« 2009年2月 | トップページ | 2009年4月 »

2009年3月

2009年3月31日 (火)

トイレの壁面はゲイたちの広告頁だった!

 昭和2、30年代の全国の公衆便所の壁面に書かれた、ゲイたちの落書きを集めて本にしたら、面白い本になっただろうに、僕が気がついた時は、ちょっと遅かった。

 トイレの壁に書かれた絵は、幼稚なものかもしれないが、そそるものがあった。『薔薇族』の誌上に載ったイラストはうますぎて、かえってワイセツ度が薄まってしまっている。

 『薔薇族』の初期の頃、よく投稿してくれた人に「裸夢丸」と称する人がいた。幼稚で素人くさい絵だったが、何とも言えない味があってワイセツ感がたまらなかった。

 上手に男絵を描く人が、次から次へと出てきたので、裸夢丸さんは作品を送って来なくなってしまったが、ノスタルジーを感じさせる男絵の原点のようなものだった。

 結構長い文章の落書きもあったようだ。
 「僕は中学三年だが、この間、この便所に入っていると、カギをかけ忘れていたら、不意に大人の男の人が入ってきた。
 びっくりして立ち上がった僕に、大丈夫だよと言ってカギをかけてしまった。そして、後ろから抱きしめてチンポを握り、とても気持ちよく、こすってくれたので、僕は白い汁を出してしまった。もう一度、あのおじさんに会いたい。」

 「僕が、ここで壁の絵を見ながらマスをかいていたら、穴の向こうへ男が入ってきた。こっちを見ながら、真っ黒な毛の生えた大きなマラを立てて、マスをかきだした。
 僕は、つい好奇心で、のぞきながらかいていると、男は二人でやろう、そっちへ行くからカギをはずせというので、はずすと、やってきた男はいきなりしゃがんで、僕のマラを口にくわえて盛んに吸い始めた。
 僕は、とうとうたまならなくなって、口の中へどっと精液をはじきこむと、ごくん、ごくん、とありったけ飲んでくれた。あんなに気持ちよかったのは、生まれて初めてだ。」

 また穴の小さい場合ののぞきの話では、
「この間、隣の便所へ、真面目そうな大学生が入ってきて、壁の絵にしばらく目を見張って眺めていたが、目が淫らに血走ってきて、そろそろと手が前ボタンを外し、やがて予想外の大きな逸物を引き出した。
 俺がのぞいているともしらずに、竿を握っている手が夢のように上下に動き出し、どんどん早くなり、ハア、ハア、ハア、ハア、目をしっかりとつむって、真っ赤になって、こすり立てていたが、クライマックスが来たのか、後ろの壁に寄りかかり、股を踏ん張って、う〜んとそると、ぴゅっ、ぴゆっ、と練り固まった精液を壁に飛ばした。
 そして、ちょっと顔をしかめてうなだれ、またキョロキョロして、追われるように扉を開けて走っていった。」

 伝言板のような壁面は、同性を求める男たちの無数の広告と化している。

 「若い少年、青年諸君、この便所へ入ったら必ずせんずりをやれ。そして、戸を3回たたいたら、そっとカギをはずせ。入って行って、なめてやるぞ!」
 「女なんか汚いし、病気になる。若い者は男同士でやろう」
 「ひとりでせんずりかくよりも、2人で楽しく遊ぼう。連絡頼む。どこへでも行く。」
 「プロに注意せよ。純粋な青年を求む。」
 「中学生、高校生の少年を求む。映画やお茶をおごる。小遣いもやる。当方30歳。下に連絡先を記せ。」

 インターネットも携帯電話もなかった時代の性の話だけど、なぜかほのぼのとした感じがしてくるのは、僕だけだろうか?

Photo

★『薔薇族』の注文の方法は、郵便局で千円の定額小為替を作ってもらってお送りください。155-0032 東京都世田谷区代沢2-28-4-206 伊藤文学

399

★新しく『薔薇族』を置いてくれる古本店・「ビビビ」が下北沢にあります。〒155-0031 東京都世田谷区北沢1-45-15 スズナリ横丁1F・北沢タウンホールの筋向いです。読者好みの古書が沢山置いてあります。電話03-3467-0085です。

◆永遠のベストセラー「愛の潤滑液 ラブオイル」一度お試しあれ。

Nurnuru2 Nurnuru3

 

◆お求めはこちらから

◆ご感想・ご相談はこちらへbungaku@barazoku.co.jp

| | コメント (1) | トラックバック (0)

2009年3月27日 (金)

山川純一の「やらないか!」は、今も昔も。

 公衆便所が、今も昔も、そして洋の東西を問わず、ゲイたちのハッテン場(出会いの場)だった。昭和46年に『薔薇族』が創刊され、文通欄というコーナーができて、手紙を出すことによって、仲間と出会えるようになった。

 「人生薔薇模様」というコーナーは、読者の思いのたけを訴える、はけ口の場だった。ネットの2ちゃんねるのようなものだろうか。『薔薇族』が創刊される、戦後まもなくの昭和20年代、30年代は、トイレの壁に書かれた落書きが、仲間に訴える唯一の手段だった。

 昭和34年(1959年)に刊行された、非合法の会員制の雑誌「アドニス」に「新宿物語=昭和30年代のゲイたちは」という記事を、菅谷梁三さんという方が、当時の新宿を良く調べて書いている。

 半世紀も前の、新宿の風景なんて、今の若者には知る由もないだろうが。

 現在も存在する警視庁淀橋警察署歌舞伎町巡査派出所。ひとつおかしいことがある。すぐ隣へ曲がった位置に便所があって、灯台下暗し、灯台の番人(警察官)が、のんきなのか、知る人ぞ知る、ここは新宿でも有名なハッテン場のトイレなのに、警察官は知らん顔だ。

 「都内の便所には、ずいぶん惜しい名画や名文章がたくさんあったが、ペンキで消されたり、建て替えられたりしてしまった。
 最近では、ここの便所など秀逸だった。真ん中の壁に、これだけ大きく穴をあけているのも少ない。
 隆々といきり立つファロス射精図のミニチュアール。艶々と、それこそ水もしたたるばかりに見える亀頭海綿体の雁首のくびれ、陰毛の筆勢、陰のうを握る手指の芸術作品もあった。
 ペニスがファロスとなってゆく三段階の図。童顔の少年が、りりしい青年に抱え込まれて、そのペニスを握られ、背後からアナル・コイッスされている図。
 体格の良い高校生が、くい込むような縄目を受けて、棒立ちのまま男根をフェラチオされ、寸前に迫った歓喜に歯を食いしばっている図。これは学帽や上着を着けているため、裸体の下半身とのコントラストが、一層、加虐の快感をそそる。
 それから69型の種々相や、集団乱交の全裸取り組みの変化のある図柄。」

 トイレの壁は、ゲイたちの伝言板だ。下北沢の駅前のトイレにだって、2、30年前には、自分の電話番号まで書かれていて、電話をかけてくれと呼びかけていた。

 「僕は14歳になったが、朝起きたとき、チンポが立ってしょうがない。握っていると、とても気持ちがよくて、うっとりします。どうすればいいのか、やり方を教えてください」

 「マスターベーションの方法。ツバをたっぷりつけて、まらの根元を握り、皮を上下にこすっていると、だんだん気持ちがよくなって、腰がとろけるように気持ちがよくなって、快感のクライマックスには、白い精液がドクン、ドクドクドク・・・と、飛び出る。そのよさは天国にでも昇るような気持ちだ」

 こんなことトイレの壁に、どんな思いで書いていたのだろうか。僕が、第二書房から昭和30年代の後半に出版した、秋山正美著「ひとりぼっちの性生活=孤独に生きる日々のために」。これは『薔薇族』創刊の発想の根元になった本だが、マスターベーションのやり方を書いた本がよく売れたわけだ。

 ヤマジュン描く若者が、トイレの前のベンチに座って、「やらないか」と呼びかける。それは現在のゲイたちにも受け継がれているのだ。

Photo

★『薔薇族』の注文の方法は、郵便局で千円の定額小為替を作ってもらってお送りください。155-0032 東京都世田谷区代沢2-28-4-206 伊藤文学

399

★新しく『薔薇族』を置いてくれる古本店・「ビビビ」が下北沢にあります。〒155-0031 東京都世田谷区北沢1-45-15 スズナリ横丁1F・北沢タウンホールの筋向いです。読者好みの古書が沢山置いてあります。電話03-3467-0085です。

◆永遠のベストセラー「愛の潤滑液 ラブオイル」一度お試しあれ。

Nurnuru2 Nurnuru3

 

◆お求めはこちらから

◆ご感想・ご相談はこちらへbungaku@barazoku.co.jp

| | コメント (3) | トラックバック (0)

2009年3月24日 (火)

「『薔薇族』の人びと」その6〜小さな縁(えにし)が波紋のように

 1981年(昭和55年)の5月号で、『薔薇族』は100号を迎えた。「創刊10周年100号記念特別号」は、親友の、今は亡き国学院大学教授、阿部正路君が「若葉の風=伊藤文学君のこと」の一文を寄せてくれている。

 楯四郎さんも、「『薔薇族』は歴史を持ったーそして『薔薇族』にまつわるささやかな自分史」を寄せてくれた。

 楯四郎はペンネームだが、早稲田大学の国文科を卒業されて、国営放送のアナウンサーとして活躍された方だ。

 定年になる直前に、ガンで亡くなられてしまったが、『薔薇族』を愛してくれて、多くの名作を残してくれた。

 『薔薇族』との出会いをこう記している。

 「上野の、国鉄から京成に通じる地下道は、そのもの憂さがよく似合う道だった。くすんだ灰色の道である。その夜というのは十年前のある夜、灰色の中にポツンと黄色い一点が浮き、それがたちまち私の目の中いっぱいに広がった。これが私と『薔薇族』との出逢いである。
 地下道の片側には、十人も入ればいっぱいになる酒場、もちろん仲間の、ちっぽけな店が数軒ならんでいた。その中の一つ、なんの飾りもなく、愛想もないが居ごこちも悪くない、互いに干渉せず、それでいてやさしく、少し哀しげな目つきの、歌いもしない男たちが、集まってくる、ちょっと湿った店に、私は時々足を運んでいた。
 いつもチラリと視線を投げるだけで、通り過ぎてしまう私の、その夜ふと足をとめさせたのが、黄色い表紙の、うすっぺらな雑誌である。というよりも、その表紙に描かれている少年の、オレンジ色のTシャツを着て、むき出しの足をかかえている少年の場ちがいな戸惑いの瞳に、描きかたが素人っぽいだけに、かえって新鮮な表紙の少年に、ほとんど一目惚れしたのだと思う。
 雑誌を買うのにためらいはなかった。それというのも、一番上の一冊だけはむき出しのままだが、その下に積んであるのは、すべてカバーをかけている丸富士書店の、客の顔をいちいち好奇の目などは決して向けない店主の、心づかいがあったためと、客同士まったく関心をかわさない都会の気安さのせいであった。」

 それから楯さんは、職場が転勤になって、関西に移られたが、読者の小説募集の社告を見て、たて続けに小説を3篇送られたそうだ。

 その頃の編集部は、僕と藤田竜さんのふたりだけ。亡くなった先妻のミカが、世田谷区立の松沢中学校で体育の教師をしていたときの教え子の男の子が、大手の出版社に勤めていたのをやめて、『薔薇族』の編集部に勤め出していた。

 全国の読者から送られてくる原稿に目を通すのは大変な仕事だった。文通欄の原稿もいろんな紙に書いてくるのを原稿用紙に書き写していたのだから、これも手間のかかる作業だった。

 若いO君が、投稿作品の中から、「すごい作品を見つけましたよ」とすすめてくれたのが、楯四郎さんの最初の小説「弁天小僧暗描画」だった。その小説が載ったのは、創刊してから7号目の『薔薇族』だった。

 O君が、楯さんの作品を見つけ出してくれて掲載したから、楯さんは励みになって、それから多くの名作を書き残してくれた。

 ノンケのO君、頭のいい青年だったが、藤田君と合わなくて辞めてしまったが、O君には今でも感謝している。

 浅草の12階を舞台にした「浅草怨念歌」は、男女の小説なら直木賞間違いなしとまで言われた名作だ。楯さんの作品は、我が社で単行本にしたが、アメリカでも訳されて本になっている。英訳された本を病床で手に取って喜ばれたそうだ。

 小さな縁(えにし)が波紋のようにー。不思議な話しではないか。

100100号記念号、表紙絵・木村べん

★『薔薇族』の注文の方法は、郵便局で千円の定額小為替を作ってもらってお送りください。155-0032 東京都世田谷区代沢2-28-4-206 伊藤文学

399

★新しく『薔薇族』を置いてくれる古本店・「ビビビ」が下北沢にあります。〒155-0031 東京都世田谷区北沢1-45-15 スズナリ横丁1F・北沢タウンホールの筋向いです。読者好みの古書が沢山置いてあります。電話03-3467-0085です。

◆永遠のベストセラー「愛の潤滑液 ラブオイル」一度お試しあれ。

Nurnuru2 Nurnuru3

◆お求めはこちらから

◆ご感想・ご相談はこちらへbungaku@barazoku.co.jp

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2009年3月23日 (月)

山川純一、劇画の名セリフ「やらないか!」を声を大にして叫ぼう!

 毎日、購読している毎日新聞の販売店の若者が、「だいじょうぶ」コンサートのチケットを届けてくれた。

 いつか世界各国の警察の、音楽隊の演奏会が催されるというのを毎日新聞で見て、販売店に頼めば何とかなると思って応募したが、はずれてしまった。どうやら、そのときのことを覚えていてくれたようだ。

 海上保安庁音楽隊、東京消防庁音楽隊、警視庁音楽隊、陸上自衛隊中央音楽隊が演奏する、Bunkamura・オーチャードホールでの会だ。

 「だいじょうぶ コンサート」って、何のことかと思ったら、「犯罪や事故、災害から子どもたちを、お年寄りを守るため、日ごろから気軽に“だいじょうぶ”と声を掛けられる社会を目指しています」。主催は「だいじょうぶ」キャンペーン実行委員会とある。こんな会があることなんて、一切知らなかった。

 僕自身も左膝の軟骨がすり減ってしまって、歩行困難になり、人工膝を入れる外科手術をして、今では杖なしで歩けるようになった。

 自分がそういう苦しみを味わってみると、外を歩いても杖をついている人、膝や腰が痛いのではと思われる人の姿が目につく。「だいじょうぶ」と声をかけてあげたい気持ちになってくる。

 警視庁や自衛隊の音楽隊というから、短髪で、筋骨たくましい、みるからに男の匂いをぷんぷんさせる隊員ばかりと想像していたら、見事に外れてしまった。

 クラシックのオーケストラの人たちと、全く変わらない、普通の男たちだ。もちろん女性もいるけれど。

 吹奏楽というからには、血沸き、肉踊るような演奏、音もそうだけど、肉体からもほとばしる迫力を期待していたのに予想が外れてしまった。

 『薔薇族』に長いこと関わってきたので、知らず知らず、山川純一君の、長髪で、顔が長い、劇画を嫌った藤田竜君と同じような感覚が自然に身に付いてしまったのだろうか。

 演奏する曲目も、「オズの魔法使い」、「ディズニー・メドレー」、「仮面舞踏会より」では、癒しの音楽としてはいいのだろうが、おとなしすぎる。

 戦争中の、国民の戦意を高揚させるための、今、急に思い出せないが、勇壮な曲、そんなもの、今、演奏したら批判されるのだろうが、日本中がうつむき加減で元気をなくしているのだから、もっと元気になる曲を演奏してもらいたかった。

 3時間を越す演奏時間で、熱演の割には盛り上がらなかったのは、僕と同じ思いの人が多かったからでは。

 今の世の中、「だいじょうぶ」なんて、年寄りだからといって声などかけてもらいたくない。今こそ、山川純一(ヤマジュン)君が、我々に残してくれた名セリフ、「やらないか!!」をもっともっと日本中に広げるべきではないか!

 ニューヨークのグリニッチビレッジのゲイたちだけでなく、経済不況が重くのしかかってきて、世界中の人が酸欠状態で息も絶え絶えだ。

 「やらないか!!」は、皆が行動を起こせ!という呼びかけの言葉だ。

 かつては日本のゲイたちは、隠花植物と言われていた。僕は、陽の当たる所へ胸を張って堂々と出よう!と叫び続けてきたが、山川純一君の残した名セリフ「やらないか!!」のかけ声を、今こそ声を大にして叫ぼうではないか!

Photo

★『薔薇族』の注文の方法は、郵便局で千円の定額小為替を作ってもらってお送りください。155-0032 東京都世田谷区代沢2-28-4-206 伊藤文学

399


★新しく『薔薇族』を置いてくれる古本店・「ビビビ」が下北沢にあります。〒155-0031 東京都世田谷区北沢1-45-15 スズナリ横丁1F・北沢タウンホールの筋向いです。読者好みの古書が沢山置いてあります。電話03-3467-0085です。

◆永遠のベストセラー「愛の潤滑液 ラブオイル」一度お試しあれ。

Nurnuru2 Nurnuru3

 

◆お求めはこちらから

◆ご感想・ご相談はこちらへbungaku@barazoku.co.jp

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2009年3月18日 (水)

同性愛者のたまり場が消えていく!

 「ゲイ運動先駆 本屋閉店 グリニッチビレッジ」朝日新聞3月12日(木)の夕刊が報じている。

 日本の不況も深刻だが、アメリカはもっと厳しいらしい。

 グリニッチビレッジにある小さな本屋が、今月、静かに店を閉じる。1967年に開店した老舗で、日本を含む世界各国から客が集まっていた。

 ここ数年、インターネット書店に押されて売上げを減らしていたが、昨年からの経済危機がとどめを刺した。とくに、ユーロ安で欧州の旅行者が激減したことが響いた。店の名前は、「オスカー・ワイルド書店」。19世紀のイギリスの作家、オスカー・ワイルドの著作をはじめ、同性愛者のための文学作品や、ノンフィクションを集めた、米国最最初の書店である。
 グリニッチビレッジからチェルシー地区にかけて、ゲイ・レズビアンの象徴とされる虹色の旗が、多くの店の軒下に掲げられている。同性愛者はすでに街の風景の一部であり、ニューヨークの文化、芸術シーンにとって欠かせない存在となっている。
 そんなゲイ・ムーブメント(運動)の先駆けとなり、同性愛者の権利を守る、とりでとなった店だった。ニューヨーク名物のひとつとなったゲイ・パレードの創設にもかかわった。ニューヨーク・タイムズ紙も、「名門書店」の閉店を惜しむ記事を載せた。
 「何も恐れることなく、同性愛者たちが文学について語れる場だった。この損失は計り知れない」。
 ある小さな本屋の閉店。それは「炭坑のカナリア」のように、この街の文化と芸術が、酸欠状態に陥りつつあることを教えているのかもしれない。

 残念ながら、僕はニューヨークには行ったことがないが、ロサンゼルスとサンフランシスコには訪れたことがある。この二つの都市にもゲイの街があって、その中に、書店の名前は忘れてしまったが、ゲイの書物専門の大きな書店があった。

 僕は、日本の男絵の画家、三島剛、平野剛、大川辰次などの絵を持参して、それを見せながら、書店の中でゲイの人を集めて話をしたことがあったが、これらの書店は今も続いているのだろうか。

 竜超君が「消える『新宿二丁目』」という本を出したが、日本のゲイの街も、不況と、地下鉄が開通したこともあり、地代が上がり、家賃も上がって、ゲイ・バアも経済的に成り立たなくなり、それこそ消えてしまうかもしれない。

 僕が住んでいる下北沢の街の商店街も、表通りの店は閉店しても、すぐに新しい店が入ってくるが、ちょっと裏通りの店がつぶれたら、シャッターが下りたままになってしまう。

 「炭坑のカナリア」とは、うまい表現をしたものだ。ゲイの街だけではない。日本中が酸欠状態で息も絶え絶えだ。麻生さん、早く手を打ってなんとかしてくれ!

★『薔薇族』の注文の方法は、郵便局で千円の定額小為替を作ってもらってお送りください。155-0032 東京都世田谷区代沢2-28-4-206 伊藤文学

399


★新しく『薔薇族』を置いてくれる古本店・「ビビビ」が下北沢にあります。〒155-0031 東京都世田谷区北沢1-45-15 スズナリ横丁1F・北沢タウンホールの筋向いです。読者好みの古書が沢山置いてあります。電話03-3467-0085です。

◆永遠のベストセラー「愛の潤滑液 ラブオイル」一度お試しあれ。

Nurnuru2 Nurnuru3

 

◆お求めはこちらから

◆ご感想・ご相談はこちらへbungaku@barazoku.co.jp

 

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2009年3月17日 (火)

「『薔薇族』の人びと」その5〜ホモ・ポルノ写真の草分けー大阪のオッチャン

 昭和46年10月12日、夜、男は誰に見届けることなく、ある病院で永眠した。死因は胃がんである。享年54歳。

 10万枚に近い、男のポルノ写真を撮り続けていた男で、「大阪のオッチャン」と呼ばれている。

 17年間に10万枚に近い、男性ヌードの写真を撮りまくった男だ。そのモデルの数は、約2000人ともいわれる。計算からすれば、3日に1人は彼のカメラの前で、ヌードになっていることになる。

 そのモデルの職種だが、学生、工員、自衛隊員、店員、ヤクザ、バーテン、農業、漁業、土方など、数え上げればきりがない。

 この種の撮影は、自分の好みに傾くが、彼の場合は、相手の需要に応じて、タイプを様々に撮り分けなければならないことになるので、その日によって彼のカメラの前には、たくましい若者がいたり、美少年がいたりした。

 こんなエピソードがある。近所の男の子に焦がれている男が、「あの子のヌード写真が欲しいけれど、無理でしょうね」と、半ばあきらめ顔で頼んだことがある。

 「お任せください。できるだけやりましょう」

 その男は、できないという言葉がイヤであった。数日後に、その男の子のヌード写真が送られてきた。話しをしてみれば、それだけのことだが、男の子の家の前に、2時間も、3時間も出てくるのを待っている。その男の粘り強さは大変なものだった。

 10万枚の男性ヌード写真を撮った男。世界広しといえども、こんな男はいないだろう。今でならギネスものである。

 ある人が、若者、それも見知らぬ男に声をかける人は、自衛隊員の勧誘員か、ゲイの男だといったが、その時代、世間の人がホモの存在など知らなかったから、声をかけても怪しまれることがなかったのだろう。それに大阪のオッチャンは、背が低く、あまり風采のあがらない男なのが幸いしたようだ。

 ヤクザの連中が男の家に殴り込みをかけてきたこともあったらしい。殺されそうになった話しも2度ばかりあったと聞いている。それでも撮り続ける、この男の根性は、なんだったのか。男性ヌードを撮ることに、すべての生きがいを感じていた男だ。それ以外のことは、何も考えない男であった。だからこそ、これだけの枚数と人数を撮り尽くされたのかもしれない。

 『薔薇族』の創刊は、昭和46年の7月のことだ。創刊2号目には、オッチャンの写真が初めてグラビアページを飾った。

 それまでは、悪い紙に刷られた写真だったのが、グラビアページに。オッチャンは亡くなる前に雑誌を見て、喜んでいたそうだ。オッチャンとは、お会いすることはなかったが、オッチャンの写真を提供してもらったおかげで『薔薇族』は船出することができた。

 亡くなる少し前に、オッチャンは妻子とも別れている。警察に10万枚近いネガを没収されて、オッチャンは生きていく張り合いをなくしてしまった。

 藤田竜は言う。
 「日本のホモの歴史において、形にならずに、世に知られずに、一つの華やかな時代は消滅したのである。
 すべては幻の花火となった。合掌。」

★『薔薇族』の注文の方法は、郵便局で千円の定額小為替を作ってもらってお送りください。155-0032 東京都世田谷区代沢2-28-4-206 伊藤文学

399


★新しく『薔薇族』を置いてくれる古本店・「ビビビ」が下北沢にあります。〒155-0031 東京都世田谷区北沢1-45-15 スズナリ横丁1F・北沢タウンホールの筋向いです。読者好みの古書が沢山置いてあります。電話03-3467-0085です。

◆永遠のベストセラー「愛の潤滑液 ラブオイル」一度お試しあれ。

Nurnuru2 Nurnuru3

 

◆お求めはこちらから

◆ご感想・ご相談はこちらへbungaku@barazoku.co.jp

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2009年3月16日 (月)

ヤマジュン(山川純一)人気は、まだまだ続くぞ!

 定価が4800円+税もする高価な本が、第6刷で大増刷したと、出版元の㈱ブッキングから報告があった。

 書店の店頭に並ばず、ネットだけで販売しているのに、売れ続けているとは驚きだ。

 水谷豊主演のテレビ朝日放映の人気番組「相棒」(3月11日・夜9時放送)を見たばかりだが、ネットの「学校裏サイト」を描いての犯罪だが、ネットなんてものを見たことがない僕には、まるで別世界の話だ。

 最近の僕のブログは、『薔薇族』を支えてくれた数人の人たちのことを紹介している。2006年の7月に刊行された、河出書房新社書房刊(定価2000円+税)の僕の著書『薔薇族の人びと その素顔と舞台裏』の中で紹介した10数人の人たちのことを描いている。

 先日のことだが、僕の息子の友人が神田神保町のちょっと風変わりな書店の店頭に、平積みになって、『薔薇族』の人びとの本が売られていたというのだ。

 書店のご主人が、僕のブログを見て仕入れてくれたのだろうと想像する。一週間ほどしたら、ほとんど売れていたというのだが。

 ちょっと僕には信じられない話だが、ネットの威力って、ネットをいじらない人間には理解できないような力を持っているようだ。

 ㈱ユウセイで製作した、ヤマジュンの「やらないか」の絵入りの半袖のTシャツが、あっという間に売れてしまったというではないか。その勢いに乗って、今度は、長袖のシャツを製作して販売している。税込みで4990円である。http://atelier-watanabe.jp/index.html

 3月13日、夜6時から催された新宿・ネイキッドロフトでの、『薔薇族』副編集長の竜超の著書「消える『新宿二丁目』」(彩流社刊、本体2500円)の出版を記念してのイベント「模索舎プレゼンツ・消えるか『新宿二丁目』」にも、ゲストとして出席、このTシャツを着込んで会場に乗り込んだ。

 宮城県のUさんが、『薔薇族』399号を注文してくれたが、その中に、こんなことが書いてあった。

 「いよいよ残りあと1号となってしまいましたね。物事には、始めと終わりが必ずあることは分かっていますが、とても寂しい気持ちでいっぱいです。
 最終号までしっかりと応援していきます。健康にご留意なさって、充実した内容の400号の制作に全力投球されて下さい。
 『消える「新宿二丁目」』を先日ようやく購入できました。これからじっくりと読んでいきたいと思っています。」

 うれしい手紙ではないか。竜君の本が売れてくれると、その後に続く、僕の本も売れるに違いない。彩流社も力を入れてくれて、朝日新聞、東京新聞にも、高い広告料を払って宣伝してくれている。

 竜君の本の装画も、ヤマジュン人気にあやかって、ヤマジュンの絵を使っているので、増刷になるのは間違いない。

 4月の末か、5月の初め頃、まだタイトルは決まっていないが、『薔薇族』の初期の頃に掲載された、名作ともいえる小説を集めて、宝島文庫から刊行される。

 寺山修司君の詩、美輪明宏さんの文章も載り、解説は海野弘さんが担当してくれることになっている。

 『薔薇族』は残念ながら、400号で消えてしまうが、『薔薇族』は永遠に生き続けるだろう。

★渡辺工房=http://atelier-watanabe.jp/index.html

★『薔薇族』の注文の方法は、郵便局で千円の定額小為替を作ってもらってお送りください。155-0032 東京都世田谷区代沢2-28-4-206 伊藤文学

399


★新しく『薔薇族』を置いてくれる古本店・「ビビビ」が下北沢にあります。〒155-0031 東京都世田谷区北沢1-45-15 スズナリ横丁1F・北沢タウンホールの筋向いです。読者好みの古書が沢山置いてあります。電話03-3467-0085です。

◆永遠のベストセラー「愛の潤滑液 ラブオイル」一度お試しあれ。

Nurnuru2 Nurnuru3


◆お求めはこちらから

◆ご感想・ご相談はこちらへbungaku@barazoku.co.jp

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2009年3月12日 (木)

万葉研究の権威・中西進さんとの思い出

 しばらくぶりに、春のように暖かい土曜日の午後、女房と一緒に駐車場から枯れ葉マークを付けたクルマを乗り出した。

 淡島から環七に抜ける、梅が丘通りに面したビルの一階と二階を、『薔薇族』が廃刊になるまでの10数年間、第二書房の事務所として借りていた。その向かい側にガソリンスタンドがあって、いつもガソリンをそのスタンドで入れていた。

 ガソリンを入れようと思って、スタンドの前に来たら、なんと店じまいしているではないか。スタンドの従業員とも顔なじみだったから、テレビ局が取材に来た時は、クルマを置かせてもらっていたのに。

 ああ、不況はここまで来てしまったのか!

 それからどこに行こうかと考えたが、やはり通い慣れた神田神保町に行こうということになった。

 昔は、本の取次店(問屋)は、ほとんどが神田にあったので、スクーターを走らせて、毎日のように通った、なつかしい街である。

 本を読まない人が増えたというものの、本好きの人っているものだ。古書店街は多くの人であふれていた。

 駐車場を探したが、どこも満車で停められない。ぐるぐる走っているうちに、共立講堂の前の学士会館の横に停められた。

 学士会館は先妻の舞踏家、伊藤ミカと結婚した時に、会費制で友人を招待して披露宴を開いた思い出の会館だ。ここは東京大学出身の人の紹介がないと借りられない。

 大学歌人会の先輩の、東大国文学科出身の中西進さんにお願いして、披露宴を開くことができた。

 僕が24歳の時だから、なんと52年も前のことだ。このときの写真を見ると、国学院大学教授の阿部正路君、劇団・人間座の演出家、江田和雄君、小学校の時からの友人、池田浩君など、あの顔、この顔と、他界している友人が多いのに驚かされる。

 学士会館は、昭和3年に建設され、国の重要文化財になっているそうだ。一階にレストランがあって、誰でも利用できる。

 落ち着いた豪華なレストランなのに、ランチの値段は格安、コーヒーだけでもOKで、400円とこれも安い。神田に出られることがあったら利用することをおすすめする。

 中西進さんは、東大の国文科を出られてから成城大学の教授、筑波大学の教授と勤められ、京都に移られて、現在は奈良県立万葉文化館長を勤められている。

 大学歌人会時代、駒大からは僕ひとりが参加していたが、当時の駒大はあまりいい大学とはいえなかったので、いろんな大学の学生が集まっている中で、僕は劣等感の固まりだった。

 東大の山上会議所で歌会が開かれたとき、僕の作品を中西さんが絶賛してくれた。これは、僕にとって大きな励ましになって、それからの人生を変えたといっても過言ではない。

 その後、「渦」という豆歌集を出したとき、序文を書いてくれた。先妻と結婚した時には、仲人も引き受けてくれた。息子の結婚式には、京都から奥さんと一緒に出席してくれて、スピーチもしてくれた。

 今や中西さんは万葉研究の権威で、多くの著書を出している。僕は勉強嫌いだから、国文科出身とはいっても、万葉集など読んだことはない。

 朝日新聞の夕刊に、「ナカニシ先生の万葉こども塾」を連載されていて、万葉集の中から一首を選び出して、やさしく解説してくれている。子どものために書いているのだから、僕でも理解できるありがたい読み物だ。

 学士会館に立ち寄って、しばらくぶりに中西さんのことを思い出してしまった。

★『薔薇族』の注文の方法は、郵便局で千円の定額小為替を作ってもらってお送りください。155-0032 東京都世田谷区代沢2-28-4-206 伊藤文学

399


★新しく『薔薇族』を置いてくれる古本店・「ビビビ」が下北沢にあります。〒155-0031 東京都世田谷区北沢1-45-15 スズナリ横丁1F・北沢タウンホールの筋向いです。読者好みの古書が沢山置いてあります。電話03-3467-0085です。

◆永遠のベストセラー「愛の潤滑液 ラブオイル」一度お試しあれ。

Nurnuru2 Nurnuru3

◆お求めはこちらから

◆ご感想・ご相談はこちらへbungaku@barazoku.co.jp

伊藤文学編集長出演イベントのお知らせ

季刊『薔薇族』副編集長、竜超(りゅう・すすむ)初の単行本『消える「新宿二丁目」』(彩流社 2,500円+税)の刊行記念 イベントがいよいよ3月13日(金)の夜に新宿にて開催されます。文学編集長もゲスト出演いたしますので、お暇がありましたら是非おこしください!

模索舎プレゼンツ◎消えるか?「新宿二丁目」
日時/3月13日(金) 18:00開場 19:00開演
場所/ネイキッドロフト(新宿区百人町1-5-1 百人町ビル1F 電話03-3205-1556)
http://www.loft-prj.co.jp/naked/
料金/1,000円+1ドリンク~
※模索舎にて事前に、または当日に『消える「新宿二丁目」』お買上の方は料金500円引
出演◎竜 超(りゅう・すすむ)
予定ゲスト◎伊藤文学(ゲイマガジン『薔薇族』編集長)、
ソルボンヌK子(漫画家/オコゲのカリスマ)、
櫻田宗久(写真家/元・モデル、俳優、歌手)
主催/模索舎(東京都新宿区新宿2-4-9 電話03-3352-3557)
http://www.mosakusha.com/

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2009年3月10日 (火)

新宿二丁目、ゲイの街として永遠なれ!

 2月24日(火)の朝刊は、どの新聞も、テレビも、「第81回米アカデミー賞」で、外国語映画賞を受賞した「おくりびと」(滝田洋二郎監督)の記事で沸き立っていた。

 暗い話ばかりが続いている日本に、この明るいニュースは、日本人に自信を持たせた快挙だ。

 僕は朝日、毎日、東京の3紙を読んでいるが、そんな日の東京新聞だけに、こんな小さな記事が載っていた。

 「講談社76億円赤字・過去最大」という見出しでだ。出版の仕事を戦後から、ずっと続けてきた僕にとってはショックだった。

 初期の頃の第二書房の出版物は、講談社のある音羽の、護国寺のすぐそばにあった黒岩製本に製本の仕事をお願いしていた。

 その頃の僕は、スクーターで、取次店、印刷屋、紙屋と走り回っていたが、いつも講談社の前を走りすぎるとき、ビルを見上げては、今に我が社も大きくするぞと思ったものだ。

 トヨタだって、ソニーだって、大きな赤字を出しているのだから、日本で一番大きい出版社の講談社が赤字だからといって驚くことはないのかもしれない。

 「ことし創業百周年を迎える出版大手の講談社の2008年11月期決算が、23日発表され、当期損失が76億8千6百万円と、過去最大の赤字となったことが分かった。
 決算発表によると、売上高は1350億5千8百万円で、前期比、6・4%減。雑誌、書籍、広告収入いずれも売上げを減らした。
 広告不況に加え、映像化されたコミックが減ったことや、書籍の返品増などが響いた。
 同社は02年11月期に戦後初の赤字となった。これまでで最大の赤字は、04年の7千3百万円だった。」

 講談社は、本の問屋の「トーハン」や「日販」の大株主だから、単行本を出すと、すぐにお金がもらえるはずだ。それでも赤字になるというのは、本が売れず、あまりにも返品が多いということだ。

 大手の出版社が、こんな状態なのだから、中・小出版社の資金のやりくりが大変なlことは想像するにあまりある。

 こんな大変な時代に、『薔薇族』の助っ人、竜超(りゅう・すすむ)君の、初めての本、「消える『新宿二丁目』 異端文化の花園命脈を絶つのは誰だ?」(彩流社刊、本体2500円)が出来上がって、竜君がサイン入りの本を届けてくれた。

 山川純一君の劇画をうまく使ったカバアのデザインは、目立つし、よく出来ている。毎号、毎号、復刊『薔薇族』に劇画を寄稿してくれているソルボンヌK子さんの劇画も随所に入っていて楽しませてくれる。

 山川純一君の絵と、ソルボンヌK子さんの絵が、この本をいいムードにしているが、ちょっと詰め込み過ぎたのと、新宿二丁目を知る資料としての価値は高いが、きまじめな竜君の性格からか、理屈っぽく感じられて、本嫌いの僕には読み切るのはつらい。

 僕からの切なるお願いだが、印刷部数が少ないために、どうしても定価が高くなっているが、若い諸君、特に女性に、この本を買ってもらいたい。

 僕の親父がよく言っていた言葉に、「出版社には、一流も、二流もない。いい本を出せばいいので、大きい、小さいはない。」と。

 彩流社の出版目録を見ると、ほとんどがお堅い本ばかりだ。竜君の本のようなものは見当たらない。竜君の本を手がけてくれた編集者には心から感謝したい。

 この本をヒットさせることが、ゲイの人たちのパワーを世の中に知らせることにもなるし、新宿二丁目は、消えるどころか、ゲイの街として、いつまでも華やいで行くに違いないのだ。

683116091

★『薔薇族』の注文の方法は、郵便局で千円の定額小為替を作ってもらってお送りください。155-0032 東京都世田谷区代沢2-28-4-206 伊藤文学

399


★新しく『薔薇族』を置いてくれる古本店・「ビビビ」が下北沢にあります。〒155-0031 東京都世田谷区北沢1-45-15 スズナリ横丁1F・北沢タウンホールの筋向いです。読者好みの古書が沢山置いてあります。電話03-3467-0085です。

◆永遠のベストセラー「愛の潤滑液 ラブオイル」一度お試しあれ。

Nurnuru2 Nurnuru3

◆お求めはこちらから

◆ご感想・ご相談はこちらへbungaku@barazoku.co.jp

伊藤文学編集長出演イベントのお知らせ

季刊『薔薇族』副編集長、竜超(りゅう・すすむ)初の単行本『消える「新宿二丁目」』(彩流社 2,500円+税)の刊行記念 イベントがいよいよ3月13日(金)の夜に新宿にて開催されます。文学編集長もゲスト出演いたしますので、お暇がありましたら是非おこしください!

模索舎プレゼンツ◎消えるか?「新宿二丁目」
日時/3月13日(金) 18:00開場 19:00開演
場所/ネイキッドロフト(新宿区百人町1-5-1 百人町ビル1F 電話03-3205-1556)
http://www.loft-prj.co.jp/naked/
料金/1,000円+1ドリンク~
※模索舎にて事前に、または当日に『消える「新宿二丁目」』お買上の方は料金500円引
出演◎竜 超(りゅう・すすむ)
予定ゲスト◎伊藤文学(ゲイマガジン『薔薇族』編集長)、
ソルボンヌK子(漫画家/オコゲのカリスマ)、
櫻田宗久(写真家/元・モデル、俳優、歌手)
主催/模索舎(東京都新宿区新宿2-4-9 電話03-3352-3557)
http://www.mosakusha.com/

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2009年3月 4日 (水)

通巻400号へのゴールが見えてきた!

 『薔薇族』の399号は、「特集◎昭和48年 3年目の本気」というタイトルで、竜超君が執筆・構成をしてくれていて、読み物満載だ。

 無我夢中で創刊号を出してから3年目、やっと雑誌の体裁も整ってきたし、唯一のゲイ・マガジンとして、僕自身もやる気満々というところだった。

 読者からの反響も追って大きくなってくるのを肌で感じるし、マスコミの取材も多くなってきて、僕も大張り切りだった。

 ゲイの人が通らなければならない関所のようなもの、それは異性との「結婚」の問題だった。

 当時の、世の中の人のホモの人を見る目は冷たかった。30歳を過ぎても結婚しないでいようものなら、「あの人、ちょっと変じゃない?ホモかもしれない」と、後ろ指をさされてしまう。

 『薔薇族』は、当時のゲイの人が悩んでいた「結婚」の問題を真正面から取り組み、何度も取り上げた。

 「ホモの敵はホモ」という言葉があるように、ホモの人を脅す憎むべきやからが増えてきた。「文通欄」という、仲間を見つけるには、この方法しかなかったものなのに、それを悪用する人間が増えてきたのには、大きな悩みだった。

 この問題も、恐れずに立ち向かうように僕は読者に再三訴え、警察も好意的に協力して、犯人を逮捕してくれたのはありがたかった。

 この時代、山川純一君のような劇画を書く人は現れていないが、昭和47年11月号に掲載された、おかの・けんいちさんの「珍太くん」というマンガが初登場した。

 この「珍太くん」の作者、おかの・けんいちさんは、5号にわたって面白いマンガを投稿してくれたが、まだ50代だと思うけれど、6月の末に亡くなられたと、「編集室から」に僕が記している。

 今見ても達者なマンガで、書き続けていたら、ホモ界のサザエさんみたいな存在になっていたかもしれない。とにかく、この時代、活気に満ちあふれていた良い時代だった。

 才人、竜超君の処女出版「消える『新宿二丁目』」がいよいよ書店に並ぶことになった。僕からの切なる願いだが、何としてもこの本をヒットさせたいのだ。

 僕のブログを見ている人、ちょっと定価が高いけれど、ぜひ、ご購読ください。そうそう『薔薇族』399号も買ってもらわないと、もう1号が出せなくなってしまうので、こちらもよろしくお願いします。

399

★『薔薇族』の注文の方法は、郵便局で千円の定額小為替を作ってもらってお送りください。155-0032 東京都世田谷区代沢2-28-4-206 伊藤文学

★新しく『薔薇族』を置いてくれる古本店・「ビビビ」が下北沢にあります。〒155-0031 東京都世田谷区北沢1-45-15 スズナリ横丁1F・北沢タウンホールの筋向いです。読者好みの古書が沢山置いてあります。電話03-3467-0085です。

◆永遠のベストセラー「愛の潤滑液 ラブオイル」一度お試しあれ。

Nurnuru2 Nurnuru3

◆お求めはこちらから

◆ご感想・ご相談はこちらへbungaku@barazoku.co.jp

伊藤文学編集長出演イベントのお知らせ

3月上旬発売となる、季刊『薔薇族』副編集長、竜超(りゅう・すすむ)初の単行本『消える「新宿二丁目」』(彩流社 2,500円+税)の刊行記念 イベントがいよいよ3月13日(金)の夜に新宿にて開催されます。文学編集長もゲスト出演いたしますので、お暇がありましたら是非おこしください!

模索舎プレゼンツ◎消えるか?「新宿二丁目」
日時/3月13日(金) 18:00開場 19:00開演
場所/ネイキッドロフト(新宿区百人町1-5-1 百人町ビル1F 電話03-3205-1556)
http://www.loft-prj.co.jp/naked/
料金/1,000円+1ドリンク~
※模索舎にて事前に、または当日に『消える「新宿二丁目」』お買上の方は料金500円引
出演◎竜 超(りゅう・すすむ)
予定ゲスト◎伊藤文学(ゲイマガジン『薔薇族』編集長)、
ソルボンヌK子(漫画家/オコゲのカリスマ)、
櫻田宗久(写真家/元・モデル、俳優、歌手)
主催/模索舎(東京都新宿区新宿2-4-9 電話03-3352-3557)
http://www.mosakusha.com/

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2009年3月 3日 (火)

『薔薇族』の人びと・その4〜「幻(まぼろし)」のSM作家・笹岡作治

 笹岡作治、何とも泥臭い、やぼったいペンネームは、僕が付けたものだ。恐らくこの方、兵隊の経験もある方なので、大正時代に生まれ、昭和の初期に少年時代を過ごされた人だと推測する。

 デッチ小僧などが登場する小説を書かれているので、泥臭いペンネームがふさわしいのではと思って、付けたペンネームだ。

 原稿が送られてきても、「福岡」の消印が押されているだけで、名前も住所も書いていない。原稿用紙でなく、ワラ半紙を半分に切った紙に、小さな文字でびっしりと書かれている。

 笹岡作治という作家は、どんな人なのだろうか、その招待は全く不明で、まさに「幻」の作家と言えるだろう。しかし、すぐれた作品を次から次へと生み出し、後世にまで残るであろう、独自の境地を切り開いた小説は、いつまでも、その輝きを失うことはない。

 創刊の頃の3年間は、月刊でなくて隔月刊だった。最初に送られてきた原稿を誌上に載せたのは、創刊して2年後のNo12・昭和48年(1973年)の7月号で、「ああ、M検物語」という作品だった。恐らくご自分の海兵隊時代の体験を書かれたものだ。

 「M検」なんて聞き慣れない文字、今時の若者には理解できないだろうが、「M」は、魔羅(マラ)の頭を取ったMで、これは仏教用語で、梵(ぼん)語で男の陰茎(オチンチン)のことである。それは僧侶の使う隠語だと「広辞苑」に記されている。

 女好きの男は、女性のおっぱいに魅力を感じる人が絶対的に多いと思うが、同性愛の男の関心事は、相手のオチンチンなのだ。

 「M検」というのは、軍隊に入隊してきた若者たちを素っ裸にして、皆の見ている前で、軍医や衛生兵たちが、淋病や梅毒などの性病を見つけるために、オチンチンをしごいて調べるのだ。

 ゲイの軍医や衛生兵にとっては、こんなに楽しい仕事はなかったに違いない。これはある意味で、入隊したことで、娑婆(しゃば)と、はっきり決別させるという自覚を植えつけるためのものだ。

 『薔薇族』が創刊されたのは、昭和46年のことだから、軍隊から、終戦によって帰ってきた読者の方が、軍隊時代の思い出を投稿されてきた。笹岡さんもそのひとりだった。

 「ああ、M検物語」が『薔薇族』誌上に掲載されたことで、笹岡さんの創作意欲が、一気に吹き出したのか、次々と力作が送られてきた。今度は体験記でなくて、独特のSM小説だった。

 「小僧残酷物語」、「若者狩り」、「地獄の顔」、「百姓哀歌」、「調教の館・一渾亭」などの作品群だ。

 読者に好感を持って笹岡作品は迎えられたが、反発する人もいた。
「期待していた笹岡作治先生の『若者狩り』は、予想以上の素晴らしさで感激しました。小説は作りものだから読まないという読者もいるようですが、何と気の毒な読者でしょう。
 僕個人の好みとしては、『地獄の顔』、『小僧残酷物語』、『若者狩り』などは、生涯に残るフィクションの世界の素晴らしさであり、そのフィクションから得た数々の印象が、僕の、この社会での生き方に対しての大きな力にもなっています」(26歳・褌好きの青年より)

 ゲイの人って、ほめられると喜び、けなされると傷つきやすい。この後、けなした文章を載せたら、笹岡さん、傷ついたのか筆を断ってしまった。

 それからの僕は、ゲイの人に対しては、口に出してほめる。絶対に悪口は言わないことを信条にして、これまで『薔薇族』を出し続けてきた。

Photo

 ★『薔薇族』の初期の頃に掲載された、名作とも言える小説を収めた小説集が、5月頃、宝島文庫として出版されます。まだ書名は決まっていませんが、これがヒットすると、次々とお宝を登場させることができます。皆さんのご支援をお願いします。山川純一の「ウホッ!!いい男たち」も大増刷されました。次々とお宝が発掘されるのは、うれしいことです。

★『薔薇族』の注文の方法は、郵便局で千円の定額小為替を作ってもらってお送りください。155-0032 東京都世田谷区代沢2-28-4-206 伊藤文学

★新しく『薔薇族』を置いてくれる古本店・「ビビビ」が下北沢にあります。〒155-0031 東京都世田谷区北沢1-45-15 スズナリ横丁1F・北沢タウンホールの筋向いです。読者好みの古書が沢山置いてあります。電話03-3467-0085です。

◆永遠のベストセラー「愛の潤滑液 ラブオイル」一度お試しあれ。

Nurnuru2 Nurnuru3

◆お求めはこちらから

◆ご感想・ご相談はこちらへbungaku@barazoku.co.jp

伊藤文学編集長出演イベントのお知らせ

3月上旬発売となる、季刊『薔薇族』副編集長、竜超(りゅう・すすむ)初の単行本『消える「新宿二丁目」』(彩流社 2,500円+税)の刊行記念 イベントがいよいよ3月13日(金)の夜に新宿にて開催されます。文学編集長もゲスト出演いたしますので、お暇がありましたら是非おこしください!

模索舎プレゼンツ◎消えるか?「新宿二丁目」
日時/3月13日(金) 18:00開場 19:00開演
場所/ネイキッドロフト(新宿区百人町1-5-1 百人町ビル1F 電話03-3205-1556)
http://www.loft-prj.co.jp/naked/
料金/1,000円+1ドリンク~
※模索舎にて事前に、または当日に『消える「新宿二丁目」』お買上の方は料金500円引
出演◎竜 超(りゅう・すすむ)
予定ゲスト◎伊藤文学(ゲイマガジン『薔薇族』編集長)、
ソルボンヌK子(漫画家/オコゲのカリスマ)、
櫻田宗久(写真家/元・モデル、俳優、歌手)
主催/模索舎(東京都新宿区新宿2-4-9 電話03-3352-3557)
http://www.mosakusha.com/

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2009年3月 1日 (日)

「薔薇通信」が一番読み応えがあった!

 邱永漢という名前をご存知だろうか?

 1924年に台湾・台南市に生まれ、1945年、東大経済学部卒。小説「香港」で第34回直木賞を受賞、以来、作家、経済評論家、経営コンサルタントとして活躍している。

 80歳を過ぎても、日本と中国、その他のアジア諸国を走り回り、三日に一度くらいの割合で飛行機に乗っているという元気な方である。

 北京では、外国人専用アパートのオーナーになり、上海では、旧天地という新観光名所の開発に携わり、成都では、イトーヨーカドーと伊勢丹の大家をつとめ、昆明では、将来、金持ちになった中国人がファンになってくれることを見越して、ブルーマウンテンに負けない超高級コーヒー園の当主をつとめている。

 この邱さんに、最初に出会ったのは、新宿厚生年金会館の並びに、邱さんがQフラットビルを建てた頃のことだ。1976年の6月号に「伊藤文学の談話室・祭が新宿にできた!」と、ひとりごとの欄に書いている。

 ビルの二階の一番奥の部屋に、美輪明宏さんがクラブ「巴里」をオープンさせた。その廊下を隔てた部屋を邱さんから借りて、「伊藤文学の談話室・祭」をオープンさせたことで、美輪さんと邱さんとのお付き合いが始まった。

 1985年の7月号が「薔薇族創刊150号記念特大号」で、特別寄稿として、邱永漢さんが「暗黒大陸への熱い視線」を、胡桃沢耕史さんが「人生の貴重な経験をさせてもらった『薔薇族』」を寄せてくれた。お二方とも直木賞作家なのだから、これは貴重な原稿だ。

 邱さん、胡桃沢さんには、『薔薇族』を毎号贈呈していたので読んでくれていたのだろう。邱さんはこんなことを書かれていた。

 「『薔薇族』の中で、最も読み応えのあるのは、“薔薇通信”ではないかと思います。僅か130字あまりの通信文ですが、“文は人なり”というように、この僅か11行の中に、私は1人の人間の教養の程度から、欲情の起伏から、はては人生態度まで読み取ることができます。
 あれをうまくつなぎあわせてゆくと、ダイヤモンドのきらめきを持った人間像が、浮き彫りにできるのではないかと、想像を逞しくしています。」

 『薔薇族』を創刊する時に、僕が最初に考えたことは、地方に住んでいて孤立している読者が、文通によって仲間を見つけることができたらと、“文通欄”を作ったのだ。

 この文通欄によって、どれだけの読者同士の出会いがあっただろうか。ポストを新しく作って、手紙を待っているという読者の顔が思い浮かぶようだ。

 名古屋に住んでいる読者が、文通欄で知り合った人と一緒にお礼に来たこともあった。「文通」なんて、今の時代には合わないかもしれないが、邱さんの言うように、その人が書いた文字や文章を見れば、人柄とか教養の程度も知ることができた。

 今はネットの時代、かごに乗って旅しているような、のんびりした「文通」なんて、今どきの人には理解できないだろう。

 しかし、携帯電話やネットの画面に出てくる文字からは、相手の人柄や教養の程度なんて知ることができまい。

 「6板橋区・花言葉 四季折々に咲きほこる花々、妖艶、清楚、可憐、それぞれの美を訪ね歩くのが好きな37歳、独身です。花の命は短くてと申しますが、その一瞬の輝きを大切にしたい、花を心から愛する方、お便り下さい。」

文通欄に応募してくれた人、また手紙を出した多くの読者の人たち、みんなどうしているのだろうか。幸せでいるのだろうか。

Photo

「マネーゲーム敗れたり」(PHP研究所刊、本体1333円)は、邱さんの最新の著書、サインをして送ってくれた。

★『薔薇族』の注文の方法は、郵便局で千円の定額小為替を作ってもらってお送りください。155-0032 東京都世田谷区代沢2-28-4-206 伊藤文学

★新しく『薔薇族』を置いてくれる古本店・「ビビビ」が下北沢にあります。〒155-0031 東京都世田谷区北沢1-45-15 スズナリ横丁1F・北沢タウンホールの筋向いです。読者好みの古書が沢山置いてあります。電話03-3467-0085です。

◆永遠のベストセラー「愛の潤滑液 ラブオイル」一度お試しあれ。

Nurnuru2 Nurnuru3

◆お求めはこちらから

◆ご感想・ご相談はこちらへbungaku@barazoku.co.jp

伊藤文学編集長出演イベントのお知らせ

3月上旬発売となる、季刊『薔薇族』副編集長、竜超(りゅう・すすむ)初の単行本『消える「新宿二丁目」』(彩流社 2,500円+税)の刊行記念 イベントがいよいよ3月13日(金)の夜に新宿にて開催されます。文学編集長もゲスト出演いたしますので、お暇がありましたら是非おこしください!

模索舎プレゼンツ◎消えるか?「新宿二丁目」
日時/3月13日(金) 18:00開場 19:00開演
場所/ネイキッドロフト(新宿区百人町1-5-1 百人町ビル1F 電話03-3205-1556)
http://www.loft-prj.co.jp/naked/
料金/1,000円+1ドリンク~
※模索舎にて事前に、または当日に『消える「新宿二丁目」』お買上の方は料金500円引
出演◎竜 超(りゅう・すすむ)
予定ゲスト◎伊藤文学(ゲイマガジン『薔薇族』編集長)、
ソルボンヌK子(漫画家/オコゲのカリスマ)、
櫻田宗久(写真家/元・モデル、俳優、歌手)
主催/模索舎(東京都新宿区新宿2-4-9 電話03-3352-3557)
http://www.mosakusha.com/

消える「新宿二丁目」――異端文化の花園の命脈を絶つのは誰だ?

◆はじめに
◆第一章 ゲイバアとゲイタウン
(1)「新宿二丁目」以前の東京ゲイバア事情
(2)三島由紀夫が常連だった名門店
(3)そこはかつて遊女の街だった
(4)歌舞伎座と「新宿二丁目」の奇しき因縁
(5)「新宿二丁目」の第一号ゲイバアは?
(6)「新宿二丁目」年代記――1950~1960年代・謎のヴェールの時代
(7)「新宿二丁目」年代記――1970年代・情報解禁の時代
(8)「新宿二丁目」年代記――1980年代・エイズパニックとネアカ新人類の時代
(9)「新宿二丁目」年代記――1990年代・商品化されたゲイと狂乱的ブームの時代
(10)「新宿二丁目」年代記――2000年代・コミュニティの時代
◆第二章 ゲイという人々
(1)「ゲイ」は「ホモ」より古い言葉
(2)ゲイ、ホモ、オカマ――どれが蔑称? なにが差別?
(3)ゲイに王道なんてものはあるのか
(4)元祖ゲイマガジン『薔薇族』の黄金時代
(5)元祖ゲイマガジン『薔薇族』の凋落と終焉
(6)ゲイ文化にもっとも冷淡なのはゲイ?
(7)6兆6000億円市場の消費エリートって誰だ?
(8)英国は日本のゲイにとっての鬼門?
(9)かつてゲイと同居していた血のつながらない双子
(10)ゲイとオタク、それぞれの世代間闘争
(11)差別はやめろ、と叫ぶ若ゲイ・若オタク
(12)ゲイとオタク、起きてほしくない負のシンクロ
◆第三章 なにが「新宿二丁目」を殺すのか
(1)「新宿二丁目」ランドマーク消失
(2)13番目の地下鉄が運んできたミニバブル
(3)錦の御旗をかかげる怪物たち
(4)浄化、という名の公的暴力
(5)無防備だった聖域に襲いくる、外部からの毒牙
(6)老朽化のすすむゲイバア入居物件
(7)回遊をやめたゲイバア族と、バアトークを嫌う新世代ゲイ
(8)コミュニティよりもコミュ!mixiの麻薬的魅力
◆第四章 「新宿二丁目」サバイバル・シミュレーション
(1)もうひとつの新宿魔窟
(2)ヤングリーダー待望論
(3)誰に対して、どう売っていくか、の見きわめ
(4)「新宿二丁目」が、新宿二丁目を離れる日
◆終章 「新宿二丁目」は消えるのか?
◆インタビュー(1)ゲイマガジン創始者がふりかえる、その隆盛と凋落――
日本初の同性愛専門誌『薔薇族』元編集長、伊藤文学さん
◆インタビュー(2)90年代ゲイブーム――当事者がみたメディアの内幕
ブーム期の最多露出のゲイ当事者、伊藤悟さん(すこたんソーシャルサービス代表)
◆あとがき

表紙イラスト◎山川純一
本文イラスト◎ソルボンヌK子
ポートレート撮影◎櫻田宗久

【著者メッセージ】
百年に一度、ともいわれる未曾有の大不況に翻弄され、流転していく現代日本。それは同性愛者の世界とても例外ではありま せん。"おネエ系"とよばれるタレントが一部で人気を博していますが、そこからの恩恵というのはじつはほとんどなく、ゲイの文化や共同体は年々歳々、先細 りをつづけているのが現実です。
ゲイ、と聞いて一般人がまず連想する「新宿二丁目」。半世紀前に誕生し、"東洋一のゲイタウン"として、日本のみ ならず海外にも広く知られているかの街ですが、必ずしも「有名=盤石」というわけではないのが世の中の面白い(?)ところ。ゲイブームと呼ばれた1990 年代半ばをピークに、「新宿二丁目」およびその母体である同性愛マーケットは下降線をたどり、世紀をまたいでその凋落はとどまるところを知らないのが現実 です。
こうした危機的状況は、いったいどこから生じたものなのでしょうか。システムの歯車が経年劣化で狂っていった結果なのか、あるいは誰かが招 いた人災なのか。その疑問に、同性愛専門誌のパイオニア『薔薇族』副編集長としてゲイムーブメントを見つめてきた筆者が迫ります。水面下ですすむ衰退のシ ナリオを、現在・過去・未来の各視点から多角的・立体的に読み解き、独自の解釈・提案(ヨタ話、妄言をふくむ)を加えて、「新宿二丁目」の未来像を模索し てみました。
知性とは、"ムダなもの(こと)を楽しめる心の余裕"のこと。「ゲイの世界が潤おうと枯れようと、自分には関係ないヨ」なんてツレないことはおっしゃらず、"もっとも身近な異界"の秘密をかいま見てみませんか。あなたの知性を、きっと満足させてみせます!

◎こちらでも予約を承っております。どうぞご利用ください。

http://www.fukkan.com/fk/CartSearchDetail?i_no=68311609&tr=t

| | コメント (0) | トラックバック (0)

« 2009年2月 | トップページ | 2009年4月 »