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2011年2月

2011年2月17日 (木)

女の勘は鋭いから夫の性癖を知っていたのでは!?

 『薔薇族』の読者と女性との結婚の問題、これは僕が長いこと考え続けてきたことだ。

 先日、テレビをたまたま見ていたら、離婚の問題が話題になっていて、3月が一番離婚する人が多いそうだ。それは子供がいる人にとっては、新学期を迎える前にと思うからだ。

 離婚の原因で一番多いのは、「性格が合わない」からということだそうだ。相手の男性が同性愛者だということが女性にバレてということもかなりあるかもしれない。

 山形県の28歳の男性の話の続きだ。

 「新婚生活ーー私たちは激しく愛し、激しく燃えた。そして、すぐに長男が生まれた。
 『はい、元気な男の子ですよ』と言って、渡された初めての我が子を抱いたとき、私の目から涙がとめども流れてきて、どうしようもなかった。ありがとう、妻よ、ありがとう、我が子よ。
 私をお前たちが救ってくれたのだ。ありがとう、ありがとう、と何度もつぶやいていた。今、私は妻にとって信頼すべき夫であり、子供にとってはかけがいのない父親である。
 また、反対に、今の私から妻と子供をとりあげてしまったら、いったい何が残るだろうか。だから、私は妻と子供のために、そして、それは同時に私自身のために、私の心の中で、時折鎌首をもたげてくる、いまわしい欲望と戦う。
 妻がとなりに住んでいる若夫婦を見てこう言った。『おとなりの夫婦、ものすごいかんかしてたわよ。皿を投げるわ、なぐるわで...。だけど、あんな夫婦がかえって、一番仲がいいのかもしれないわね』
 考えてみると、私たち夫婦は結婚してからこのかた、一度もけんからしい、けんかをしたことがなかった。私たちは誰が見ても、実に仲が良い夫婦であった。
 妻がわがままを言い出しても、私は自分の感情をぶちまけて言い返すことはなかった。
 私は自分の感情を押し殺すことには慣れていたからである。しかし、私の心の中にある何かを妻が敏感に感じとって、「私たち夫婦より、派手にけんかをする隣の夫婦の方が、実は仲が良いのではないか」と疑念を抱いたのだろう。

 ーー妻よ、お願いだから、そんなことを言って私を困らせないでおくれ。私は必死にお前を愛しているんだ。お前はただ何も考えずに素直に私の愛情を受け止めてほしい。

 妻はけげんそうに私に言う。

 「あなたってやさしいのね。ねえ、どうしてそんなにやさしいの?」

 「....」(それは...)

 やっぱりそれだけは本当のことをいうわけにはいかない。しかし、私が老いて死んでいく時には、私は妻にすべてを打ち明けようと思う。

 「妻よ、今まで隠していて許しておくれ。私はお前の夫である資格のない男だ。こんな私に今まで付き合ってくれてありがとう。でも、私は頑張ったんだよ。自分の中にあるものを抑えて、お前にすべてをかけてきたんだ。だからどうか許しておくれ」

 妻は許してくれるだろうか。いや、そのとき妻に許してもらうためにこそ、私は今を生きる。

 今、元気なら60歳、子供も成人しているだろう。その後の彼の人生がどうなったのかは誰も知るよしもない。

 ★悩んでいることがあったら、いつでも電話をかけて下さい。

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★『薔薇族』の注文の方法は、郵便局で千円の定額小為替を作ってもらってお送りください。155-0032 東京都世田谷区代沢2-28-4-206 伊藤文学

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★新しく『薔薇族』を置いてくれる古本店・「ビビビ」が下北沢にあります。〒155-0031 東京都世田谷区北沢1-45-15 スズナリ横丁1F・北沢タウンホールの筋向いです。読者好みの古書が沢山置いてあります。電話03-3467-0085です。

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2011年2月16日 (水)

中国、上海から茉莉さんがファンが!ーー純喫茶「邪宗門」、いつまでも続いてほしいお店だ!ーー

 明治の文豪、森鴎外の長女、森茉莉さんは1903年(明治36年)に生まれた。1951年(昭和26年)48歳の時に世田谷区下代田町(現在では代沢)の倉運荘アパートに越してきた。

 1968年(昭和43年)頃から喫茶店「邪宗門」に通うようになる。1973年(昭和48年)70歳の時に、22年住み慣れた倉運荘アパートが老朽化したために、建て替えることになり、すぐ50メートルほど先のマンション代沢ハウスの2階に引っ越した。

 1978年(昭和53年)75歳の時の4月に、渋谷西武劇場で美輪明宏さん演出の「枯葉の寝床」が上演されたが、そのパンフレットに嬉しさと期待を込めてエッセイを書いたが、その芝居を観て茉莉さんが描いていた主役の少年があまりにも違っていたので、途中で席を立って帰ってきてしまった。

 それまでは美輪さんのことを賛美して書いていた茉莉さんは、がらっと変わって美輪さんの悪口を書きまくった。

 その頃、第二書房から「夢みる女性のファンタスティックマガジン 薔薇の小部屋」を創刊した。「内藤ルネ企画特集 なつかしの少女雑誌」と題する夏の号には、森茉莉さんは「砂」という詩を寄せてくれている。そして、内藤ルネさんが挿絵を描いていてそれがなんともかわいらしい。

 秋の号は、「特集/おもいでの少女小説 松本かつぢ画集」だが、茉莉さんは「秋によせてーー柿の色と柿色」と題してエッセイを寄せてくれている。

 この2冊で廃刊になってしまったが、内藤ルネさんと先日亡くなった本間真夫さん(ペンネーム・藤田竜)さんが、企画編集した傑作といえよう。ところが今、2冊しか手許に残っていないが、古書店ですごい高値になっているようだ。茉莉さんの秋の号の自筆の原稿は見つけ出すことができて手許にある。

 この2冊の雑誌のおかげで茉莉さんとすぐ近くに住んでいるので、代沢ハウスを訪ねて原稿執筆の依頼に伺った。「邪宗門」のご主人でさえ、部屋に入れてくらなかったのに、なぜか僕と通ずるものがあったのか、部屋に入れてくれて、初対面なのに何時間もおしゃべりしてしまった。

 そのときのことは雑誌「ユリイカ」(青土社刊)の「森茉莉特集号」に原稿を寄せているので、図書館にでも行って見つけて読んでほしい。

 コーヒー500円もする喫茶店は次々と姿を消している。「邪宗門」は自宅なので、家賃がかからないのでお客が減ってもなんとか人を使わずにマスターひとりで切り盛りしている。

 マスターの作道さんは、森茉莉さんが、開店してから閉店するまで紅茶いっぱいしか注文しないでいても、イヤな顔ひとつしなかった。

 冷房など学生の部屋になかった時代、近所に住む学生たちは、長時間本を読んだり勉強していても文句を言われたりしない。
 
 森茉莉さんが終日、過ごしていた喫茶店ということで有名になり、森茉莉ファンが全国から訪れている。

 先日は、なんと上海に住む女子学生が、森茉莉さんのファンで、ふたりでネットで場所を調べて訪ねてきて「邪宗門」でしかない、あんみつにコーヒーをかけてという珍しいメニューを食べて帰ったという。

 僕も、500円出して毎日のようには「邪宗門」に通えないが、もやもやしたことがあると、うさばらしにマスターとおしゃべりに行っている。

 マスターとおしゃべりしたり、初対面のお客さんに声をかけて仲良くなった人も何人もいる。ネットで探して、地図を見て、ぜひ行ってみてほしいお店だ。http://www.jashumon.com/index.htm(木曜日・定休)

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「邪宗門」のマスター、作道さんと(左)。

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2011年2月15日 (火)

母親ゆずりの辛抱強さを。

 「同性愛は異常でも、変態でもない!」と『薔薇族』創刊以来、叫び続けてきたが、世の中、変わったとはいえ、まだまだ少数派に対する差別、偏見は根気づよく残っている。

 少しでも自分より劣っていると思う人に対して、さげすむという心理は人間の本能みたいなもので、これをなくすということは難しい。

 たまたま父が残した本で「新歌人会 年刊歌集1951年版」を見つけた。父は文学青年で若い頃から作家になりたいと思っていた。

 斉藤茂吉の本を出したいという思いから作歌を始め、「アララギ」に入会していた。各結社の在京の新人、46名が参集して「新歌人会」を結成し活動していたが、その会員からひとり15首ずつを納めたものが年刊歌集だ。「途上」と題する父の15首の中から思わぬ1首を読んでしまった。

 怒るとき母の無学を蔑(さげす)みし父の心を今にしおもふ

 父というのは、僕の祖父、伊藤富士雄(大正時代に吉原などの遊郭から、お女郎さんを千人も苦界から救い出した人で、ブログで何度も紹介してきた)のことで、父が19歳の頃、大正12年に亡くなっているので、どんな人だったかは僕には知る由もない。

 祖母のことさんは長生きしたので、僕が大学を卒業する頃まで生存していた。明治生まれの女性だから小学校しか出ていないことでバカにしていたのだろう。

 僕の父も同じように母の無学を蔑んでいたことは、僕はイヤというほど知っている。

 15歳の頃、岩手県の山奥から上京して、「甲子社書房」という仏教書を出版していた会社の社長さんの家にお手伝いさんとして奉公していた。その会社に社員として働いていた父と知り合い、結婚したということだ。

 母の古里に子供の頃、行ったことがあったが、岩手県の沼宮内という駅から、かなりバスで入った山奥だ。冬などは雪に覆われて小学校にも通えなかったに違いない。

 その母の思い出を僕より5歳年下の妹が、「母の浮世床」と題して、エッセイを書き、それが仲間たちと出した本になり送られてきた。その妹のエッセイを読むと、母は近所の美容院に行き、ひとりで店を経営していた女主人に父のことをこぼしていたようだ。

 「父が応接間でお客と話をしているところへ、母がお茶を出しに入る。すると父はすぐに、引っ込んでいろ、と追いやったようだ。父のことだから粗相があってはいけないとか、器量がよくないので、人前に出したくないとでも考えたのだろうか」

 これは僕も知っていたが、母が無学で計算もできないからと、生活費として1日1000円しか渡さなかった。昭和30年頃の話ではあるが、あまりにも少なかったのでは。

 母は和裁などの内職をして、生活費の足しにしていたようだ。父が病気で倒れるまで、僕も給料をもらったことなどない。「ぼくどうして涙がでるの」がベストセラーになり、10万部も売れたというのに印税など一銭ももらわなかった。

 妹のエッセイを読んで思ったことだが、父は僕がおとなしくて親に逆らわない、それに頭が悪いとでも思っていたのだろうか。

 僕は母に似て、頭は悪いけれど、東北人特有の辛抱強さは受け継いだようだ。

 父がやっていた頃の出版物では、とうの昔に倒産していた。僕がやるようになって経営も楽になったことは間違いない。

 母に対して暴力もふるった父だが、僕はそんな父を恨んだりはしていない。なにくそという強い気持ちを持たせてくれたことにむしろ感謝している。

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岩手から上京したおりに持ってきた柳ごおり

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2011年2月 3日 (木)

もう開き直るしかない!

 僕は経済のことなど詳しくないからブログにも書いたことがないが、自分の身に降りかかってきていることだから書かないわけにはいかない。

 「朝日新聞」朝刊の1月21日の読者の投稿欄「声」のトップにこんな投書が載っていた。

 「消費税〝滞納自殺〟を危惧する」と題して居酒屋経営・中村茂八さん、千葉県柏市の74歳の方の投書だ。

 「菅第二次改造内閣に与謝野馨氏が経済財政相として加わった。かねて法人減税・消費増税をうたってきた彼としては、最後のご奉公として立ち上がったのだと思うが、国民には果たしてプラスになるだろうか。(中略)
 消費流通の陰りに拍車をかけ、それが税金を預かる零細商工業者の首を絞め、シャッター通りや空っぽの工場を生んでいく。
 消費税を滞納することで、銀行の融資はストップし、預かった税金を納められないという罪悪感にさいなまれながら、抵当はとられ行きどころのない従業員を抱えて『死』がちらつくーーという最悪の事態を危惧せずにはいられない。
 消費税の滞納額は4419億円(2009年度)にも上り、国税滞納額の30%を占める。一方、零細業者の『滞納自殺』や、その家族や従業員たちの生活保護申請が増えているという話を聞く。
 菅直人さん、与謝野馨さん、あなた方はそれでも消費税が日本経済を立て直す財源になると主張するのか。いま社会が起きている事態にどう対処するつもりなのか。」

 もっともな怒りではないか。消費税5%をお客から頂いたものを翌年、税務署に納めなければならないお金だが、その分を残しておく余裕はない。居酒屋の競争は激しく、小さな個人の居酒屋(すべての業種のお店に言えることだが)は、安売り競争と不況とで消費税分をとっておくことなど、できるわけがない。

 2009年度の消費税の滞納額が、4419億円とあるが、これを払わないでいると、税務署は滞納税を年利14%も加算してくるのだから、ためてしまったら莫大な金額になってしまう。

 最近、高利貸しのテレビコマーシャルを見なくなったが、利子は14%とあるから高利貸しと同じではないか。

 4年ほど前に、我が家は、75年も住み慣れた土地を悪代官なみの取り立てのS信用金庫に担保になっていたので取られ、幸いにも隣の薬問屋が駐車場が地続きだったので買ってくれたので借金はなくなったが、税金だけはドカッとかかってきた。

 北沢税務署に払う税金が8百何十万で、少しずつ返し続けたので、ほんの少し減ったが、利子の滞納額が328万8300円になっている。払えない人に、これでもかとばかり、年利14%も滞納税をかけてくるのだからたまるばかりだ。

 北沢税務署だけでなく、都や区など、すべての税金にだ。

 儲けたのはS信用金庫だけだ。今、建物のまわりにやぐらを組んでいるから、塗装してキレイにするのだろう。

 僕の年は3月で79歳だ。『薔薇族』創刊以来の良き相棒だった藤田竜君が、1月10日に、73歳で亡くなったとの知らせがきた時はショックだった。

 あと何年生きられるというのか。そんな税金を払えるわけがない。滞納税なんていう弱い者いじめの税金を誰が考えたのか。

 1月22日の「朝日新聞」朝刊1面トップの記事は、「生活保護3兆円越す」とあるではないか。菅さん、しっかりとしてもらいたいもものだ!

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