劇画化された『薔薇族』!
今どきの漫画など、ほとんど読んだことがないぼくを漫画化したいという、申し入れがあった。ミリオン出版社刊の『漫画ナックルズ撃・GEKI』という、見たこともない雑誌だ。「セブンイレブン」などのコンビニで買えるようだが。 天地180ミリ・左右150ミリという、ほぼ四角い妙な形の雑誌だ。昨年の11月頃だったろうか。編集部の男性と、漫画を描く前の筋書きを書くという男性が、わが家に訪れてきた。 20頁ぐらい使うということなので、3時間ぐらいしゃべったろうか。創刊してからの36 年間を話すのだから、いくらしゃべってもきりがない。 間もなくして台本のようなものが送られてきた。これを読んで作画にするのだそうだ。手馴れたもので、多少オーバーだが、うまくまとめてあった。 年が明けて出来上がった雑誌が送られてきた。表紙には所狭しと、内容の目次がベタベタと載っていて、見るからに薄汚い雑誌だ。 「総力特集・芸能暗黒黙示録」他の頁は見るに耐えない。ところが『薔薇族』が登場する頁は至極まじめなのだ。「日本初のホモ雑誌を作った男」というタイトルだ。「同性愛が絶対的に忌避され、ゲイたちが息をひそめて生きていた時代、彼らのために立ち上がったのは、妻子あるノンケの男だった!」とある。絵のタッチはリアルに描かれていて、若いときのぼくはちょっと、いい男に描き過ぎているが…。 建てかえる前の木造の家、鉄筋コンクリート造りの3階建の新築した家、写真を見て描いたのか、リアルに描かれている。 わずかな時間で、台本を読んで絵にするのだから、大変な手間ひまがかかるのだろう。毎号、毎号、締切りに追われて描き続けている人がいて、成り立っている雑誌だ。 どんな人がこの雑誌を読んでいるのだろうか。ぼくのことを描いている頁は、あまりにもまじめ過ぎる。嫌らしい表現は一切ない。ぼくとしてはありがたいことだが。読んでいる人は、どのように受けとるのだろうか。 定価は税込みで500円。よくコンビニで立ち読みしている人を見かけるが、20頁ぐらいだから立ち読みしても、5分、10分で読めてしまうだろうが、そんなことしないで買って読んで下さい。 文章で読むよりも、絵になって見た方が、よく理解できて訴える力も強いのでは。たった20頁だけど、ぼくの生き方が伝わってくるような、すばらしい出来ばえになっている。 これからはぼくも漫画を読むようにしようかな!
★『薔薇族』の注文の方法は、郵便局で千円の定額小為替を作ってもらってお送り頂くか、千円札を紙にくるんでお送りください。
〒155-0032 東京都世田谷区代沢2-28-4-206 伊藤文学
★新しく『薔薇族』を置いてくれる古本店・「ビビビ」が下北沢にあります。〒155-0031
東京都世田谷区北沢1-45-15 スズナリ横丁1F・北沢タウンホールの筋向いです。読者好みの古書が沢山置いてあります。電話03-3467-0085です。
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コメント
是非買って読んでみたいと思います!
投稿: ソドム | 2008年1月26日 (土) 17時44分