『薔薇族』創刊は、マクドナルド日本上陸と同じ年だった!
年末のことだった。下北沢の南口駅前の「マクドナルド」が、看板を取り外し、店内をこわし始めた。
北口の大手の電気店「石丸電気」が年末で閉店しますという張り紙を出していたので、「マクドナルド」まで撤退するようでは、日本の景気も最悪ではと思って、暗い気持ちになってしまった。
年末も押し詰まって、新たな「マクドナルド」の看板が取り付けられて、大改装ということが分かって、やれやれという思いだった。
『昭和タイムズ=64年の記録と記憶』が、テレビのコマーシャルでしきりに流されていた。最初の号だけ特別価格で売り出すという戦法で。
最初の号だけ書店で買い求めたものの、その後は、すっかり忘れてしまっていた。それが年が明けたある日のこと、1971年(昭和46年)13号が送られてきた。
表紙には「マクドナルド」の写真が載っている。店の前に停まっているタクシーの型の古いこと。37年も前のことだから当然のことだが…。
頁を開いていくと、「マクドナルド・日本上陸」とあり、「7月20日、ハンバーガーチェーンのマクドナルドが国内第1号店をオープンした。場所は東京の中心地銀座。しかもステータスの高い三越デパートの1階という好立地だった。」
そのとなりの頁には「悩める同性愛者に救いの手を・日本初のゲイ文化雑誌創刊」の記事が載り、創刊号の藤田竜描くところのオレンジ色のTシャツを着て、下半身裸身という青年の表紙絵も載っている。
『薔薇族』は昭和の歴史に燦然と残されたというもの。
アメリカのマクドナルドの会長である、レイ・クロック会長も姿を見せて、「ソニーがアメリカで大活躍しているように、マクドナルドも日本で成功を収めたい。」と挨拶したそうだ。
マクドナルドは昭和57年には、全外食産業の売上高トップに踊り出て、以来その地位は不動のものとなっている。
マクドナルドの日本上陸と同時に創刊した『薔薇族』も、華々しい出発だったが、37年後の現在の『薔薇族』は寂しいものがある。
季刊でいささか、かつても輝きはないが、復刊して4号まで出すことができた。続けていることに意義があるのではないか。
1月末に刊行された、2008年の冬の号は、内藤ルネさんの特集だ。お元気だった頃、修善寺を訪れて、旅館「菊屋」でのルネさんとの対談は、3時間を越した。洗いざらいルネさんから聞き出した対談は貴重で、それを一挙掲載している。
これはルネさんファンには、ぜひ読んでもらいたい。ルネさんのやさしい人間像をあますところなく収めた。
1月31日(木)~2月17日(日)まで、JR 京都駅
『薔薇族』2008年冬の号を京都方面でお買い求めの方、先着9名様に招待券をプレゼントします。「2008年・冬の号希望」と書いて、千円札を紙にくるんで、
〒155-0032 東京都世田谷区代沢2-28-4-206
『昭和タイムズ』をお求めになりたい方は、Tel 0120-300-851に電話をかけて下さい。
★『薔薇族』の注文の方法は、郵便局で千円の定額小為替を作ってもらってお送り頂くか、千円札を紙にくるんでお送りください。 〒155-0032 東京都世田谷区代沢2-28-4-206 伊藤文学 ★新しく『薔薇族』を置いてくれる古本店・「ビビビ」が下北沢にあります。〒155-0031 東京都世田谷区北沢1-45-15 スズナリ横丁1F・北沢タウンホールの筋向いです。読者好みの古書が沢山置いてあります。電話03-3467-0085です。 ◆永遠のベストセラー「愛の潤滑液 ラブオイル」一度お試しあれ。 ◆お求めはこちらから ◆ご感想・ご相談はこちらへbungaku@barazoku.co.jp
| 固定リンク
コメント