« 2009年7月 | トップページ | 2009年9月 »

2009年8月

2009年8月30日 (日)

『真夜中のバスケットボール』を文庫化したい!

 40年近くにも及ぶ『薔薇族』の歴史の中で、ゲイでない女好きの人(ノンケ)が書いた小説が誌上に載ったためしはない。おそらく他のゲイ雑誌でも同じことだろう。

 ゲイの世界を小説の素材にした作品を書いている作家は、すべてゲイの人だ。女好きのプロの作家でゲイの人が登場してくる作品を書く人はまずいない。

 『薔薇族』が廃刊になる1、2年前に掲載された『真夜中のバスケットボール』は、杉原克典君という東体大のバスケット部のエース、バイトをしていた運送業務中に人身事故を起こし、その賠償金支払いのため、高級ウリセン(若い男を客に斡旋するところ)に、金を得るために勤めることになった。

 その半年間の体験を書いたのが、この作品だ。事故を起こさなければ、このような作品は生まれなかっただろう。その作品の一部を引用してみよう。

 「今でも忘れねえことがあった。入店数日目だと思うが、五十歳ぐらいのオヤジに俺は買われた。こいつ俺に自分のムスコを触れだの、くわえろだの強く要求してきた。俺としちゃ買われた立場だ。その要求を受ける義務がある。だが生理的に俺の本能が拒絶する。
 俺は死ぬ思いで客の要求にどうにか応えたが、あんなツライ思いをしたのは初めてだった。他人のチンポコなんて触ったことがねえ。触りたくもないぜ、そんなモノ。
 でも拒否すればバイトをクビになるかも知れねえ、俺、そう危惧した。どうしてもカネが要る俺にとって、クビはこわいぜ。それで必死になってなんとかやってはみるが、本当に吐き気がして、スッゲーつらかった。思い出したくもねえ!いやいや応える俺を客は激しくなじった。俺、その客に土下座してワビたぜ。
 『お前なんにもしないで、カネだけとる気か。フェラチオぐらいできるだろう。それもダメ、これもダメで、よくバイトしてるな。お前、ノンケだって、そのくらいのことはできるハズだ。なんにもしないならケツをかせ』
 俺、なんも言えねえ。ケツかせって言われた時は、俺、ミジメで涙が出そうだった。
 『このクソオヤジ、ハリ倒してやりてえ』と思うが、俺としちゃひたすらわびて許してもらうしかねえ。
 客はそう言って、カネを投げつけて帰ったよな、あの時。」

 関西の運動部の学生が、DVDのモデルになって、それがバレ、退部させられた事件があったが、ゲイの人は、ノンケの男っぽい男にホレるのは当然のことで、東体大のバスケット部の若者に夢中になるのは、それと同じことだ。
 
 この読み物に一部の読者が、今までのゲイの人が書いた小説にない、新鮮さに驚いたのだ。

 僕はこの珍しい読み物をなんとかネット上で話題にして文庫化したいと考えているが、それには女性読者がどう反応するかだ。フェチの読者から多数の投書が寄せられたが、そのようなことは滅多にないことだった。

 「今月もあの『真夜中のバスケットボール』で抜きまくりだ。あお男の話は、やたらと抜ける。精液のニオイが充満している。
 元気なオスの小説って感じがして、コーフンする。読んでいると、とにかく勃ってくる。今日も雨が降ったが、あの男はきっとまた、ゴム長をはいているだろう。そう思っただけで勃ってくる。
 ノンケ野郎の目でとらえた、青春像はド迫力だ。」

 もう、こんな読み物が登場することは、まずない。それを思うと、なんとしても本にして残したい、そんな気持ちになってくるのだが。。。

Photo


★『薔薇族』の注文の方法は、郵便局で千円の定額小為替を作ってもらってお送りください。155-0032 東京都世田谷区代沢2-28-4-206 伊藤文学

399

★新しく『薔薇族』を置いてくれる古本店・「ビビビ」が下北沢にあります。〒155-0031 東京都世田谷区北沢1-45-15 スズナリ横丁1F・北沢タウンホールの筋向いです。読者好みの古書が沢山置いてあります。電話03-3467-0085です。

◆永遠のベストセラー「愛の潤滑液 ラブオイル」一度お試しあれ。

Nurnuru2 Nurnuru3

 

◆お求めはこちらから

◆ご感想・ご相談はこちらへbungaku@barazoku.co.jp

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2009年8月29日 (土)

女性が読んでくれれば本になるのだけど。〜体育大出身の作者が書いた『真夜中のバスケットボール』

 25年以上も前に『薔薇族』に掲載された、40作(1篇が16頁)もの山川純一君の劇画がネット上で話題になり、それがどんどん広がって、それらの作品をまとめた、1冊5000円もする『ウホッ!!いい男たち』(ブッキング刊、本体価格4800円)が、6刷を重ねて売れ続けているとは。まさにネットの恐るべき威力というべきだろうか。

 もうひとつ、ネットで話題になった作品がある。これは小説ではなく、ほとんどが作者の実体験から生まれたドキュメントだ。

 『薔薇族』にかつて掲載された読み物のすべてと言っていいほど、読者であるゲイの人が書いたものだ。

 平成15年の7月号から連載が始まった『真夜中のバスケットボール 体育大生の青春日記』。この読み物はゲイの読者ではなく、ノンケ(女好きの男)の青年が書いたものだ。『薔薇族』史上にかつてなかった読み物と言っていいだろう。それだけに新鮮な感じを読者に与えたようだ。

 体育大のバスケットボール部の一軍の選手として活躍したが、実業団チームに入ることが内定していたのに、会社が不況でチームが解散してしまったために、やむなく宅配会社のトラック運転手となった。

 ノルマに追われ激務で人身事故を引き起こし、その賠償金支払いのために高級な会員制のウリセンボーイとなった。

 バスケで鍛えた肉体の持ち主の杉原克典君は、すぐさま店の売れっ子になってしまった。高級クラブのウリセンの店のお客は、誰もが顔を知っている有名人ばかりだった。

 そこでの通いつめてくる多くの有名人との様々なセックスの描写は、読む者を興奮させるには充分な話だった。

 連載が続くにつれて、読者からの反響は日増しに増えていた。この読み物の面白さは口コミとネットを通じて広がっていった。

 「ホモ雑誌にホモの話ばかりでは、血で血を洗う感じです。どうにもスカッとしません。そんなおりにハッテン仲間から『薔薇族』9月号は面白いぞと聞かされて、騙されたと思って読んでみました。
 あまりの衝撃に目が点になりました。型破りの内容で実に新鮮です。ノンケの作者というのがすごい。表現や発想がまるでホモと違うことにハッとしました。
 作者の青年は体育大出身らしく、圧倒的な男っぽさで迫力満点で掛け値なしの男です。過去にこんな小説は読んだことがありません。
 すごい、たくましいイチモツの持ち主であろうことは容易に想像できます。実は僕はホモであると同時にゴムフェチ(フェチは異常性欲のひとつ。異性が身につけているものに性欲を感じる)で、特にゴム長靴に関心があります。
 スポーツマンのゴム長の姿は、たとえようもなくセクシーです。ゴム長を履いてトラックに乗っている姿を想像するだけで気絶しそうです。
 スポーツ刈りでゴム長を履いているトラック運転手なんて、これ以上の男らしさはありません。しかし、そういう男は決まってノンケです。我々のような者が求めている男はすべて女にとらわれてしまいます。
 結局のところ、我々はハッテン場などで知り合う男は、一皮抜けばみんなオネエって男しか付き合えません。ごく一部の金持ちが金の力で本物の男を相手にできる現実が悲しいです。」


 一冊の本にしてほしいという要望は数多くありましたが、残念ながらこの人のようなフェチの人ってそう多くはありません。ヤマジュンの劇画のように女性が買ってくれなければ本は売れません。女性たち、この読み物を読んでみたいと思ってくれますか?

 Photo_3

★『薔薇族』の注文の方法は、郵便局で千円の定額小為替を作ってもらってお送りください。155-0032 東京都世田谷区代沢2-28-4-206 伊藤文学

399

★新しく『薔薇族』を置いてくれる古本店・「ビビビ」が下北沢にあります。〒155-0031 東京都世田谷区北沢1-45-15 スズナリ横丁1F・北沢タウンホールの筋向いです。読者好みの古書が沢山置いてあります。電話03-3467-0085です。

◆永遠のベストセラー「愛の潤滑液 ラブオイル」一度お試しあれ。

Nurnuru2 Nurnuru3

 

◆お求めはこちらから

◆ご感想・ご相談はこちらへbungaku@barazoku.co.jp


| | コメント (0) | トラックバック (0)

2009年8月28日 (金)

新聞、テレビは死んでしまうのか

 我が家のマンションの扉の郵便受けは、天地40ミリぐらいだから、朝日、毎日、東京と3紙を取っているので、つい1、2ヶ月ぐらい前までは無理に押し込まないと入らなかった。

 それが最近は3紙が、すぽっと入ってしまう。それだけ頁数が少なくなったことと、挿入される広告のチラシが極端に減ってきているからだ。

 新聞の「押し紙」のことを「週刊新潮」が何週かに渡って、批判記事を載せたのに対して、新聞社もなりふり構っていられない状況なんだから、そんなことを批判するのはもってのほかだと書いた。

 週刊誌は「週刊文春」と「週刊新潮」は、大体、毎週読んでいるが「週刊現代」は読んだことがない。

 新聞の「週刊現代」の広告を見ていたら、「スペシャルレポート 誰も書かない大スポンサーとの関係 新聞・テレビは死ぬのか」という記事が気になって買って読んでみた。

 6頁もの特集記事だ。ジャーナリストの井上久男さんと「週刊現代」の取材班が書いたものだ。井上さんは朝日新聞の経済部の記者だった。

 「週刊新潮」の記事は、なんとなくトゲがあるが、いかに新聞が売れなくなり、広告収入が落ちているかを数字をあげて書いている。テレビも同じことだ。インターネットだけは、毎年、広告収入を増やしているが、これは当然のことだろう。

 僕は新聞を3紙取っていると書いたが、実は1紙は無料でサービスで入れてくれている。とにかく販売店も部数を減らさないように大変な努力をしているようだ。

 若者は新聞など取らずに、ネットでニュースを見ている。取る必要がないのだろう。

 それにしても最近のテレビはくだらない、安いタレントを集めての、お金をかけない番組ばかりで見る気がしない。見るのは再放送の「水戸黄門」「暴れん坊将軍」など、古いものほどよくできていて楽しめる。

 テレビはやはりNHKのほうが見応えがある。新聞もじっくりと読みたい記事が少ない。見出しだけ見て済んでしまう。記者も皆サラリーマン化してしまって、人を感動させるような記事を書く人がいなくなってしまったのか。

 僕が6月に何年もかけて、亡き女房のことを書いた『裸の女房 60年代を疾風のごとく駆け抜けた前衛舞踏家・伊藤ミカ』(彩流社刊、定価2100円)は絶対にヒットすると信じていた。

 朝日新聞の小泉信一記者、この人は感動的な人の心を打つ記事を書く人だ。記事にしてくれると電話をかけてくれた。小泉さんが朝日に記事を書いてくれたら、これをきっかけにして、ヒットすると考えていたのだが。

 共同通信の文化部の記者が、本を読んでくれてカメラマンを連れて取材に来てくれた。僕の写真入りでインタビュー記事が全国の有力紙30紙に載ったというのに、増刷するほどの注文は来ないという。たった初版2000部の本がだ。それほど新聞の力がなくなってしまったということだろう。

 「週刊現代」の記事の通り、「新聞・テレビは死ぬのか」。いや、もう死んでいるのでは。「図書新聞」に、舞踏評論家の古沢俊美さんが「赤裸々に書き下ろされた、伊藤ミカの震撼すべき舞踏の書」と題して評価してくれた。

 本になっただけでも、ありがたいことだと思うようにしている。

Photo


★『薔薇族』の注文の方法は、郵便局で千円の定額小為替を作ってもらってお送りください。155-0032 東京都世田谷区代沢2-28-4-206 伊藤文学

399

★新しく『薔薇族』を置いてくれる古本店・「ビビビ」が下北沢にあります。〒155-0031 東京都世田谷区北沢1-45-15 スズナリ横丁1F・北沢タウンホールの筋向いです。読者好みの古書が沢山置いてあります。電話03-3467-0085です。

◆永遠のベストセラー「愛の潤滑液 ラブオイル」一度お試しあれ。

Nurnuru2 Nurnuru3

 

◆お求めはこちらから

◆ご感想・ご相談はこちらへbungaku@barazoku.co.jp

| | コメント (0) | トラックバック (0)

運命の出会いだったかも

 新潟で後ろめたいことをしている人たちに恐れられている雑誌に、「財界にいがた」がある。

 ある有名な新潟の神社の宮司さんが、若い巫女さんに手を出したのを告発されて、宮司の職を辞さざるを得なくなってしまったこともあった。

 女房の古里の弥彦村に「ロマンの泉美術館」をオープンさせたときに取材してくれてからのお付き合いで、「日本の同性愛の現状」というタイトルで、エッセイを連載させてもらったことがあった。

 先日、夏休みの孫を連れて、しばらくぶりに弥彦を訪れたおりに、片付けものをしていたら、平成8年の4月号が出てきた。「運命の出会いだったかも」というタイトルで⑬とある。ちょっと面白いことが書いてあったので紹介してみよう。

 「月に一度ぐらいしか、東京から弥彦村の美術館に行けないが、館長室にお客さんを招き入れて、話をするのを楽しみにしている。
 そんな時、僕の本業が出版の仕事だというと、「美術書を出しているのですか?」と聞かれてしまうが、正直に「25年前に日本で初めて『薔薇族』という同性愛の雑誌を出したんですよ」と答える。
 『薔薇族』という雑誌を知らない人もたまにはいるが、ほとんどの人が知っているので知名度に驚いてしまう。
 『薔薇族』が250号を出したおりに、『薔薇を散らせはしまい』(批評社刊・絶版)を出版した。その本を美術館の売店に置いて売ったことがあった。それが不思議なほどよく売れて、それも女性の人が買ってくれた。
 奥さんが先に扉を開けて外に出たあとに、さっと買って行かれた年配の男性を見かけたこともある。
 先日、涙が出るほどうれしい電話が、17歳の女の子からかかってきた。
 お母さんと美術館を訪れたときに、エッセイか、詩の本かと思って、お母さんが何気なく買ってしまった。岩室温泉のホテルに着いてから、買ってきた本を部屋で開いて見た。
 運命の出会いともなった本。「あれ、お母さん、ひょっとしたら『薔薇族』の本じゃないの?」
 そういうと、お母さんが「何、その薔薇って?」
 「ほら、あの有名なホモ雑誌の」
 「えっ!そんな本、まさか美術館に置いてあるわけないじゃないの」
 母子の間で、そんな会話があったそうだ。この女の子、小学校3年生から4年生にかけて、授業に出ると、頭痛や腹痛を起こすようになってしまった。
 高校も途中で退学してしまい、今は通信教育の高校に通っている。いろんなことがあったようだが、この女の子、レズビアンだったのだ。
 他人とちょっと違う自分、そんなジレンマが、成長するにつれて屈折していったのだろう。学校にも行けなくなってしまった。その原因はレズビアンであることを自分の中で認めたくないという気持ちからだ。
 早くから自分の中で、レズビアンであることを自覚していたら、気持ちもすっきりしていただろうに。僕の本を読んで、気持ちが晴れ晴れしたそうだ。
 「僕がついているから、もう心配しないで。いつでも電話をして」
 そういうと、彼女もうれしそうだった。偶然のようだけど、僕の本を美術館に置いてよかった。
 同性愛って、異常でも、変態でもないのだから、胸を張って堂々と生きてほしい。罪悪感なんて持つことなんてまったくないのだから。」

 「財界にいがた」には、不釣り合いなエッセイだけど。この女の子、今頃どうしているだろうか。

Photo_2

★『薔薇族』の注文の方法は、郵便局で千円の定額小為替を作ってもらってお送りください。155-0032 東京都世田谷区代沢2-28-4-206 伊藤文学

399

★新しく『薔薇族』を置いてくれる古本店・「ビビビ」が下北沢にあります。〒155-0031 東京都世田谷区北沢1-45-15 スズナリ横丁1F・北沢タウンホールの筋向いです。読者好みの古書が沢山置いてあります。電話03-3467-0085です。

◆永遠のベストセラー「愛の潤滑液 ラブオイル」一度お試しあれ。

Nurnuru2 Nurnuru3

 

◆お求めはこちらから

◆ご感想・ご相談はこちらへbungaku@barazoku.co.jp

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2009年8月15日 (土)

あんまり思い出したくないけれど。

 今日、8月15日は終戦記念日である。廣島、長崎に原爆が投下されなかったら、まだ軍部は戦争を続けていたかもしれない。

 そうなればアメリカ軍は、日本の各地に上陸して来たに違いないし、もっと多くの犠牲者が出たことは明白だ。

 我が家の近くの代沢小学校には、終戦直前、地方から召集されてきた兵隊たちが駐留していた。それらの兵隊たちは20代、30代の若者たちではない。40代、50代のひ弱なオジさんたちだ。

 小銃は門衛の兵隊しか持っていなくて、後の兵隊たちの武器といえば竹槍だ。革靴もなかったのだろう。兵隊たちは地下足袋を履いていた。

 戦争の訓練も受けていないこんな兵隊たちで、どうやって敵を迎え撃つというのだろう。

 小学生も6年生だけが生き残っていて、5年生以下は長野県のお寺に疎開していった。親と離れて、1年生、2年生の小さな子どもたちがよくぞ先生たちにつれられて旅立ったものだ。今時の子どもたちにはとても考えられない。

 我が家の親父は、体が貧弱なので、兵隊に取られなかったが、そんな親父たちも小学校の校庭で、退役した軍人に竹槍で敵を倒す訓練をされていた。

 母は隣組の組長をやっていたので、魚や野菜なども配給制で人数によって配る仕事をしていた。魚といえばなぜか、すけぞうたらばかり。

 さつまいもなども今のように、ほくほくしたものではなく、水をかぶって半分腐ったようなものだった。

 空き地という空き地に、隣組全員で野菜を育てていた。肥料といえば人糞だ。じゃがいも畑に、お尻をふいた新聞紙が黄色くなって顔を出しているのを、今でも覚えている。

 肥料に人糞を使い、その野菜を食べるのだから、お腹に回虫が湧いてしまう。祖母のお尻から白いうどんのような回虫がでてきたのを、これもはっきりと脳裏に焼き付いている。

 今時の人は、回虫なんて見たこともないだろう。ノミだって、朝、布団をたたむと、小さなノミが、ぴょん、ぴょん飛ぶのを捕まえて、指の先でつぶすと、真っ赤な血を吸っている。

 毎晩のように空襲があるものだから、寝間着に着替えて寝るなんてことはできない。昼間着ている服でそのまま寝ていた。下着には日光に当てるとぴかぴかしたシラミが、びっしりと付いている。

 石けんがなかなか手に入れにくかったから、どうしても不潔になってしまって、シラミが湧いてしまうのだ。母親が大きな鍋に湯を沸かして、下着を煮て、シラミ退治をしてくれた。

 お酒や煙草も吸わない人にも配給になるので、母はそれを物々交換していたようだ。

 小学校に駐留している兵隊たちの家族が、たまに面会にくることがあった。我が家は小学校と目と鼻の先にあったので、座敷を貸してあげた。真っ白な握り飯を食べているのをうらやましく見ていたものだ。

 兵隊たちの食物は、白米なんてあるわけがない。今なら鳥のえさにもならない、こうりゃんを食べていたようだ。赤飯のようにも見えるから、田舎から出て来た兵隊たちは、お祝いしてくれるのかと思ったそうだ。今ではこうりゃんなんて知っている人もいない代物だ。

 これらの兵隊たちも、すぐに終戦を迎えてしまったから、戦わずに古里に帰って行ったのでは。

 女房はたらが好きで食べたがるが、僕は戦時中、たらばかり食べていたので、たらには悪いけれど、今でも食べる気がしないのだ。

Photo_2(日中戦争の頃の軍事郵便。なんとなくのんびりしている)


★『薔薇族』の注文の方法は、郵便局で千円の定額小為替を作ってもらってお送りください。155-0032 東京都世田谷区代沢2-28-4-206 伊藤文学

399

★新しく『薔薇族』を置いてくれる古本店・「ビビビ」が下北沢にあります。〒155-0031 東京都世田谷区北沢1-45-15 スズナリ横丁1F・北沢タウンホールの筋向いです。読者好みの古書が沢山置いてあります。電話03-3467-0085です。

◆永遠のベストセラー「愛の潤滑液 ラブオイル」一度お試しあれ。

Nurnuru2 Nurnuru3

 

◆お求めはこちらから

◆ご感想・ご相談はこちらへbungaku@barazoku.co.jp

| | コメント (1) | トラックバック (0)

2009年8月14日 (金)

しばらくぶりのラジオ出演に張りきって!

 僕がマスコミからお声がかかる時は決まってゲイの世界で事件があったときだ。

 先日、六本木ヒルズの森タワーの33階にあるFMラジオ局の「J−WAVE」から出演依頼の話が舞い込んだ。

 『薔薇族』が廃刊になった時だったか忘れてしまったが、一度出演したことがあった。

 8月4日の夜、20時55分頃から21時50分までの生放送で、ナビゲーターは野中英紀さん、コーナーリポーターは橋杏美さん、進行台本は放送作家のきたむらけんじさん。

 六本木ヒルズなんて、ほとんど足を踏み入れたことはないが、下北沢のごちゃごちゃした町から行くと、別世界のようだ。待ち合わせ場所に迎えに来てくれたからいいようなものの、迷路みたいでスタジオに一人ではたどり着けないだろう。

 テーマは、関西の体育会の学生がゲイのアダルトビデオに出演したことがバレて、退部になってしまったという話。

 7月10日に大阪経済大学のラグビー部に所属する学生やOBがゲイ向けのアダルトビデオに出演したことが発覚。その2日後の7月12日、今度は京都にある立命館大学のアメフト部に所属する学生がビデオに出演していたことが発覚、アメフト部から退部処分を受けてしまったという。

 なぜビデオ制作業者が体育会系の学生をモデルにしたがるのか?

 それはゲイにとって、相手が「男」であることは共通しているが、男に対する好みは十人十色だ。しかし、一番好みの多い男性は、筋肉質でスポーツマンタイプの男といえる。

 ボディビルで鍛え上げた肉体ではなく、種々のスポーツで日々の練習⑦で鍛え上げた肉体を好むということだ。もちろん、アソコが立派であるということも条件だが。

 それでは体育部の学生が、なぜモデルになるかというと、スポーツ選手は日々の練習でコンビニやマクドナルドなどの長期のアルバイトをすることができない。

 そうなると短時間でまとまったお金を稼げるアダルトビデオのモデルとか、ウリセンのお店で働くしかないということだ。

 部活動の資金稼ぎに先輩からすすめられるという話も聞いたことがある。それとゲイの人だと友人、知人に知られる率が高いが、ノンケ(女好きの男)の学生だと、ゲイ専門のポルノショップに友人、知人が出入りして知られる可能性は少ない。

 スポーツ選手は、鍛え上げた肉体を人に見せたいという気持ちを誰しもが持つのでは。有名なサッカー選手がヌード写真集を出していることでもわかることだ。

 大学側が退部処分にしたというのは行き過ぎではないだろうか。一週間ぐらいの謹慎処分で十分な処置だろう。第一、大麻を吸ったとか、覚せい剤を常用したとかの法に触れるようなことをしたわけではない。

 ビデオの業者も法人組織で、ちゃんと税金を払い、合法的にショップに卸している。コンビニでアルバイトするのと何の違いもない。

 退部させられた学生は、学校当局に抗議すべきだろう。泣き寝入りしてしまえば、このようなことはまた起こるに違いない。

 そんなようなことを質問に答えてしゃべりまくってしまった。

 放送作家のきたむらけんじさんから、こんなうれしいメールが送られて来た。

 「何を伺っても明確に、かつわかりやすく話して頂き、ディレクター以下、スタッフも、仕事を忘れ聞き入ってしまったといっております。」

さて、この放送を聞いたリスナーはどう感じたのだろうか?

Photo_2


★『薔薇族』の注文の方法は、郵便局で千円の定額小為替を作ってもらってお送りください。155-0032 東京都世田谷区代沢2-28-4-206 伊藤文学

399

★新しく『薔薇族』を置いてくれる古本店・「ビビビ」が下北沢にあります。〒155-0031 東京都世田谷区北沢1-45-15 スズナリ横丁1F・北沢タウンホールの筋向いです。読者好みの古書が沢山置いてあります。電話03-3467-0085です。

◆永遠のベストセラー「愛の潤滑液 ラブオイル」一度お試しあれ。

Nurnuru2 Nurnuru3

 

◆お求めはこちらから

◆ご感想・ご相談はこちらへbungaku@barazoku.co.jp

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2009年8月13日 (木)

大原麗子さんの孤独死に思うこと。

 「孤独死」なんという寂しい言葉だろう。『薔薇族』の読者は、結婚をしないで生涯、独身生活を送る人が多いから、年老いて孤独死する人が多い。

 我が家には電話が2本ある。03・3421・5462番の電話は、親父が戦後、第二書房を創立した頃から使っている。『薔薇族』を創刊した時から、この電話番号は奥付に記されているから、今でも古い『薔薇族』を引っ張り出して、電話をかけてくる人が時々いる。

 20代、30代に『薔薇族』と出会った読者も今では50代、60代になっていると思われる。地方から電話をかけてくる人がほとんどだが、僕みたいにネットを使えない人たちだ。まだ文通欄が載っていると思っている。

 「時代が変わってしまって、文通なんて時代遅れで、ネットを使わなければ、相手を見つけられないんですよ」と言うのだが、「友達が欲しい、話し相手が欲しい」と訴えられても、今の僕にはどうにもしてあげられない。

 地方に住んでいて、一人暮らし。親族とも付き合わない。一日中、しゃべる相手がいない人もかなりの数になっているのでは。

 女優の大原麗子さんが自宅で孤独死されていた。大原さんと僕との出会いがなければ、ただ、かわいそうにと思うだけだろうが、大原さんは2、3度、我が家に訪ねて来たことがあったのだ。

 1984年に歌手、森進一と離婚した際に「わたしは台所で家事をするより、台本を読んでいる方が好きなんです。家に男が二人いたんです」と発言したことが反響を呼んだ。

 この言葉をどのように受け取るべきだろうか。森進一は家庭的な奥さんを望んでいたのだろうが、大原さんは家事よりも仕事をということだが、もう少し深く考えてみると、大原さんは、外見から見ると、いかにもやさしく女らしく見えるが、内面的には男の部分を多く持っていたのでは。

 弟さんがいるようだが、おそらく大原さんは長女だったのでは。一姫二太郎のような家族構成だと、長女は男っぽくなるし、弟は女性的でやさしい感じになってしまうことが多いと思う。

 大原さんがかつて下北沢の北口に、僕が経営していた喫茶店「イカール舘」にも来られたが、大原さんはフランスのアール・デコの時代に活躍した画家、ルイ・イカールが好きだったからだ。

 大原さんは一人で来られたのではなく、ゲイ・バアの「Y」のママと連れだって来られたのだ。「Y」のママが森進一と大原さんを紹介したのかもしれない。

 「Y」のママは、美川憲一さんとも親しく、ロサンゼルスにも二人でよく旅行していたようだ。

 美川憲一さんもルイ・イカールのエッチングがお好きなようで、イカールの絵をコレクションされている。

 イカールのことを僕は「巴里の夢二」と呼んでいたことがあったが、巴里の美女を好んで描いた画家で、イカールはゲイだったのでは。

 男性のゲイの場合は、行動を起こせば相手を見つける施設もあるし、発散する方法はいくらもあるが、女性の場合はそうはいかない。

 レズバアの数も少ないし、理想の相手を見つけることは難しい。自分の欲望をストレートに出せないから、どうしても気持ちが内向して暗くなってしまう。

 大原さんは難病を患っている上に、うつにもならざるを得なかったのでは。一人で暮らしていてどんなにか寂しかったことか。

 テレビプロデューサーの「I」さんも、大原さんの死を聞いて号泣したとか。女性ももっとオープンになれないものだろうか!

★『薔薇族』の注文の方法は、郵便局で千円の定額小為替を作ってもらってお送りください。155-0032 東京都世田谷区代沢2-28-4-206 伊藤文学

399

★新しく『薔薇族』を置いてくれる古本店・「ビビビ」が下北沢にあります。〒155-0031 東京都世田谷区北沢1-45-15 スズナリ横丁1F・北沢タウンホールの筋向いです。読者好みの古書が沢山置いてあります。電話03-3467-0085です。

◆永遠のベストセラー「愛の潤滑液 ラブオイル」一度お試しあれ。

Nurnuru2 Nurnuru3

 

◆お求めはこちらから

◆ご感想・ご相談はこちらへbungaku@barazoku.co.jp

| | コメント (1) | トラックバック (0)

2009年8月 8日 (土)

いまだに核兵器を造っている人間がいるなんて!

 原爆が投下されて、何十年も草木も育たず人間も住めないと言われたこともあった。それほど放射能は恐ろしいものだった。ものすごい高熱ですべてを破壊し、焼き尽くしてしまったというのに、蛆虫(うじむし・はえなどの幼虫)だけは、死体や軍馬などの死体に湧くというべきか、付着しているという作品が、原爆歌集「廣島」の作品の中に多く見受けられる。

 考えつかないほどの生命力だ。それだけにより悲惨か情景が浮かび上がってくる。

 蛆(うじ)のみは放射能の中に生きており黒き屍体に白くうごめく

 黒き蝿(はえ)一団となり飛び立てり軍馬の死体埋没の箇所に

 声出でずうめけるみれば焼けただる腹部に小さき蛆虫動く

 火ぶくれし肌へにすでに蛆湧けりかくてこの人また死にゆけり

 まさに地獄絵図だ。悲惨というしかない。キリストを信じる国の人たちが、非戦闘員である人々をこのような悲惨な姿にしてもいいものだろうか。

 原爆歌集「廣島」を英訳して、多くのアメリカ人に読ませたいものだ。こんな恐ろしいものを今でも製造している人間って、なんなんだろう。

 焼けただれて死にいく前に、誰しもが水を欲したのだろう。だが水があるわけがない。

 火ぶくれになりて裸に倒れゐる処女水欲るわが足つかみて

 焼け切れしシャツ持ちて恥部を覆ひたる女が水乞ひてわれに寄りくる

 僕は戦争の末期の頃は、中学一年生だったから、僕が住む世田谷がB29の空襲を受けた時は、周りが火の海になって、空気が熱く感じたのを覚えている。原爆が投下された一瞬というのは、こんななま易しいものではなかった。

 子どもを歌った作品も多く胸を打つ。

 ズロースのひもひとすじに手をかけし形に死にし少女もありき

 焼豚の如く死にたる子の唇(くち)に水与えゐしその母も死せり

 こと切れし母とも知らずその乳をまさぐるよこの盲ひたる児は

 化膿して口もつむげぬ中学生かすかに舌で「アカータン」とつぶやく

 息絶えし母とも知らず幼子は黒焦げ死体にまつはりてをり

 仰向けにみな並べたる少年の陰(ほと)の黒きが悲しく消えず

 焼けただれ盲(めしい)となりし幼子が母の名呼びてさ迷ひをれり

 何にも悪いことをしたわけでもないのに、こんな悲惨な目に遭うなんて。ごく一部の人たちの金儲けのために戦争を引き起こす。どんなことがあっても戦争は止めるべきだ。

 「安らかに過ちはくり返しません」という墓碑銘はウォール街にでんと建てよ

 Photo_2(中国新聞提供)


★『薔薇族』の注文の方法は、郵便局で千円の定額小為替を作ってもらってお送りください。155-0032 東京都世田谷区代沢2-28-4-206 伊藤文学

399

★新しく『薔薇族』を置いてくれる古本店・「ビビビ」が下北沢にあります。〒155-0031 東京都世田谷区北沢1-45-15 スズナリ横丁1F・北沢タウンホールの筋向いです。読者好みの古書が沢山置いてあります。電話03-3467-0085です。

◆永遠のベストセラー「愛の潤滑液 ラブオイル」一度お試しあれ。

Nurnuru2 Nurnuru3

 

◆お求めはこちらから

◆ご感想・ご相談はこちらへbungaku@barazoku.co.jp

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2009年8月 7日 (金)

原爆歌集「廣島」こそ世界史的な文化遺産だ!

 先日、テレビを見ていて初めて知ったことだが、アメリカの軍事費は、世界中の他の国全ての軍事費よりも多いということを。

 それでなんとなく納得したが、ベトナム戦争でアメリカは、みじめな思いをしたというのに、まさかイラクと戦争はしまいと思っていたら、イラクとも戦争を始めてしまった。それが終わったと思ったら、今度はアフガニスタンとだ。

 自動車のメーカーが破産しているというのに、武器を作る会社が破産したという話は聞いたことがない。

 アメリカはどこかの国と戦争をしていないとまずいらしい。兵隊にも志願してなるようだが、志願する貧しい若者には、学費を出したり、生活を支えたりしているようだ。

 政治家たちも軍需産業のメーカーから献金をもらっているだろうから、どこかの国と戦争を起こして、武器、弾薬を消耗しなければならない仕組みのようだ。

 北朝鮮がミサイルを発射したというので、大騒ぎしたが、いつの間にかミサイルを迎え撃つ武器をアメリカから買わされているので驚いてしまった。

 アフガンとの戦争が片付いたら、いよいよ北朝鮮とアメリカは一戦を交えるかもしれない。

 昭和20年8月6日、廣島に原爆を落としたのも、製造した原爆を試験的に使ってみようと思ったからに違いない。戦争を速く終わらせるためとアメリカは主張しているが、製造したものを使わなければ軍需産業が成り立たないからだろう。

 太平洋戦争が集結して9年目に、僕の父親が企画して、第二書房から原爆歌集「廣島」が出版された。

 戦後、出版された原爆に関する本の中で、最も優れた著書であると評価されている。

 昭和29年8月6日に発行され、定価は200円だ。発行されるや朝日新聞が社会面トップに大きく紹介してくれた。

 序文を廣島大学名誉教授の長田新さんが書かれている。
 「あの世紀の怪物、いや鬼畜原爆を以て体験し、そして九年後の今まで生きながらえた人々の魂の叫びである。そこにこの歌集の特色があるといっていい。
 終戦後、原爆に関する芸術上の種々の作品が次ぎ方、次へと世に出て、私たちに感動を与えたことは事実だ。ところが考えてみると、それらの作品には、身を以て原爆を体験した廣島市民の嘆きと、悲しみ、怒りと訴え、そうしたものが、現に生き残っている私たちが感じているほど切実に、そして深刻に描き出されていない。ところが今、世に出るこの歌集は、生き残っている人たちが腹の底から、激発奔出させるような深い感動を私たちに与えずにはおかない。
 実際に、この歌集が私たちに与える感動は、身を以て原爆を体験することもなく、ただ遠く、外から眺めて筆を走らせた作家たちの作品とは根本的に違って、つぶさに惨苦をなめ、さらに九カ年の長きに渡って、死生の問を生きながらえてきた、廣島市民の声といってよかろう。」

 長田新さんは、「歌集『廣島』こそは、『廣島の声』として、また『原爆万葉』として廣島市民が後世に残す、世界史的の文化遺産といっていい。」とも言われる。

 廣島市民、24万7000人が、一瞬にして犠牲になった、亡き霊に対しても、こよなき供養ともいえる歌集だ。

 今日は原爆記念日。麻生さんには式典に参加してもらいたくなかった。オバマ大統領こそが式典に参加して、多くの亡くなった霊に詫びるべきだったろう。

 それにしてもアメリカって、不思議な国だと、つくづく思ってしまう。

Photo(カバアの写真はイサム・ノグチ氏設計の平和大橋。稲村豊氏撮影)


★『薔薇族』の注文の方法は、郵便局で千円の定額小為替を作ってもらってお送りください。155-0032 東京都世田谷区代沢2-28-4-206 伊藤文学

399

★新しく『薔薇族』を置いてくれる古本店・「ビビビ」が下北沢にあります。〒155-0031 東京都世田谷区北沢1-45-15 スズナリ横丁1F・北沢タウンホールの筋向いです。読者好みの古書が沢山置いてあります。電話03-3467-0085です。

◆永遠のベストセラー「愛の潤滑液 ラブオイル」一度お試しあれ。

Nurnuru2 Nurnuru3

 

◆お求めはこちらから

◆ご感想・ご相談はこちらへbungaku@barazoku.co.jp

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2009年8月 5日 (水)

ネットの時代、少年愛者の行動は?

 7月17日の朝日新聞の朝刊を読んだら、昨年の日本人の平均寿命が最高を更新したとある。

 女性は86.05歳、男性は79.29歳で、どんどん寿命がのびているそうだが、僕は77歳だから平均寿命まで生きたとしても、あと数年しかない。

 この年まであっという間に過ぎてしまって、自分ではそんなに年を取ってしまったという感覚はないが、数字から見ると、そう長くはこの世にいられない。

 同性愛の人たちの同性婚は、実現できたらこんなにいいことはないが、日本のゲイたちはそれを口にする人は少ない。僕が心配するのは少年愛の人たちの問題だ。

 これらの人たちは、自分たちから声を上げることができない人たちだ。民主党が政権を取ったら、少年ポルノ規制法は、どういうことになるのかはわからないが、今のうちに少年愛の人たちのことを世間の人に理解してもらうことが必要なのではないだろうか。

 四国の元校長先生のご意見を続けよう。

 「4.少年愛者は、欲望に耐えられるものである。
 相手の心はつかめた。信頼を得た。かといって、いっきょにセックスができるものではない。やはり相手は子どもなのだ。欲望を抑える『忍耐』が絶対に必要だ。
 少年愛者は肉欲よりも、むしろ精神的な愛を尊ばねばならない。少なくとも私はそう思っている。
 やさしく、本当に大切に扱ってやってほしい。おじさん、あるいはお兄さんを慕って、無邪気に楽しんでいるのである。
 子どもがなついていることを男の愛と勘違いしてはいけない。少年はそんな気持ちじゃないのだ。やさしくしてくれるから、なついているのである。子どもが大人をしたう心、それは男色者の愛とは違う。だからおどろかさないように、やさしく軽く接触する程度に愛してやってほしい。
 
 5.こちらの愛を受け入れてくれるか、どうかを早く見極めること。
 少年にその気がないと、あるいはどんなに好きなおじさんでも、そんな嫌らしい行為は嫌だという態度を取ったら、あっさりあきらめること。その後は、『ごめんね』とあやまって、きれいに本当に精神的な愛だけで、付き合っていかねばならない。そこがつらいのだ。
 少年愛の男でなければ、わからないつらさ。私はそれを何度か経験した。涙が出たこともある。人がいいタラ一笑に付してしまうことだろうけど。
 少しでも喜びを感じ、相手になってくれる少年の場合でも、極端に急いではいけない。ごく自然にできるだけ、はやる自分の心を抑えて、付き合っていかねばならない。私の場合、それらの少年たちは、みんなある年齢に達すると、女性を愛し、やがては結婚していった。それで良かったと思っている。
 
 6.大人であることの自覚、責任を忘れるな。
 いきがかりの少年をだまして、一回きりの性欲のはけ口の相手をさせたりなんていうことは、もっての他である。
 要は少年を本当に愛すること、同性愛的な愛だけじゃなくて、人間的にも愛せる男にのみ少年愛は許される。私はそう思っている。」

 この小学校の元校長先生のご意見は、ネットなんてものがなかった30数年前の話だ。ネットが普及した今の世の中、少年愛の人たちが、どういう行動をとっているのかは、僕にはまったくわからない。どっちにしても少年に手を出したら犯罪になってしまうということだ。

★『薔薇族』の注文の方法は、郵便局で千円の定額小為替を作ってもらってお送りください。155-0032 東京都世田谷区代沢2-28-4-206 伊藤文学

399

★新しく『薔薇族』を置いてくれる古本店・「ビビビ」が下北沢にあります。〒155-0031 東京都世田谷区北沢1-45-15 スズナリ横丁1F・北沢タウンホールの筋向いです。読者好みの古書が沢山置いてあります。電話03-3467-0085です。

◆永遠のベストセラー「愛の潤滑液 ラブオイル」一度お試しあれ。

Nurnuru2 Nurnuru3

 

◆お求めはこちらから

◆ご感想・ご相談はこちらへbungaku@barazoku.co.jp

 

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2009年8月 2日 (日)

児童ポルノ規制法が廃案に!

 自民党が都議会議員選挙で、民主党に大敗し、その後の自民党内部のごたごたがあって、「児童ポルノ規制法」が廃案になってしまった。

 児童ポルノを個人的に持っているだけで罰せられてしまう、こんな法律が通ってしまったら、少年愛の人たちはどうなってしまうのだろうか。やれやれというところだ。

 小学校の校長を最後に定年で辞められた方で、もう80歳になる方だが、数年前に脳梗塞で倒れ、現在は奥さんの力を借りて、リハビリ中の身だ。

 奥さんが留守のときに、今でも僕に電話をかけてくる。まだろれつが回らず、言葉が聞き取りにくいが、僕に電話するしか方法がないのだろう。

 彼からこんな手紙をもらったことがある。

 この方の体験を通して、少年愛の人たちは、これだけは気をつけてほしいと思うことを書いてこられた。

 「1.心の結びつきを最も大切にせよ。
 好きな少年ができたら決して焦らないことである。すぐに手を出したらおしまいだ。(中略)あせらず、ゆっくりと、その少年と友達になることだ。ごく自然に徐々に少年の心をつかんでいくのである。これにはかなりの時間がかかる。日をかけて、だんだんとお互いに信頼感がわいてきたら、その心を大切に育てよう。用を頼んだり、真心をもって相談にのってやったり、そうして本当に人間関係ができあがったら、遊びにこないかと誘ってみてもいいのだ。
 2.必要以上に物を与えたり、高価な物を与えないこと。
 そういうことをすると、少年がかえって迷惑すると思うのである。その物がかえって少年の心の負担になるし、親には言えないし、どうしようもないところへ追いやる結果をなる。だからせいぜいお菓子を与えたり、鉛筆など「もうおじさんのいらなくなった物をあげるんだよ」という調子で、気軽に受け取れるようにしたいものである。
 3.相手の少年にも親があり、家庭があることを忘れるな。
 好きになったらドライブに誘ったり、遊びにこないかと誘ったり、用を頼んだりしたいものである。また前項のように物を与えたりもするけれど、常に相手の少年には親がいることを忘れては行けない。
 逆に親の立場になって考えてみたら何よりもよくわかると思う。我が家の息子がどこかの中年の男に何かすごく親切にしてもらっている。いろいろな物をもらったり、遊びに連れて行かれたり、時には泊まりに来い、来いとも言うらしい。素直にすんなりと、その親切を受けてばかりいていいものだろうか。勉強もある、心の揺れ動く少年期の子供である。悪い遊びを覚えられたら困る。親としての心配は限りなく広がっていく。
 だからまず親に心配をかけないよう、できたら親とも信頼し合う仲になりたいものだ。」

 まだまだ続くが、元校長先生がくれた、この手紙は、30年ぐらい前の話だし、四国という地方での話だ。世の中、変わってしまって、小学校にはガードマンがいるし、父兄であることを証明する札を下げていなければ校内に入れない。

 第一、子供の遊びも違っているし、意識も変わっている。こんなこと元校長先生が少年愛の後輩に教えることが、いいことなのか、悪いことなのか難しい問題だが、少年愛の人がいなくなっているわけではない。少年愛の人たちの心理は、今も昔もそう変わりはないのでは。

 どんな手段を使って少年に近づくのか。やはり今はネットだろうか。廃案になって喜んでいていいものなのか。少年愛の人たち、今こそ真剣に考える時なのではないだろうか!

Photo


★『薔薇族』の注文の方法は、郵便局で千円の定額小為替を作ってもらってお送りください。155-0032 東京都世田谷区代沢2-28-4-206 伊藤文学

399

★新しく『薔薇族』を置いてくれる古本店・「ビビビ」が下北沢にあります。〒155-0031 東京都世田谷区北沢1-45-15 スズナリ横丁1F・北沢タウンホールの筋向いです。読者好みの古書が沢山置いてあります。電話03-3467-0085です。

◆永遠のベストセラー「愛の潤滑液 ラブオイル」一度お試しあれ。

Nurnuru2 Nurnuru3

 

◆お求めはこちらから

◆ご感想・ご相談はこちらへbungaku@barazoku.co.jp

| | コメント (0) | トラックバック (0)

« 2009年7月 | トップページ | 2009年9月 »