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2008年2月

2008年2月29日 (金)

毎日の記者が、朝日の記者をほめる!

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「毎日新聞」の編集委員の鈴木琢磨さんが、ライバル紙の「朝日新聞」の社会部の記者、小泉信一さんのことをほめたエッセイが、「毎日新聞」の夕刊に載った。

  小泉信一さん、何年か前に新宿2丁目を連載で記事にしたとき、『薔薇族』とぼくのことをとり上げてくれたときに知り合った。

  朝日の記者というと、上品でスーツを着こなした人のように思うが、小泉さんはからだがでっかくて、鈴木さんが北朝鮮の金正男(キムジョンナム)に似た男と書いているが、無頼派というべき人だった。

  それ以来、お付き合いが続いていたが、自ら志願して日本最北の地、北海道の稚内支局長として赴任することになってしまった。

  浅草の「神谷バア」で盛大なお別れ会が開かれた。ぼくら夫婦も参加したが、キャバレー太郎さんや、浅草の芸人さん、浅草を愛して路地裏の居酒屋を呑み歩いていた、小泉さんと親交のある、多士済済の人たちが集って盛り上がった。

  そのときくじ引きがあって、頂いた壁掛けのかわいい時計。キティちゃんが左右に首をふって時を刻んでいて、一時間ごとに変わったメロディが流れる。

  いつもこの時計を眺めているから、小泉さんのことは、ぼくの頭から離れない。

  志願して稚内に行ってしまうぐらいだから、小泉さんは独身だとばかり思っていたら、奥さんや子供を東京に残しての単身赴任だった。

  それが子供さんに不幸があって、東京に戻ってくることになってしまい、その上、小泉さん自身もペンを持てなくなってしまったようだ。豪放磊落の人のように見えたが、神経が繊細な人だったのだろうか。

  励ましの手紙を出したが、返事もなかったので心配していたが、212日(火)の「毎日新聞」の夕刊の「今夜も赤ちょうちん」と題するエッセイに、小泉さんの近況が書いてあるので、びっくりもしたし、安心もした。

「(小泉信一)。朝日を読んでいて、面白いと思ったら、この署名がある。川崎大師そばで育った朝日らしからぬ記者。著書に「東京下町」(創森社)にルポライターの鎌田慧さんが〈路地裏を通り抜ける春風のよう〉と賛辞を寄せた。そんなライバル紙記者から「いつも読んでいます。飲みませんか」と誘いのメール。」

  小泉さんと鈴木さんは千束の居酒屋で飲んだようだ。今は小泉さん、読者の投稿欄「声」を担当している。

「つい先日の朝日に署名を見つけた。浅草のコメディアン夫婦の泣かせるドラマ。いつもの小泉節だった。」と毎日の記者、鈴木さんはしめくくっている。

  ぼくはその記事を見逃してしまったが、小泉さん、元気になってまた、あまり陽の目を見ない路地裏で、たくましく生きている庶民の生きざまを、小泉節で記事を書き続けてくれるに違いない。

★『薔薇族』の注文の方法は、郵便局で千円の定額小為替を作ってもらってお送り頂くか、千円札を紙にくるんでお送りください。

155-0032 東京都世田谷区代沢2-28-4-206 伊藤文学

★新しく『薔薇族』を置いてくれる古本店・「ビビビ」が下北沢にあります。〒155-0031 東京都世田谷区北沢1-45-15 スズナリ横丁1F・北沢タウンホールの筋向いです。読者好みの古書が沢山置いてあります。電話03-3467-0085です。

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2008年2月21日 (木)

「ブックスローズ」の灯を消すな!

  14日、新宿2丁目のポルノショップ「ブックスローズ」の菊地社長が急死されたという赴報が届いた。

  先日、息子が「ラブオイル」を届けに行ったら、菊地社長がお店にいて受けとってくれたそうだが、手が震えていたので心配だという話を聞いたばかりだった。

「ブックスローズ」というお店の名前は、ぼくが名付けたものなので、菊地さんの死はショックだ。菊地さんは50代後半ぐらいの若さではないだろうか。

  渋谷の宮益坂にあるお店の「伊藤文学の談話室・祭・渋谷店」を閉店したときに、あとを引き継いでくれた。

  新宿と横浜店、そして渋谷店を営業していて、どれだけお世話になったことか。あるポルノショップのオーナーが、『薔薇族』に載っている他のポルノショップに呼びかけて圧力をかけ、広告を出さないようにと呼びかけたときも、「うちは関係ない」と広告を出し続けてくれたこともあった。

  菊地さんは以前は銀行員だったそうで、温厚な性格で、支払いなどもきちっとされていた。「ラブオイル」もよく売れていて、ある週刊誌が売り上げベストテンを選んだときも、第一位にしてくれた。

  なんの商売も不況で大変なときなので、大宮店と新宿2丁目のもう一軒のお店も撤退したりされているので、経営者として心労もあったのではないだろうか。

  ポルノショップでゲイ雑誌はお客さんを呼ぶために必要なもので、利益を出すのはビデオだった。中古品は業界全体で結束して、売らせないようにしていたのだが、それがすぐにくずれてしまった。それに値下げをして売るようになってしまい、利益率は極端に減ってしまったに違いない。

  ゲイ雑誌もネットの普及に負けてしまったが、ゲイビデオ(DVD)もおそらくネットで見れるようになってしまったから、以前のように売れなくなっているのでは。

  菊地社長が亡きあと、お店はどうなるのだろうか。残された従業員の人たちも、長いこと勤めている、いい人ばかりなので、みんなで力を合わせてお店を継続してもらいたいものだ。そうでないと、今まで頑張ってきた菊地さんも浮かばれないだろう。

  みんなも「ブックスローズ」再開を応援して欲しい。ぼくが名付けたお店が消えてしまうのはさびしい話だから。

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2008年2月15日 (金)

ヤマジュン(山川純一)ブームは、またまた火がついた!

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  ミリオン出版の劇画誌『漫画ナックルズ撃』が、ぼくのことを「日本初のホモ雑誌を作った男」と題して劇画化してくれた。

  その最後の頁、一頁を使って、「ゲイのバイブル」が引き寄せた奇才・異能の漫画家・ヤマジュン」と題して、『ウホッ!!いい男たち』(ブッキング刊・\4800)を、くわしく紹介してくれた。

  それでまた火がついたのか、この本が売れに売れて、第四刷にまでなっている。こんな高価な漫画本もあまりないだろうが、それが二千部を超えるほど、この出版不況の中で売れていることは珍しいのでは。

  大阪の方でもマニアが集まる大きな催物があって、ヤマジュンの漫画の主人公を人形として作った人がいて、売りに出すようだ。

  たった五体しか出品しないそうだから、これは奪い合いになるに違いない。このブームに目をつけたのか、「夕刊フジ」が210日の新聞に「ウホッ・しーましェーンのルーツ・ネット人気で復刻のホモマンガ作家・ヤマジュンって誰だ?」の見出しで、大きくとり上げた。

「ここ数年、ネット上で妙なマンガが復刻している。魅力的、かつ個性的な同性愛のキャラクターを独特の語彙(ごい)でコミカルに描く「くそみそテクニック」(山川純一作)だ。爆発的ブームの峠は過ぎたものの「そのスジ」への影響力はまだまだ大きい。ただ、山川氏は25年前に失踪したまま。本人に結びつく手がかりも一切なく、なぞに包まれている。

  くそみそテクニックは、『薔薇族』の増刊号『バラコミ』2号に掲載された、山川氏による一話完結の漫画。ネット上での「ヤマジュンブーム」の火付け役になった作品であり、現在でも山川氏の代表作とされている。

  2003年夏、小学5年生の男子児童へのワイセツ行為で逮捕された50歳の男は、顔見知りの二人の男子小学生を4年間に渡り、自宅に連れ込んでいたが、その誘い文句が、「うちでゲームをやらないか」だったという。この「やらないか」こそ、くそみそテクニックの主人公、阿部高和の名ゼリフで、同性愛者なら誰もが知りうる「決めゼリフ」なのだ。

  作品ではほかにも「ウホッ!いい男」「しーましェーン!!」など、数々の命ゼリフが登場し、いずれもネット上で多用されてきたものの、作品のシチュエーションは極めて過激だ。」

  ヤマジュンは、またまた火がついて、ノンケの読者にも、また女性にも果てしなく広がっていくだろう。

  誰が読んでもヤマジュン漫画は面白いのだ。

★ブッキング 〒101-0062

東京都千代田区神田駿河台2-8

TEL03-3233-5336 FAX03-3233-5337 http://www.book-ing.co.jp/

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2008年2月 8日 (金)

坐骨神経痛、再発でダウン!

  また、坐骨神経痛が痛みだしました。寒波の来襲でしょうか、薬を飲んでいるのですが、寝ても覚めても痛みが治りません。

  椅子に座ることが出来ないので、ブログを書けなくなってしまいました。そこで考えたのですが、長い間、書きためてきた「伊藤文学のひとりごと」の中から、心に残る作品を登場させます。神経痛が治まるまで、ご勘弁ください。

風の中をひとりで

  読者の一人からこんな手紙をもらいました。

「私は薔薇族2月号の通信欄に投稿したものですが、たくさんの方からお便りをいただき、今でもその中の一人と、おつきあいしています。本当にありがとうございました。

  実は私が投稿した理由といってはおかしいのですが、若いながら妻があって子供までいました。結婚した当時は仲よくやっていたのですが、子供ができて一年半もすると、妻は月のうち十日も実家に帰って、私のもとには帰ってこないのです。

  妻の父親が一人娘のためか、非常にかわいがっていて、何でも妻のいうことをうのみにしてしまい、一時は離婚というところまで行ったのですが、仲人さんが間に入ってとりなしてくれました。

  それからしばらく静かな日が続いたのですが、妻のことを信じられず、妻も私のことは気にとめず、子供に夢中になっていました。その後、二人目の子供ができてもかってにおろしてしまうし、実家に帰ってしまうし、私も非常に淋しくてしかたがなく、昔の道にもどってしまったのです。

  そうして二月の半ば、私の留守中に、妻の父親がきて、家財道具から、現金、貯金、子供まで連れて行ってしまったのです。そのあげく裁判にかけられました。先日、第一回目の調停があったのですが、離婚の理由に私が同性愛者だということをいってきたのです。証拠として私が二月号に投稿した手紙の下書きと、雑誌二冊と、私あてにきたある方の手紙(この方は遠方なので手紙のやりとりだけでした)を出してきました。

  調停委員の方は『裁判になると、あなたが同性愛者であることが公になってしまうから、子供の養育費と慰謝料を払って離婚状にサインしなさい』と言っているのですが、私としては今まで馬鹿にされ、そのあげく慰謝料まで支払わなくてはいけないなんて考えられません。もともと結婚する前から妻は私が同性愛者だと知っていて結婚したのに別れたいから私の同性愛をタテにして慰謝料を払えなどひどいと思います。子供は私にも責任がありますから、私が引きとるなり、養育費の支払いはしますが…。

  本当に裁判へ持っていっても勝ち目はないでしょうか。今の私は同性愛者だということが、世間へ知られてもかまわないと思っています。この裁判だけには勝ちたいのです。アドバイスお願いします。」

  この26歳になる会社員の青年に電話をかけて会いました。そうしたら田舎の父親にも連絡して二人でやってきたのです。26歳にもなっていちいち父親に相談しなければきめられないなんて情けない話です。これでは年をとった実直そうな父親があまりにもかわいそうです。調停委員に呼ばれて初めて息子が同性愛者だといわれたときの父親のショックが目にみえるようでした。

  若い人たちにいいたいのです。隠すならもっと徹底的に隠しとおすことだと。ちょっと寂しいからといって文通欄に相手を求めて投稿する。

「寂しすぎる風の中を一人で歩いています。」

  誰だって寂しいんだ。そんなキザなこと書くぐらいなら泣きごとをいわないことだ。文通欄に出せば手紙がいっぱいくる。そうすれば奥さんにみつかるのは当然のことだ。私書箱を借りる。近ければ第二書房にとりにくる。勤務先の住所にする。郵便局止にする。方法はいくらでもある。要はすべてにいいかげんなのだ。薔薇族をすぐみつかるようなところにおいておくなんて。それに投稿の下書きまで捨てずに置いとくなんて。

  痛い目にあって初めてわかるのだ。

  この青年の前途はきびしい。何百万かの慰謝料と子供が成人するまでの養育費を、少ない給料の中から支払い続けていかなければならないのだから…。

  これから結婚しなければならない人たち、僕がどんなに呼びかけても、誰も教えてくれようとはしない。どんなにいやなことだったにせよ、これから後からくる若い人たちが、また同じ失敗をし、傷つき、悩み、そして、相手の女性までも苦しめなければならないなんて。

  同性愛者は結婚するな!一人で寂しくても生きよ!そうすれば相手を傷つけることもない。薔薇族の発行者として、そうはっきりいえ!指導者は二者択一、それが指導者が背負って生きる宿命だと、ある中年の方が、きびしい手紙を僕に寄せています。

  しかし、これは僕にそうしろといっても無理です。神でさえはっきりいいきれないと僕は思うのです。

  青年に対して、僕は強いことをいいました。彼のお父さんも、末っ子の彼を甘やかしすぎたと、つぶやくように反省していました。

  人間って愚かなものです。わかっていても、痛いめにあうこともあります。どうにもならないぐらい追いつめられることもあります。そんなときに負けずに生きるところに人生の面白さがあるのです。

  薔薇族の結婚問題、これはなんとしても難しい問題です。彼の場合、どうすべきかみなさんもどしどし手紙で教えて下さい。

  奥さんや、子供のいる読者のみなさん。どうかみつからないようにして下さい。堂々と明るいところへといっている僕が、こんなことをいうのは、むじゅんしているようですが、家庭も大事、若い男とも遊びたいといったって、なかなかそううまくはいきません。まして地方にいたらなおさらです。それだけの覚悟をして行動してほしいのです。子供を悲劇の道連れにしてはいけないのです。

  今日の彼、たしかに追いつめられてはいても、まだそれほどこたえてはいないようです。親父さんがなんとかしてくれるだろう。そう彼は思っているのでしょう。

  彼の投稿した文に「なんでも話し合える相手が欲しい。」それは奥さんに対して、そうあって欲しかったのです。

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