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2010年11月16日 (火)

話ができるということが大切だ。

 今、街の小さな本屋さんは、ほとんど姿を消してしまったが、『薔薇族』が創刊されて間もない昭和50年代の書店と読者との関係は、涙が出るくらいいい関係だった。

 福岡県の雅彦君からの投稿だ。

 「博多市内の大きな書店には、どこでも売っていますが、どこの書店も店員がたくさんいるので、入荷しているかどうかを知らない場合が多い。
 博多駅地下の積文館書店でのこと。『薔薇族ありますか?』と女店員に聞くと、『ねえ、薔薇族どこにあるの?』と店内に響く大きな声で叫んだので、びっくりしながら買った。
 同じく駅前のプラザビル地下の金文堂書店でレジの店長に、『薔薇族着いてますか?』と尋ねたら、着荷ノートをめくっていたが、『まだ着いてません』との答え。横にいた若い店員のひとりが『着いていたようだったなあ』とそっけない。僕はぶらぶらと広い店内を一巡していると、西側の店の入り口に20冊ぐらい積んであった。
 天神街の大型書店の天神る〜ぶるの薔薇族売り場がくるくる変わるのは困る。
 東中州の山田書店は、レジの横に100冊ぐらい高く積んであるので買いよいと思う。買っている人と時々出会うこともしばしばある。
 東中州のバス停前の積文館書店では、レジの横に積んであるが高校生が立っていて、ちらちらと横目の視線を送っているのを良く見かける。彼は薔薇族少年かなと思ったりして、声をかけてみたくなる。
 僕が一番買い良い書店は、福岡駅前の天神ファイブ商店街にある文信堂書店である。発売日の27日頃に書店の近くの赤電話で、『薔薇(薔薇族とあえて言わない)きてますか?』『ハイ、着いていますよ』『そう、すぐ買いにいきますから、袋に入れておいて下さい』と電話を切って店内に入る。『今、電話をかけた者ですが雑誌を下さい』と金を渡す。
 この間、たったの1分間です。この店の特長は主人と奥さん、2人だけの小さな書店ですが、主人がいつもレジのそばにいます。
 僕が毎月買っているので、近頃は親しくなって主人といろいろと話をするのが楽しみです。
 『この雑誌、面白いですよ。あなたも読んでみたら?薔薇族を品切れにしないように、もっと多く仕入れたらいいのに』というと、『それがですねえ、多く仕入れて残本が出ると、次から数量が減るのですよ。あのねえ、別冊も出ていますよ』と教えられて買ったこともある。
 昨今では、僕の声を覚えたらしくて、電話口で『お待ちどうさま、着いていますよ』と明るい声が返ってくるのが楽しい」

 このように各地の買い良い書店の情報を教えてくれたものだ。それにしても九州の書店にもこんなに『薔薇族』が置かれていたとは。

 これらの書店、今でも生き続けているだろうか。ご主人と奥さんだけの小さな書店、こういうお店から姿を消していったのだろう。

 今、生き残っている大型書店、そこの店員と読者との会話はないのでは。スーパーのレジと同じように人と人との交流はない。

 今日も医院にクスリをもらいに行った帰りに、喫茶店の「邪宗門」に立ち寄った。マスターと奥さんと話し込んできたが、500円のコーヒー代は痛いが、話ができるということが、どんなに心の安らぎになることか。

Photo

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