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2009年7月 8日 (水)

人々を夢心地にした美術館が消えてしまう!

 『薔薇族』の編集の良き「相棒」だった、藤田竜君によく注意されたものだ。「奥さんの話、女の話は書かない方がいいよ」と。

 その教えをずっと守り続けて来たが、しかし、苦労に苦労を重ねて、やっと本になった先妻との出会いから事故死するまでの15年間の話を綴った「裸の女房」(彩流社刊・定価2100円)の話を書き過ぎてしまった。この辺で止めておかないと、僕のブログを見てくれている人が見なくなってしまうと思うので、話を次からもとに戻そうと思う。

 その前にひとつだけ書いておきたいことがある。「テレビ朝日」の、20日午後7時からの「美空ひばり旅立ち20年」の映像を見たが、日本を代表する写真家の篠山紀信さんが登場して、ひばりに気に入られ、東京ドームでの最後のコンサートでの撮影秘話などを語られていたが、彼は、先妻の舞踏家、伊藤ミカの稽古場に来てくれて、お弟子さんたちとの練習風景を激写してくれ、美術雑誌の「芸術生活」に載せてくれた。

 そのときの1点を、見開きで「裸の女房」の文中に入れられたことは、すごいことで光栄なことだと思っている。

 僕は、この本の中で、ミカの舞踏理論とか、なぜ「性」をテーマに創作したのかを知ってもらいたいという考え方も、もちろんあったが、僕は『薔薇族』の編集長を長いこと続けて来て、くどいようだけど日本の芸術や文化を支え、引っ張ってきたのはゲイの人たちだという誇りを、若い人たちに持ってもらいたいということをこの本で伝えたかったからだ。

 新潟県の弥彦村に、僕がオープンさせた「ロマンの森美術館」。平成5年の11月3日にオープンした、この美術館は、『薔薇族』を出し続けて来て、多くの知り合ったゲイの人たちから自然に学び取った感性と美意識の集大成だと僕は思っている。

 ゲイ感覚で造った美術館だからこそ、女性たちに好意を持って受け入れられたのだろう。

 かつての美術館の欠点をすべてなくした美術館にしたいという理想を掲げ、年中無休、朝10時から夜9時まで営業と。

 そのためにはまず人件費がかかり過ぎてしまう。みんなができないということはそれだけの理由があるからだ。

 オープン当時は、あらゆるマスコミが取り上げてくれて、1日に500人以上も入館したことがあった。レストランなども椅子に座るのに1時間待ちは当たり前だった。

 しかし、時代は急速に変わっていった。インターネットの普及が雑誌の首を絞め、雑誌の売れ行きは落ちるばかり。それに長引く不況は、人々のサイフのひもを固くするばかりだった。

 大きな痛手は新潟を襲った地震だ。これの影響で人々の出足は遠のき、それと100年に一度という経済不況で、弥彦を訪れる客は少なくなるばかり。

 そして、雑誌は廃刊に追い込まれ、3年前に美術館も閉館したが、「新潟日報」に書いた僕の記事を読んだ、新潟市内の1社が声をかけてくれ、営業を引き継いでくれた。

 しかし、その会社も赤字になり、5月末日で投げ出されてしまった。2億5000万円を建築資金に投入して建てた美術館。その代償として、75年住み慣れた家と土地を信用金庫に取られるという痛い目にあったが、なんとしてもこの美術館を廃墟にはしたくない。

 また、「新潟日報」が文化欄に、僕の記事を載せてくれるという。どなたか後を引き継いでくれるお金持ちはいないものだろうか。

Photo_2ルイ・イカール画「青春」(1930)

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