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2008年2月 8日 (金)

坐骨神経痛、再発でダウン!

  また、坐骨神経痛が痛みだしました。寒波の来襲でしょうか、薬を飲んでいるのですが、寝ても覚めても痛みが治りません。

  椅子に座ることが出来ないので、ブログを書けなくなってしまいました。そこで考えたのですが、長い間、書きためてきた「伊藤文学のひとりごと」の中から、心に残る作品を登場させます。神経痛が治まるまで、ご勘弁ください。

風の中をひとりで

  読者の一人からこんな手紙をもらいました。

「私は薔薇族2月号の通信欄に投稿したものですが、たくさんの方からお便りをいただき、今でもその中の一人と、おつきあいしています。本当にありがとうございました。

  実は私が投稿した理由といってはおかしいのですが、若いながら妻があって子供までいました。結婚した当時は仲よくやっていたのですが、子供ができて一年半もすると、妻は月のうち十日も実家に帰って、私のもとには帰ってこないのです。

  妻の父親が一人娘のためか、非常にかわいがっていて、何でも妻のいうことをうのみにしてしまい、一時は離婚というところまで行ったのですが、仲人さんが間に入ってとりなしてくれました。

  それからしばらく静かな日が続いたのですが、妻のことを信じられず、妻も私のことは気にとめず、子供に夢中になっていました。その後、二人目の子供ができてもかってにおろしてしまうし、実家に帰ってしまうし、私も非常に淋しくてしかたがなく、昔の道にもどってしまったのです。

  そうして二月の半ば、私の留守中に、妻の父親がきて、家財道具から、現金、貯金、子供まで連れて行ってしまったのです。そのあげく裁判にかけられました。先日、第一回目の調停があったのですが、離婚の理由に私が同性愛者だということをいってきたのです。証拠として私が二月号に投稿した手紙の下書きと、雑誌二冊と、私あてにきたある方の手紙(この方は遠方なので手紙のやりとりだけでした)を出してきました。

  調停委員の方は『裁判になると、あなたが同性愛者であることが公になってしまうから、子供の養育費と慰謝料を払って離婚状にサインしなさい』と言っているのですが、私としては今まで馬鹿にされ、そのあげく慰謝料まで支払わなくてはいけないなんて考えられません。もともと結婚する前から妻は私が同性愛者だと知っていて結婚したのに別れたいから私の同性愛をタテにして慰謝料を払えなどひどいと思います。子供は私にも責任がありますから、私が引きとるなり、養育費の支払いはしますが…。

  本当に裁判へ持っていっても勝ち目はないでしょうか。今の私は同性愛者だということが、世間へ知られてもかまわないと思っています。この裁判だけには勝ちたいのです。アドバイスお願いします。」

  この26歳になる会社員の青年に電話をかけて会いました。そうしたら田舎の父親にも連絡して二人でやってきたのです。26歳にもなっていちいち父親に相談しなければきめられないなんて情けない話です。これでは年をとった実直そうな父親があまりにもかわいそうです。調停委員に呼ばれて初めて息子が同性愛者だといわれたときの父親のショックが目にみえるようでした。

  若い人たちにいいたいのです。隠すならもっと徹底的に隠しとおすことだと。ちょっと寂しいからといって文通欄に相手を求めて投稿する。

「寂しすぎる風の中を一人で歩いています。」

  誰だって寂しいんだ。そんなキザなこと書くぐらいなら泣きごとをいわないことだ。文通欄に出せば手紙がいっぱいくる。そうすれば奥さんにみつかるのは当然のことだ。私書箱を借りる。近ければ第二書房にとりにくる。勤務先の住所にする。郵便局止にする。方法はいくらでもある。要はすべてにいいかげんなのだ。薔薇族をすぐみつかるようなところにおいておくなんて。それに投稿の下書きまで捨てずに置いとくなんて。

  痛い目にあって初めてわかるのだ。

  この青年の前途はきびしい。何百万かの慰謝料と子供が成人するまでの養育費を、少ない給料の中から支払い続けていかなければならないのだから…。

  これから結婚しなければならない人たち、僕がどんなに呼びかけても、誰も教えてくれようとはしない。どんなにいやなことだったにせよ、これから後からくる若い人たちが、また同じ失敗をし、傷つき、悩み、そして、相手の女性までも苦しめなければならないなんて。

  同性愛者は結婚するな!一人で寂しくても生きよ!そうすれば相手を傷つけることもない。薔薇族の発行者として、そうはっきりいえ!指導者は二者択一、それが指導者が背負って生きる宿命だと、ある中年の方が、きびしい手紙を僕に寄せています。

  しかし、これは僕にそうしろといっても無理です。神でさえはっきりいいきれないと僕は思うのです。

  青年に対して、僕は強いことをいいました。彼のお父さんも、末っ子の彼を甘やかしすぎたと、つぶやくように反省していました。

  人間って愚かなものです。わかっていても、痛いめにあうこともあります。どうにもならないぐらい追いつめられることもあります。そんなときに負けずに生きるところに人生の面白さがあるのです。

  薔薇族の結婚問題、これはなんとしても難しい問題です。彼の場合、どうすべきかみなさんもどしどし手紙で教えて下さい。

  奥さんや、子供のいる読者のみなさん。どうかみつからないようにして下さい。堂々と明るいところへといっている僕が、こんなことをいうのは、むじゅんしているようですが、家庭も大事、若い男とも遊びたいといったって、なかなかそううまくはいきません。まして地方にいたらなおさらです。それだけの覚悟をして行動してほしいのです。子供を悲劇の道連れにしてはいけないのです。

  今日の彼、たしかに追いつめられてはいても、まだそれほどこたえてはいないようです。親父さんがなんとかしてくれるだろう。そう彼は思っているのでしょう。

  彼の投稿した文に「なんでも話し合える相手が欲しい。」それは奥さんに対して、そうあって欲しかったのです。

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コメント

世の中が同性愛者に厳しい目を向けるのも、こういう輩がいるせいでしょう。ホモならホモで構わないが、だったら女と結婚して子供まで作ってんじゃないと。
結婚して子供がいる人が性同一性障害をカミングアウトしていましたが、それ見たときかなり腹が立ちましたね。じゃあお前がやった事は何なんだと。
批難される行動を取ってるのはお前らじゃん、それを棚に上げて差別だの何だのとほざいてんじゃねーよと。だからホモは嫌いなんだ。汚らわしい。

投稿: 通りすがり。 | 2008年2月12日 (火) 12時18分

お大事になさってくださいませ。

ゲイの人だけでなく、結婚と言う条件だけでなく、相手との対話は勇気がいる問題だと思います。
徹底的に隠し通すか、覚悟を決めてカミングアウトして理解を形成するか。
どっちがいいかなんて簡単には言えないけれども、多分どっちかを選ばない限り相手も自分も余計に痛い目に遭うのかと思います。

投稿: さくらいろのねこ | 2008年2月12日 (火) 02時58分

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