのある人を知っているという。早速お願いしたところ、その方も『薔薇族』の読者の方だったので、こころよく引き受けてくれた。歌舞伎の名優の声音(こわいろ)で有名な方で、男絵も描かれている人だ。

わが家の座敷で、何時間もかけて丹念に全身に描いてくれて、それはそれは、ほれぼれとするような見事な出来ばえになった。背中は金太郎が鯉の背中にまたがっている絵柄だ。プロのカメラマンにお願いしてあったので、16畳の座敷で、いろんなポーズで撮影もした。あとで聞いた話だが、すぐに風呂に入って消してしまうのは、あまりにももったいないというので、友人、知人に自慢して見せて歩いたそうだ。恐らく何日も風呂に入らなかったのかも知れない。

親父さん、本当は気の弱いやさしい人だったのでは。店に入ってお客さんを前にすると、急に気が強くなって、気になるお客をいびったのだろう。このときの写真は『薔薇族』のグラビアにも載せさせてもらった。

この話は20数年も前のことだ。数年して親父さん、ガンで亡くなられてしまった。お宅にもお邪魔したが、ねているような安らかな顔をされていた。いれずみを入れた写真も大きく伸ばしていて、残された娘さんが、その写真を祭壇に飾りたいと言ったら、お母さんがヤクザだと思われるから、それだけはやめてほしいと言われたとか。

親父さん、その写真をテレホンカードにして、友人、知人に配っていたほど、気に入ってくれていたようだ。今になって思うと、いい功徳になったのでは。

こんなことを書くつもりはなくて、この「小笹寿司」で、たまたまとなり合わせになってお知り合いになり、親しくなった高平哲郎(演出家)ご夫妻のことをこれから書こうと思う。

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