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2009年7月28日 (火)

隣の客が『薔薇族』を読んでいた!

 30数年前の話。その頃の『薔薇族』と読者との最初の出会いは劇的だった。これは青森県に住む読者からの手紙。

 「『薔薇族』のことは以前から知っていたのですが、田舎町のため購入することができず、また通信販売でという勇気もなく、残念に思い続けてきました。
 ところが先日、思わぬチャンスがあり、『薔薇族』を入手しました。旅行中に隣席に座っていた客が、見慣れぬ雑誌を楽しそうに読みふけっていました。
 その日は乗客が少なくノンビリムード。しばらくすると隣の客が雑誌をふせ、目を閉じているので、なにげなく表紙に目をやると、なんと『薔薇族』ではありませんか。
 私の胸は高鳴り、興味のある雑誌を眼前にした感激で、いっぱいとなりました。私が熱心に客のひざの上にある雑誌に視線を向けていることを感ずいたのか、隣の客は細く目を開け、「よかったら、どうぞ」と差し出してくれました。「すみません、お借りします」。私は熱心に雑誌を読み始めました。
 またとないチャンスを得た私は、水を得た魚のようにむさぼり読みました。
 30分ほどして、隣の客が下車する準備を始め、「よろしかったら、どうぞ持っていってください。私は次の駅で下車しますから」と言うのです。
 「以前から読みたいと思っていたのに、手に入れにくて」と言うと、「私はいくらでも買うことができるから、車中でのお近ずきのしるしに差し上げます」。
 こんな会話を残して、下車してしまいました。これが私の『薔薇族』との最初の出会いでした。
 湯の宿で、それこそ繰り返し、繰り返し読み続け、こみ上げてくる感激をどうすることもできない一夜でした。
 帰宅してからも、時間を見つけては、1冊の本を何度、読んだことでしょうか。(ある田舎町に住む読者)」

 その当時は、『薔薇族』を初めて手にするということは、大変な勇気を必要としたのだ。読者のひとり、ひとりが初めて『薔薇族』を買ったときの話をまとめたら、それこそ1冊の本になるほど物語があったと思う。

 駅のトイレの壁が、ゲイの人たちの伝言板だったという話を、以前、書いたことがあったけど、こんな話も。

 「困ったことが起きてしまった。先日の夕方、なんだか変な電話がかかってきた。内容は、隣町の駅のトイレに僕の家の電話番号と伝言が書いてあったというのだ。
 明らかに冷やかしと直感したので、取り合わず断りましたが、それから電話がかかってこないので、一安心、家族でも出てしまったら一大事だ。もちろん僕が書いたわけではなく、犯人はわかっているのですが、証拠があるわけではありません。
 卑劣な奴だ。わざわざ隣町まで出向いて、消してくるのも馬鹿らしいし、それと同時に僕の心のどこかで、それを素敵な人が読んで電話をかけてくれないかと思ったりして。困ったことだ。(諏訪市・T)」

 本当に駅のトイレの壁が、ゲイの人たちの伝言板だったりしてた時代。今時のネットの出会い系サイトよりも、どこかユーモラスだし、のんびりしているし、いい時代だったのでは。

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コメント

よしっ
電車(京浜東北線、古河駅~上野)で薔薇族
読んでみる!うほっ

投稿: 桃チャン | 2009年7月29日 (水) 15時05分

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