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2010年3月 1日 (月)

安い料金の映画館は、ゲイの人たちの発展場。

 今から34年も前の話。歌手の山本譲二さんがデビューした頃の話だ。

 現在はアメリカに渡って、カメラマンとして活躍している木村健二君(ペンネーム)が、発展場ルポの連載を始めている。1回目は映画館。入場料の安い映画館は、今も昔もゲイの人たちが仲間を見つけにくる場所だ。

 「渋谷のZ座といえば、この世界では一番アカ抜けした、ポピュラーな映画館として有名である。
 土日は大変な混雑が予想されるので、平日の午後に行ったのだけど、やはりみなさんいらっしゃいますね。
 ここは椅子席が約980、立ち見まで合わせると千を越す人が入ることができる。
 平日の3時頃だとゆったり座れるはずなのに、みなさん後ろの壁側に立ったままで、空いている席にはまるで無関心。
 Z座は300円と安い料金に加え、名画特選館とうたって、毎回名画を上映しているので、学生やサラリーマンに人気がある。もちろん女性も多いのです。
 僕は意を決して支配人に『薔薇族』ですがとインタビューを申し込んだ。入り口の左側に事務所があり、雑談していた3人の年配の人たちがぴたりと話をやめて、何か珍しいものでも見るように僕に注目した。こう正面切って申し出られると、やはり戸惑うらしい。
 『ホモの取材をしたいのですが』
 『あまり書かないで下さいね。書かれるとまた、そんなんが集まってくるから』と、まず支配人にクギを刺される。
 はじめに知りたいのは、ここの従業員がホモということを、どんな風に感じているかである。
 60近い年配の人は、『なんでまた女みたいに、いいのがいるのに、男同士で触りっこするのか、俺にはわかんねえな』。隣の男も『でも一度、男の味を知ったら二度と抜けられないんだってよ』
 バカバカしい、麻薬なんかじゃあるまいし、要するに同性愛というものに興味もないし、理解も持っていない人たちなのです。
 すると、黙って話を聞いていた、若いモギリ嬢が口を出して、『私、はじめて二階の廊下のところで、男の人二人がいやらしいことをしているのを見たんです。その時はショックで、なんて汚らしい男なんだろうと思ったんだけど、でも最近の映画を見たり、いろんなテレビ、雑誌などで私の考え方も少し変わってきたんです。もちろん自分とは全然違う世界の人たちと思ってはいますけど、ああいった愛の方法があってもいいんじゃないのでは』
 僕はここにきて、初めて救われた気持ちになった。年寄りの同性たちには、変態ぐらいにしか思われなかったのに、こんなに若い女性が、とにかく少しでもホモということを理解してくれていたのだから・・・。」

 安い料金の映画館にゲイの人たちが集まるのは、今も昔も変わらないだろう。映画館で出会っていい思いをした人は何度も何度も映画館通いをしてしまう。

 女好きの男性たちのゲイに対する理解度も、根本的には、それほど今も昔も変わってはいない。

 女性の方がゲイの人に対する感性が似ているから、ゲイに対する理解度は高いに違いない。

 映画館からのお願い。「ホモの人たちに来るなとは言えませんけど、普通のお客さんに迷惑をかけないように、自分本位の行動をしないでもらいたいものです」

 どんなにネットが発達しても、映画館はゲイの人たちの発展場であることに変わりはないだろう。

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