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2009年2月12日 (木)

「『薔薇族』の人びと」その2〜間宮浩さんはナゾのおじさんだ!

 藤田竜さんとともに、間宮浩さんは『薔薇族』創刊の時からの協力者である。

 「薔薇ひらく」という、アメリカのゲイ小説を翻訳した本のあとがきに、雑誌を出したいという呼びかけを書いたのを読んで、手紙をくれたのが間宮浩さんだった。

 竜さんと間宮さんとは、SM雑誌の「風俗奇譚」時代からのお仲間で、間宮さんの仕事場にしていた新宿のマンションを訪ねて、そこで竜さんとも出会ったのだ。

 間宮さんに連れられて、四谷にあった「風俗奇譚」の編集部を訪ね、編集長の高倉一さんにお会いしたことがあった。

 高倉さんは、その時、「ウチの雑誌はSMあり、レズビアンあり、ホモもあるから成り立っているので、ホモだけではダメだと思いますよ」と、アドバイスしてくれたことだけはよく覚えている。しかし、『薔薇族』が創刊されると、しばらくして「風俗奇譚」は、廃刊になってしまった。

 『薔薇族』が出たからということだけでなくて、新興のSM雑誌が、次々と登場してきて、なんとなく、一昔前の雑誌というイメージから抜けきれなかったのが、廃刊の原因だったのだろう。

 間宮さんは、ご自分のことを「モノ書き」だと、いつも言っていたが、小説を書くのがお好きだった。

 「風俗奇譚」に発表した作品もたくさんあって、いずれも好みの若者が登場してくるが、それらの作品を集めて、「あるホモの物語」、「野郎花」と、2冊も単行本を出している。

 間宮さんは下町育ちで、下町情緒があふれていて、じめじめとしたところがなく、明るく、カラッとした若者を描くのが得意だった。

 長編小説では、『薔薇族』に連載した「新宿の美少年たち」が力作で、新宿を舞台にして、カッコいい若者が登場して、読者を魅了したものだ。

 間宮さん、下町で町工場を経営している旦那だということだが、何を作っている工場なのか、年齢も住所もわからない。まさにナゾのおじさんであった。

 間宮さんは温厚な紳士で、長い間、お付合いしたが、イヤな顔をしたり、怒った顔など一度も見たことがない。それに世話好きで、人から頼まれたことは、なんでも嫌がらずに引き受けてくれた。

 ある有名人が僕を訪ねてきて、男を紹介してくれと頼まれたことがあった。僕には、そんなことはできないので、間宮さんにお願いしてしまったが、なんとかしてくれたようだ。

 御巣鷹山に日航機が墜落した年のことだから、よく覚えているが、胆石の手術のために、三カ月も関東中央病院に入院したことがあった。

 僕の入院中、間宮さんは女房を助けてくれた。その頃、新宿2丁目だけでも、2、30軒ものお店が広告を出してくれていて、それらのお店に請求書を届けてくれたりしてくれた。

 病院にもよく来てくれた。着替えや食物などを女房に代わって持ってきてくれて、どれだけ助かったことか。

 この間宮さん、ゲイに関することは、なんでも知っていて、わからないことがあって聞くと、すぐに答えてくれた、生き字引みたいな人だった。

 その間宮さんが、頭がおかしくなって、入院してしまったが、病院の中でも若い男の子と仲良くなったり、小説みたいなものも書いていたが、何を書いているのかわからなかった。

 新宿2丁目のカフェでよく待ち合わせたので、今でも横町から間宮さんが現れてくるような気がする。

 竜さん、間宮さんに出会った僕は幸せ者だった。。。

Photoイラストは長谷川サダオ画

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