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2010年7月

2010年7月28日 (水)

ノンケを好きになるゲイの男たち

 「ノンケ」というゲイの隠語。その気のない人のこと。女好きの男のことをいう言葉だが、もう一般化している言葉になっている。

 「ゲイのゲイ嫌い」なんていう言葉もあるぐらいで、ゲイの人の間では、お仲間なのに「オネエ」と呼んで、女っぽい男のことを嫌う傾向がある。

 男らしい男というと、どうしても女好きの男ということになる。ノンケの男を愛しても一方通行みたいなもので、うまくいかないことが多いようだ。

 『薔薇族』誌上には、「人生薔薇模様」というコーナーが早くからあって、今どきの「2ちゃんねる」みらいに、悩みや苦しみを訴えていた。

 そのコーナーに、少年たちの投書も増えてきたので、「少年の部屋」というコーナーも設けた。小学校6年生からの投書もあったりして、びっくりもしたが、その頃の若者は文章力もあって長い投書も多かった。

 1984年の10月号に「ノンケはノンケ」という半ばあきらめての投書が載っている。

 「先輩、といっても彼は俺より少しだけ年下。でも入社が俺よりずっと早いから先輩なのです。先輩は俺が今まで出会ったこともない男らしい根性のある人なのです。
 ほれっぽい俺が、そんな先輩を好きになるのに時間はかかりませんでした。自分を騙すことのできない俺は、さりげなく、でもいろんな手でアタック。
 最初は冗談だと思ってたらしく、『その気になるじゃねえか!』なんて笑ってたんだけど、俺のアパートへ遊びにきた時から運命は変わったのです。
 布団の上に置き忘れた『薔薇族』を見られてしまったのです。『そんな本、読まないで』という俺を振り切って、ページをめくる彼。もう、これで俺は完全に嫌われた。そう思っていると、彼は一言。
 『もう、こんなことやめろよ。親が悲しむぞ』
 それでも俺はずっと先輩にモーションをかけ続けた。裏ビデオを見せて興奮させたり、マッサージだと言って性感帯を刺激したり、『僕の尺八うまいんですよ』なんて言ったり。
 『お前がどんなことしたって、、俺はホモにはならねえんだ。お前がずっとこんなことしてるなら、俺はお前と絶交する』
 先輩にそう言われてから、俺は正常になろうと努力しています。不思議なもので、好きな人がいると、例えその人がノンケでも、その人以外は目に入らないものですね。
 あれほどスケベだった俺だけど、男とやりたいとか、寝たいとか考えなくなりました。とはいえ、相変わらず『薔薇族』買って、せんずりしてるけど、それだけは許してほしい。
 こんな俺のことだから、お酒飲みながら『やっぱり先輩はセクシーだ』なんて、うつろな目で言うと、『てめえ、まだそんなこと言ってるのか!』と叱られるのです。また、叱られるのが快感、ああ、俺ってやっぱ変態?
 これからずっと、ずっと俺と先輩は結ばれることなんてないと思います。でも好きな人のために、なにかをするっていうのは、本当にいいことですね。そして、ノンケの人を好きなるっていうのもいいことです。
 小説になるように、ノンケがホモに傾くなんてことはまずありません。何をしたってノンケはノンケです。ほとんど期待しない方がいいですよ」(東京都・もうすぐ24歳になる純情青年)

 最初からあきらめていても、ノンケが好きになる。こんな話、どれだけ聞かされたことか。
 
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★『薔薇族』の注文の方法は、郵便局で千円の定額小為替を作ってもらってお送りください。155-0032 東京都世田谷区代沢2-28-4-206 伊藤文学

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★新しく『薔薇族』を置いてくれる古本店・「ビビビ」が下北沢にあります。〒155-0031 東京都世田谷区北沢1-45-15 スズナリ横丁1F・北沢タウンホールの筋向いです。読者好みの古書が沢山置いてあります。電話03-3467-0085です。

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2010年7月26日 (月)

竜超君の『虹色の貧困』出版おめでとう!

 昭和46年(1971年)に創刊した『薔薇族』。2004年9月に刊行された11月号(No.382)で廃刊に追い込まれ、33年の長きに渡る歴史の幕を閉じた。

 編集長は伊藤文学ということになっているが、実際の編集長は藤田竜君だった。僕は父と一緒に単行本の仕事を続けてきて、雑誌の仕事は、全く経験がなかった。

 藤田竜君は、中原淳一さんの「ひまわり社」から出発し、いくつもの雑誌の編集を経験してきた雑誌作りのベテランだ。

 企画から取材、写真、レイアウトなんでもこなせる才人で、彼と出会わなければ『薔薇族』は成り立たなかったろう。

 僕は、もっぱら取次店回り、書店回りと販路を増やし、全体の舵取りをしていればよかった。

 藤田竜君は、『薔薇族』のスター的存在になることを目論んで、派手に誌上では目立つことを心がけていた。しかし、本名では仕事ができないから、テレビ、週刊誌、新聞、ラジオなどのマスコミの対応は、僕が引き受けざるを得なかった。

 ある時期から、藤田竜君と仕事をしていた相棒の内藤ルネさんが参加してくれたことも大きな力になってくれた。

 『薔薇族』の後半になって、おふたりが病気になられたこともあり、修善寺に人形美術館をオープンさせたりして、『薔薇族』の編集から去るようなことになってしまった。世の中の流れも急速にネットの時代に移り、『薔薇族』は廃刊に追い込まれてしまった。

 藤田竜君、内藤ルネさん、それに数人の優れたスタッフに助けられて歴史に残るような『薔薇族』を出し続けられたことは、能力のない僕にとっては幸せなことで、感謝してもしきれるものではない。

 それからネットの会社が、『薔薇族』を復刊してくれたり、上野にある出版社が8号まで続けてくれた。

 そのときには、僕は名前だけの編集長になり下がっていた。しばらくして何度目かの復刊をと持ちかけてくれたのは竜超君だった。

 企画を立て、文章を書き、ワープロを打ち、レイアウトして、印刷所に原稿を送る。そのすべてをやってくれたのが竜超君だ。二代目の竜君ということで、彼も才人だ。

 僕は、竜超君の指示で、こんなことを書いてくれと言われたことを書いているだけのことなので、今度の場合も、実質的には編集長は竜超君だ。

 その竜超君が、昨年は『消える「新宿二丁目」』(彩流社刊・本体2500円)を出版し、今年は『虹色の貧困』(彩流社刊・本体2000円)を出版した。

 この出版大不況の折りに、自費出版でなく本を出版するということは大変なことなのだ。

 早速、出版社あkら本が送られてきた。才人、竜超君の書く文章は、僕には難しすぎて理解できない。

 書評を頼まれると、前書きと後書きを読み、後はパラパラとページをめくって読んで、お茶を濁すのだが、『虹色の貧困』は熟読して、よく理解してからでないと書評は書けないだろう。

 おそらくご本人のブログに、何をこの本を通して訴えたかったのかということを書かれるに違いないから、それを読んでから、ご購入を!

 L・G・B・Tという略語は、レズビアン、同性同性愛者、バイセクシャル、トランスジェンダーのことだそうだ。

 Bのバイセクシャル、男も女も同じように愛せる人のことだそうだが、僕はその存在には否定的だ。そんなあいまいな人っていないのでは。とにかく世の中、難しくなってきて、僕にはよくわからないことばかりだ。

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2010年7月22日 (木)

「耽美と癒しの遊戯展」へのお誘い

 よくもいろんなものをコレクションしたものだ。われながらびっくりだ。こんなにいろいろなものを一堂に展示する催し物って前代未聞ではなかろうか?

 2010年7月29日(木)〜8月7日(土)まで、11時から19時(最終日は17時)日曜休廊、銀座の「スパンアートギャラリー」で開催される『耽美と癒しの遊戯展』だ。

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 JR有楽町駅・銀座出口から徒歩3分、地下鉄有楽町線銀座1丁目駅4番出口から徒歩0分、プランタンの並びで、すぐにたどり着ける。

 100年も前にパリで製作された「ポスター・スタンプ」は切手より一回り大きい。一流のデザイナーが企業の宣伝のために製作したもので、これが何とも言えないかわいらしさで女性好みかもしれない。

 購入したときの値段を覚えていたら目を回しそうだが、とにかく多くの人たちに購入して頂いて、少しでも心の癒しになってもらえれば幸いという思いから、全ての作品を安値にしてある。

 この「ポスター・スタンプ」は、なんと額付きで3000円だ。立派な参考書がニューヨークで出版されているから欧米にはコレクターが多数いるに違いない。

 日本では、目に触れるのは、今回の催し物が初めてではなかろうか。カリフォルニアのフルーツのラベル、これも一流のデザイナーが腕を競って製作しているが、あまりほめられた仕事ではないのでデザイナーの名前は不明だ。

 日本でも昔は、リンゴやミカンは木箱に入れられて各地に送り出されていた。産地や農園がわかるよに木箱にラベルが貼られていた。

 カリフォルニアでは、鉄道が発達してきて、レモンなどの製品を木箱に入れて送られたが、いろんな農園が一目で分かるようにラベルを製作して木箱に貼付けた。今どきのオフセット印刷と違って、色分解して印刷されたものではなくて何色も色を積み重ねて印刷されているので、その味わい、深みは今のものと比べようがない素晴らしさだ。

 戦後、木箱が段ボールに代わり、段ボールに印刷されるようになって、見事なラベルは不用になってしまった。それが貼らずに残されたものがコレクションされるようになり、数の少ないものは高価になっている。

 これも参考書が出版されていて、アメリカにはラベルを展示する美術館もあるそうだ。

 下北沢の古書店で展示即売したことがあったが、作家の吉本ばななさんの目に触れて、数点購入してくれたようだ。ブログにも書いておられたとか。

 もう一つの目玉は、キューバの葉巻のラベルだ。マホガニーの木箱に納められた葉巻。木箱に貼られたラベル、葉巻は当時、お金持ちしか吸えない商品だったので、そのラベルは金箔を多く使って贅沢な印刷になっている。

 おそらくドイツから購入した印刷機械で、参考書を見ると、大きな工場の写真が載っているが、当時はすべてアメリカ国内で印刷されたものと思われる。

 あとはイカール、バイロス、M・クリンガー、R・マグリット、現代の蔵書票作家ではナンバー・ワンのアルフォンス・井上さん、山本六三さんの作品もある。

 『薔薇族』の読者向きには、今は亡き大川辰次さんのしばり絵、若いときに日本画を勉強した大川さん、もう、このような画家は二度と現れないだろう。

 平野剛さんの逞しい男同士の絡みは迫力満点だ。

 真夏の暑さも忘れて、あなたを耽美と癒しの遊戯に酔いしれさせるに違いない。

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2010年7月19日 (月)

転んでもタダでは起きないぞ!

 僕の人生、平凡のようだったけれど、いろんなことが次々と起きたが、なんとか乗り越えて生きてきた。しかし、年には勝てない。

 耳は遠くなるし、動作もにぶくなってくる。年を取って転ぶことは致命傷なのだ。左膝も金属の人口膝を入れているし、転んだら歩けなくなると思うから、いつもゆっくりと用心して歩いている。

 7月3日土曜日の夜、NHKホールで48回目の「巴里祭」が催された。ありがたいことに、ご近所に住む演出家の高平哲郎さんの奥さんが電話をかけてくれて招待券を2枚くださった。

 高平さんが演出を担当するようになってから何年ぐらいになるだろうか。シャンソン歌手が次から次へと登場するから、みんなが目立つようにする、演出の手腕が問われるというものだが、テンポよくうまくこなしている。

 1000円のプログラムをいつもは買っていたが、どん底生活なのでケチって買わなかったものだから、永六輔さんとコンビの女性アナのお名前が思い出せない。出演者のお名前も正確に書くことができない。

 今回のテーマは、「転ぶ」という話だからご勘弁願いたい。永六輔さんの司会は、2年前の頃は名調子だったが、3回も転ばれて肋骨を折るし、顔を地面にぶつけるはで、ひどいことになったそうだ。

 司会もエコということで、ほんの一場面の数分間だけ。それも転んだ話がほとんど。ラジオの番組でも、転んだ話を聞いたことがあったので、僕も用心していたのだが。

 サッカーの選手を見ていると、ケガをしないようにうまく転んでいる。転ぶ練習をしているのだろう。

 戦時中、世田谷学園に入学したら、柔道と剣道は正課の授業で、おっかない先生に柔道の受身を教わったが、それから何十年も経っているのだから覚えているわけがない。

 永六輔さん、、うまく転べというけれど、転ぶときって一瞬の出来事だから、うまく転べと言ったって難しい。

 『薔薇族』が廃刊になって、その後、上野の英和出版が復刊してくれることになった。復刊第1号ができる前に英和出版の幹部の人たちと取次店(本の問屋さん)へ、車で挨拶回りに行った。

 どこの取次店も仕入れも好意的で、美輪明宏さんと僕との対談も載るということで、仕入部数も多く取ってくれそうだった。

 協和出版の駐車場は地下にあって階段は薄暗かった。最後の一段を踏み外して、もろにコンクリートの駐車場の地面に投げ出されてしまった。

 運が良かったのか、すぐに立ち上がったが、どこも痛くない。その頃は人口膝を入れてない時だったのも幸いした。膝をぶつけたらどうなっていただろうか。

 あのとき大けがでもしていたら、復刊の仕事はどうなっていたのかと思うとぞっとする。

 憎き芝信用金庫のお陰で3年間、住み慣れた下北沢のマンションの206号室も、借金の担保になっていたので追い出されてしまった。

 次男の嫁さんが、みんなで一緒に住もうと言ってくれたので、ちょっと下北沢駅には遠くなるけれど、いい物件があったので、7月1日に移り住むことになった。

 履き古したサンダルで外に出たのが失敗だった。タイルがぬれていたのもまずかった。玄関を出たとたんに前のめりに転んでしまったが、僕はよくよく運が良いのか永六輔さんのようにはならなかった。

 どんなことがあっても、タダでは起きないぞ!

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2010年7月16日 (金)

びっくりした話

 『ビックリハウス』の創刊号が見つかった。1975年1月30日、(株)パルコ出版から刊行されている。今から35年も前の雑誌だ。

 編集部には、荻原朔美さん、榎本了壱さん、高橋克己さん、伊藤信さん、石黒教子さん、石渡久美子さんの6人が名前を連ねているが、その中の荻原さん、榎本さんとは面識がある。

 榎本さんとは、団鬼六さんの出版記念会の折りに声をかけてくれて知り合った。

 荻原さんのお母さんの葉子さんは、下北沢の「イカール館」にもよく来てくれた。荻原さんとは、榎本さんの個展の席でお会いすることができた。

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 創刊号の特集は、「君の窓から地球は見えるか」だ。

 僕も窓が大好きだ。『ビックリハウス』が創刊された頃だったろうか。青山の西洋骨董品店で、ひとめぼれして買ってしまった銅版画がある。焦げ茶色で写真のように精密に描かれている。

 気品を感じさせる美少女が、椅子にもたれて何を見ているのかはわからないが、庭を見つめている。その足下には毛深い大型犬が静かに目を閉じて横たわっている。

 静寂な時間が静かに流れているのが感じ取れる良い絵だ。

 「窓ふきオジさんの話」という小さな記事が載っている。阪本武男さんという方の話だ。

 「いやあ、最近のビルはどいつもこいつも高くてねえ。京王プラザの上なんか風は吹きやがるし、道路なんかかすんじまって見えやしない。。へたして落ちてしまったら、こっちはおだぶつだからなあ。
 こんな辛気くさい商売、何が楽しみかって、そりゃ他人様の部屋を覗けるくらいだよ。移動のときに使うゴンドラってやつが、全く音がしないときてるから、たいていの人は気がつかなくてね。この前なんかホテルの窓やってたから大変よ。やめるかと思ったら、ちゃんとブラインド降ろしにきたからな。(後略)」

 窓ふきといえば、僕も学生時代にアルバイトで窓ふきをやった経験がある。僕の大学時代は、戦後間もなくの昭和23年から27年ぐらいまでのことだ。

 同じ街に窓ふき専門の親分がいた。その時代は物資のない時代で、下北沢の駅前には闇市があって、進駐軍(アメリカ軍)の横流しのガム、チョコレート、紅茶、コーヒー、缶詰、石けんなどが売られていた。

 進駐軍のものと言えば、何でもありがたがられていた時代だ。窓ふきの親分は、ブリキの大きな石けんが入っていた空き缶に進駐軍の石けんだと偽って磨き粉を入れて使っていた。

 当時の銀座界隈のレストラン、喫茶店の建物は、ほとんどが一階で、せいぜい二階建てだ。高いビルなんて少なかった。

 5、60軒、お得意さんを待っていると、次から次へと窓を拭いても、また、すぐに汚れてしまう。いくらで請け負っているのかわからないがいい商売だ。

 銀座の四つ角の「三愛」は、二階建てで窓を拭いたことがあったが人通りも多い。知っている人に見られやしないかと恥ずかしい思いをしたことがある。

 『ビックリハウス』、それほど世の中の人をびっくりさせられなかったのか。いつの間にか消えてしまった。

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                                     荻原君と僕

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2010年7月14日 (水)

いろいろな想い出を残して

 新潟県弥彦村の廃墟になってしまった「ロマンの泉美術館」のポストに、車の中で走り書きしたのだろう。エステのチラシの裏に書いてあった。

 美術館のオープンは、様々なマスコミが取り上げてくれたので知らせることは楽だった。ところが閉館したことを知らせることは難しい。

 地元の有力紙「新潟日報」が文化欄に記事を書かせてくれたが、一部の人にしか知らせることはできない。

 多くのガイドブックにも紹介されているので、弥彦は弥彦神社、弥彦山がある観光地でもあるので、全国から訪れてくる人も多い。

 玄関先に閉館を知らせる貼り紙を書いてはあるのだが、閉館を知らずに訪れているお客さんも多いようで心は痛むのだが、どうすることもできない。

 「長いこと来れなくて、久しぶりに娘の運転で訪れたところ、閉館の貼り紙を見て驚きと寂しさで、何とも言えない気持ちです。
 周りを見渡せば、いつもの田園風景なのに、閉館したなんて信じたくありません。母が岩室温泉病院に入院中、父と一緒に訪れては落ち着いた気持ちになって帰宅することができたのです。
 『エクスリブリス』(蔵書票)というものの存在を知ったのも、ロマンの泉美術館でした。父は『エクスブリス』を自分で制作しようと挑戦していました。
 父や母との想い出が、またひとつなくなりました。車内にあった紙で失礼します。健康にご留意下さい。本当にありがとうございました。                      新潟市・K・K」

 多くの人たちに、いろいろな想い出を残した美術館。歌手のクミコさん、秋元順子さんを招いてのイベント。新潟市から長岡市から、周辺の街々から多くの人たちが着飾って参加してくれた。

 なりやまない感動の拍手が、まだ耳のそこに残っている。それにしても建物って人が使っていないと。こんなにも惨めな姿になってしまうのだろうか。やるせない哀れな気持ちになってしまう。

 このままこの建物を朽ち果てさせてしまうのは、なんとしてももったいない。何かに使えないものだろうか。

 中国のお金持ちが買ってくれればいいのだろうが。新潟は落ちる所まで落ちている。買ってくれる人が現れるとは思えない。

 弥彦温泉も、何軒も閉館したホテルがあるそうだ。平日など弥彦神社の参道に人影がない。弥彦だけでなく日本全体をおおっている、何とも言えない閉塞感を打ち破れないものだろうか。

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