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2009年3月27日 (金)

山川純一の「やらないか!」は、今も昔も。

 公衆便所が、今も昔も、そして洋の東西を問わず、ゲイたちのハッテン場(出会いの場)だった。昭和46年に『薔薇族』が創刊され、文通欄というコーナーができて、手紙を出すことによって、仲間と出会えるようになった。

 「人生薔薇模様」というコーナーは、読者の思いのたけを訴える、はけ口の場だった。ネットの2ちゃんねるのようなものだろうか。『薔薇族』が創刊される、戦後まもなくの昭和20年代、30年代は、トイレの壁に書かれた落書きが、仲間に訴える唯一の手段だった。

 昭和34年(1959年)に刊行された、非合法の会員制の雑誌「アドニス」に「新宿物語=昭和30年代のゲイたちは」という記事を、菅谷梁三さんという方が、当時の新宿を良く調べて書いている。

 半世紀も前の、新宿の風景なんて、今の若者には知る由もないだろうが。

 現在も存在する警視庁淀橋警察署歌舞伎町巡査派出所。ひとつおかしいことがある。すぐ隣へ曲がった位置に便所があって、灯台下暗し、灯台の番人(警察官)が、のんきなのか、知る人ぞ知る、ここは新宿でも有名なハッテン場のトイレなのに、警察官は知らん顔だ。

 「都内の便所には、ずいぶん惜しい名画や名文章がたくさんあったが、ペンキで消されたり、建て替えられたりしてしまった。
 最近では、ここの便所など秀逸だった。真ん中の壁に、これだけ大きく穴をあけているのも少ない。
 隆々といきり立つファロス射精図のミニチュアール。艶々と、それこそ水もしたたるばかりに見える亀頭海綿体の雁首のくびれ、陰毛の筆勢、陰のうを握る手指の芸術作品もあった。
 ペニスがファロスとなってゆく三段階の図。童顔の少年が、りりしい青年に抱え込まれて、そのペニスを握られ、背後からアナル・コイッスされている図。
 体格の良い高校生が、くい込むような縄目を受けて、棒立ちのまま男根をフェラチオされ、寸前に迫った歓喜に歯を食いしばっている図。これは学帽や上着を着けているため、裸体の下半身とのコントラストが、一層、加虐の快感をそそる。
 それから69型の種々相や、集団乱交の全裸取り組みの変化のある図柄。」

 トイレの壁は、ゲイたちの伝言板だ。下北沢の駅前のトイレにだって、2、30年前には、自分の電話番号まで書かれていて、電話をかけてくれと呼びかけていた。

 「僕は14歳になったが、朝起きたとき、チンポが立ってしょうがない。握っていると、とても気持ちがよくて、うっとりします。どうすればいいのか、やり方を教えてください」

 「マスターベーションの方法。ツバをたっぷりつけて、まらの根元を握り、皮を上下にこすっていると、だんだん気持ちがよくなって、腰がとろけるように気持ちがよくなって、快感のクライマックスには、白い精液がドクン、ドクドクドク・・・と、飛び出る。そのよさは天国にでも昇るような気持ちだ」

 こんなことトイレの壁に、どんな思いで書いていたのだろうか。僕が、第二書房から昭和30年代の後半に出版した、秋山正美著「ひとりぼっちの性生活=孤独に生きる日々のために」。これは『薔薇族』創刊の発想の根元になった本だが、マスターベーションのやり方を書いた本がよく売れたわけだ。

 ヤマジュン描く若者が、トイレの前のベンチに座って、「やらないか」と呼びかける。それは現在のゲイたちにも受け継がれているのだ。

Photo

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コメント

うほっいい男はファンタジーとして、楽しみましよう。
あれだけの気合の入ったホモまんがは、暫くは出て来ないでしょうね。
本当に性感染症には気をつけてね。
エイズは特に悲惨を極めます。
上記意見に激しく同意いたします。
でも気合の入ったすけべなトイレの、落書きには感動します。上質なエロは大歓迎です。
薔薇族編集長もなかなかに、上質なエロじーさんです。
その調子でブログの方お願いしますよ。

投稿: 桃チャン | 2009年3月29日 (日) 14時58分

感染症、特にHIVの予防だけには気をつけてください。男と男、男と女という見方ではなく、病気の予防は社会責任ですよ。

見知らぬ関係で、突発的に公園のベンチで

「やらないか?」

「うっほいいオトコ、、、やりましょう」

これでは感染症の予防の面でお話になりません。
犬猫、いや昆虫類と同じレベルです。

感染症の予防と、衛生面で社会的責任を持った行動をしてください。よろしくお願いします。

愛する相手が一人、望まぬ病気でこの世から去っていくのを見るのはもう嫌です。

投稿: | 2009年3月29日 (日) 10時33分

しかし男性の方が、やりたがっているのは、当然だが
強烈だね~卵子様の遣る事も残酷を極めますが・・・
トイレが発展場!そんなものか?

投稿: 桃チャン | 2009年3月28日 (土) 13時22分

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