オカマという、イタイお話。
『薔薇族』を創刊して何年か経った頃だったろうか。裁判所の検事さんから電話があり、同性愛者の事件を調べるのに同性愛のことを知りたいから教えてもらいたいということで、裁判所に出向いたことがある。
最初に聞かれたことは、「ホモとオカマはどう違うのか?」という質問だった。
1979年の『薔薇族』10月号に面白い読者からの投稿が載っていたので紹介しよう。
「昔、ある国の殿様が下々の社会にオカマというものがあることを誰からか聞かされて、そのオカマなるものがどんなことをするのか知りたくてたまりませんでした。
話によれば、オカマは大変痛くて苦しまなければならないとのこと。それならば悪いことをした者にオカマなるものの罰を与えてやろうとお考えになりました。
たまたま悪いことをした家来が引っ立てられて、殿様の前に座らされました。事の次第を聞かれた殿様は罰としてオカマの刑を下されました。
オカマを突く役目には、側近の屈強な家来が選ばれました。居並ぶ家来の前で、オカマの罰をせよ、との殿の命令。屈強な家来は、殿の命令とあらば、背くことは許されず、致し方なく悪いことをした者にオカマの刑を処することになりました。
尻を丸出しにされた罪人は、覚悟を決めてじっと刑の執行を待っていました。屈強の家来は、丸出しの大きな尻を見ると、猛りきった巨根をその穴めがけて突き刺そうとします。が、なかなか入るものではありません。
(ここでコマーシャル。こんなときに小社発売の「ラブ・オイル」をたっぷり塗れば簡単に入るのに)
オカマのことを前から知っていた屈強な家来は、殿様にわからぬように唾をつけたことは言うまでもありません。
罪人は未だかつて、そんなことをされたことはないので、それこそ飛び上がるほどの痛みを覚え、思わず大声を出して「痛い!痛い!」と叫びました。
『うん、話に聞いたようにオカマというのは痛いのだわい』と思われた殿様は、くだんの家来に『もっと突け、もっと突け!』とせき立てる。そのうちに家来は我慢できなくなり、殿様の手前、よがり声をあげるわけにはいかず、大きな気合いをかけながら、突きに突きまくり、とうとう果ててしまった。「痛い!痛い!」と泣き声をあげていた罪人は、いつしかその声は本当に痛いのではないように見えてしまった。
果ててしまった家来は力つき、『殿、私はもうダメでございます』とお許しを請うのでした。
もっと痛い目にあわさなくては気がすまぬ殿様は、『よし、それならば余がじきじきに罰を与えてくれん』と庭に降り立った。罪人は殿様じきじきのお仕置きとあって、びっくり仰天、ひらにお許しをと謝っても殿は聞き入れず、オカマのやり方を家来に習って突き始められてしまった。
『痛いか?痛いか?』と殿様は容赦なく攻めまくる。
だんだん気持ちよくなってきた殿様は、激しくこれでもかと罪人の尻を攻め立てる。頭の芯が急にじ〜んとしてこられた殿様は、思わず罪人の腰に手を回し、顔を真っ赤にして、『痛いか!痛いか!』と声を出しながらとうとう果ててしまった。
罪人はオカマの刑の後許され、家に帰されました。それからはオカマの刑は、殿様が直々に執行されることになったそうな」
検事さんと僕と実演はできなかったけれど、2、3時間しゃべって電車賃を頂いて無罪放免と相成りました。
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