山川純一、劇画の名セリフ「やらないか!」を声を大にして叫ぼう!
毎日、購読している毎日新聞の販売店の若者が、「だいじょうぶ」コンサートのチケットを届けてくれた。
いつか世界各国の警察の、音楽隊の演奏会が催されるというのを毎日新聞で見て、販売店に頼めば何とかなると思って応募したが、はずれてしまった。どうやら、そのときのことを覚えていてくれたようだ。
海上保安庁音楽隊、東京消防庁音楽隊、警視庁音楽隊、陸上自衛隊中央音楽隊が演奏する、Bunkamura・オーチャードホールでの会だ。
「だいじょうぶ コンサート」って、何のことかと思ったら、「犯罪や事故、災害から子どもたちを、お年寄りを守るため、日ごろから気軽に“だいじょうぶ”と声を掛けられる社会を目指しています」。主催は「だいじょうぶ」キャンペーン実行委員会とある。こんな会があることなんて、一切知らなかった。
僕自身も左膝の軟骨がすり減ってしまって、歩行困難になり、人工膝を入れる外科手術をして、今では杖なしで歩けるようになった。
自分がそういう苦しみを味わってみると、外を歩いても杖をついている人、膝や腰が痛いのではと思われる人の姿が目につく。「だいじょうぶ」と声をかけてあげたい気持ちになってくる。
警視庁や自衛隊の音楽隊というから、短髪で、筋骨たくましい、みるからに男の匂いをぷんぷんさせる隊員ばかりと想像していたら、見事に外れてしまった。
クラシックのオーケストラの人たちと、全く変わらない、普通の男たちだ。もちろん女性もいるけれど。
吹奏楽というからには、血沸き、肉踊るような演奏、音もそうだけど、肉体からもほとばしる迫力を期待していたのに予想が外れてしまった。
『薔薇族』に長いこと関わってきたので、知らず知らず、山川純一君の、長髪で、顔が長い、劇画を嫌った藤田竜君と同じような感覚が自然に身に付いてしまったのだろうか。
演奏する曲目も、「オズの魔法使い」、「ディズニー・メドレー」、「仮面舞踏会より」では、癒しの音楽としてはいいのだろうが、おとなしすぎる。
戦争中の、国民の戦意を高揚させるための、今、急に思い出せないが、勇壮な曲、そんなもの、今、演奏したら批判されるのだろうが、日本中がうつむき加減で元気をなくしているのだから、もっと元気になる曲を演奏してもらいたかった。
3時間を越す演奏時間で、熱演の割には盛り上がらなかったのは、僕と同じ思いの人が多かったからでは。
今の世の中、「だいじょうぶ」なんて、年寄りだからといって声などかけてもらいたくない。今こそ、山川純一(ヤマジュン)君が、我々に残してくれた名セリフ、「やらないか!!」をもっともっと日本中に広げるべきではないか!
ニューヨークのグリニッチビレッジのゲイたちだけでなく、経済不況が重くのしかかってきて、世界中の人が酸欠状態で息も絶え絶えだ。
「やらないか!!」は、皆が行動を起こせ!という呼びかけの言葉だ。
かつては日本のゲイたちは、隠花植物と言われていた。僕は、陽の当たる所へ胸を張って堂々と出よう!と叫び続けてきたが、山川純一君の残した名セリフ「やらないか!!」のかけ声を、今こそ声を大にして叫ぼうではないか!
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