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2010年3月10日 (水)

本を書店に注文して、一ヶ月もかかっても。

 「薔薇族買い方考」と題して、書店で買いにくい『薔薇族』の読者に、自らの体験を通して投稿してくれている読者がいる。

 昭和46年に創刊して、4、5年が過ぎ、部数が急速に増え続けていた頃のことで、新宿に「伊藤文学の談話室・祭」もオープンさせた直後で、僕も元気いっぱいだった。

 地方の書店でも買いやすい店に読者が集まり、かなりの部数が山積みになっていた。

 「薔薇族を買うのに何となく抵抗があるという大方の諸兄に僕も同感です。
 博多市内の大きな書店には、どこにでも売っていますが、店員がたくさんいるので入荷しているかどうかを知らない場合が多い。
 博多駅地下の積文館書店でのこと。『薔薇族ありますか?』と女店員に聞くと、『ねえ、○○さん、薔薇族どこにあるの?』と、店内に響き渡る大声で叫んだので、びっくりしながら買った。
 同じく駅前のプラザビル地下の金文堂書店で、レジの店長に『薔薇族着いていますか?』とたずねたら、着荷ノートをめくっていたが、『まだ着いていません』との答え。横にいた若い店員のひとりが『着いていたようだったなあ』とそっけない。
 僕は、ぶらぶらと広い店内で何か欲しい本はないかと一巡していると、西側の店の入り口に20冊ぐらい積んであった。
 天神街の大型書店の天神るーぶるの薔薇族売り場が、くるくると変わるのは困る。
 東中州の山田書店は、レジの横に百冊ぐらい高く積んでいるので買いやすい。買っている人と、ときどき出会うこともしばしばある。第二書房発行の単行本も、何冊もここで買ったことがある。
 東中州のバス停前の積文館書店では、レジの横に積んであるが、高校生が立っていて、チラチラと横目で視線を送っているのを良く見かける。彼は薔薇族少年かなと思ったりして、声をかけてみたくなる。
 僕が一番買いやすい書店は、急行電車、福岡駅前の天神ファイブ商店街の一階にある文信堂書店である。発売日の27日頃に書店の近くの赤電話で『薔薇(薔薇族とあえて言わない)来てますか?』『ハイ、着いていますよ』『そうですか、すぐに買いに行きますから、袋に入れておいてください』と電話を切って店内に入る。『今、電話をかけたものですが雑誌をください』と金を渡す。
 この間1分間です。この店の特長は主人と奥さん、ふたりだけの小さな書店ですが、僕が毎月買っているので、近頃は親しくなって、主人といろいろと話すことが楽しみです。
 『この雑誌面白いですよ。あなたも読んでみたら?薔薇族は品切れにならないように、もっと多く仕入れたら良いのに』と言うと、『それがですねえ、多く仕入れて残本が出ると、次から配本の数量を減らされるのですよ。あのねえ、薔薇の別冊もありますよ』と教えられて買ったこともある。
 志賀淳の『ごんぞうの男』が欲しくて注文したら、1ヶ月ぐらいで取り寄せてくれた。
 昨今では、僕の電話の声を覚えたらしく、電話口で『お待ちどうさま、着いていますよ』と明るい声が返ってくるのも楽しいものである。(福岡県・雅彦)」

 この10年間で書店の数が半減してしまった。ご夫婦だけで営業している小さな書店。おそらく潰れてしまっただろう。こういう書店に読者が集まっていたというのに。

 お店のご主人と声をかわすことなんて今は皆無だろう。単行本を注文して1ヶ月もかかっても待っていた読者。こののんびりさが良かった。

 ネットで注文して、すぐに届いてしまう今の世の中、便利になっただけで何か寂しい話ではある。

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★『薔薇族』の注文の方法は、郵便局で千円の定額小為替を作ってもらってお送りください。155-0032 東京都世田谷区代沢2-28-4-206 伊藤文学

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★新しく『薔薇族』を置いてくれる古本店・「ビビビ」が下北沢にあります。〒155-0031 東京都世田谷区北沢1-45-15 スズナリ横丁1F・北沢タウンホールの筋向いです。読者好みの古書が沢山置いてあります。電話03-3467-0085です。

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