通巻400号へのゴールが見えてきた!
『薔薇族』の399号は、「特集◎昭和48年 3年目の本気」というタイトルで、竜超君が執筆・構成をしてくれていて、読み物満載だ。
無我夢中で創刊号を出してから3年目、やっと雑誌の体裁も整ってきたし、唯一のゲイ・マガジンとして、僕自身もやる気満々というところだった。
読者からの反響も追って大きくなってくるのを肌で感じるし、マスコミの取材も多くなってきて、僕も大張り切りだった。
ゲイの人が通らなければならない関所のようなもの、それは異性との「結婚」の問題だった。
当時の、世の中の人のホモの人を見る目は冷たかった。30歳を過ぎても結婚しないでいようものなら、「あの人、ちょっと変じゃない?ホモかもしれない」と、後ろ指をさされてしまう。
『薔薇族』は、当時のゲイの人が悩んでいた「結婚」の問題を真正面から取り組み、何度も取り上げた。
「ホモの敵はホモ」という言葉があるように、ホモの人を脅す憎むべきやからが増えてきた。「文通欄」という、仲間を見つけるには、この方法しかなかったものなのに、それを悪用する人間が増えてきたのには、大きな悩みだった。
この問題も、恐れずに立ち向かうように僕は読者に再三訴え、警察も好意的に協力して、犯人を逮捕してくれたのはありがたかった。
この時代、山川純一君のような劇画を書く人は現れていないが、昭和47年11月号に掲載された、おかの・けんいちさんの「珍太くん」というマンガが初登場した。
この「珍太くん」の作者、おかの・けんいちさんは、5号にわたって面白いマンガを投稿してくれたが、まだ50代だと思うけれど、6月の末に亡くなられたと、「編集室から」に僕が記している。
今見ても達者なマンガで、書き続けていたら、ホモ界のサザエさんみたいな存在になっていたかもしれない。とにかく、この時代、活気に満ちあふれていた良い時代だった。
才人、竜超君の処女出版「消える『新宿二丁目』」がいよいよ書店に並ぶことになった。僕からの切なる願いだが、何としてもこの本をヒットさせたいのだ。
僕のブログを見ている人、ちょっと定価が高いけれど、ぜひ、ご購読ください。そうそう『薔薇族』399号も買ってもらわないと、もう1号が出せなくなってしまうので、こちらもよろしくお願いします。
★『薔薇族』の注文の方法は、郵便局で千円の定額小為替を作ってもらってお送りください。〒155-0032 東京都世田谷区代沢2-28-4-206 伊藤文学
★新しく『薔薇族』を置いてくれる古本店・「ビビビ」が下北沢にあります。〒155-0031 東京都世田谷区北沢1-45-15 スズナリ横丁1F・北沢タウンホールの筋向いです。読者好みの古書が沢山置いてあります。電話03-3467-0085です。
◆永遠のベストセラー「愛の潤滑液 ラブオイル」一度お試しあれ。
◆お求めはこちらから
◆ご感想・ご相談はこちらへbungaku@barazoku.co.jp
伊藤文学編集長出演イベントのお知らせ
3月上旬発売となる、季刊『薔薇族』副編集長、竜超(りゅう・すすむ)初の単行本『消える「新宿二丁目」』(彩流社 2,500円+税)の刊行記念 イベントがいよいよ3月13日(金)の夜に新宿にて開催されます。文学編集長もゲスト出演いたしますので、お暇がありましたら是非おこしください!
模索舎プレゼンツ◎消えるか?「新宿二丁目」
日時/3月13日(金) 18:00開場 19:00開演
場所/ネイキッドロフト(新宿区百人町1-5-1 百人町ビル1F 電話03-3205-1556)
http://www.loft-prj.co.jp/naked/
料金/1,000円+1ドリンク~
※模索舎にて事前に、または当日に『消える「新宿二丁目」』お買上の方は料金500円引
出演◎竜 超(りゅう・すすむ)
予定ゲスト◎伊藤文学(ゲイマガジン『薔薇族』編集長)、
ソルボンヌK子(漫画家/オコゲのカリスマ)、
櫻田宗久(写真家/元・モデル、俳優、歌手)
主催/模索舎(東京都新宿区新宿2-4-9 電話03-3352-3557)
http://www.mosakusha.com/
| 固定リンク
コメント