長田暁二君という偉大な友人
「ユーキャン」という通販の会社から「決定版 昭和の演歌」のカタログが送られてきた。以前、「天童よしみの世界」というCDを買ったことがあったからだろう。
「あなたにお贈りする2大プレゼント」とあり、金色の鷲を刻印した腕時計と演歌カラオケ集が付いている。それに木製の収納ケース付きだ。
ベスト演歌216曲大演歌スター166人(組)とあって、一括払価格2万9800円もする。まず値段で買おうか買うまいか考えてしまった。
学生時代に1週間働いて得た収入で、腕時計を買った記憶があるから腕時計というとつい高いものだと思ってしまうが、今の時代、時計なんて1000円もしない。時計につられたわけではないが、テレビはろくな番組がないので見ないから、心の癒しにと思ったからだ。
最近は時代劇専門チャンネルにはまりこんでいて、「剣客商売」「鬼平犯科帳」などをかかさず見ているが、孫が学校から帰ってくるとすぐにマンガに占領されてしまう。
机に向かってブログの原稿を書いたりしている時、寝る前などになつかしい演歌を聞いていると、ヒットした頃のことをなつかしく思い出されてくる。
えいっ!と思って買ってしまった。
「鑑賞アルバム 歌ひとすじ」と立派な歌詞集が付いていて、1曲ごとに解説がついている。その解説を書いた人は、駒沢大学時代の同期生の長田暁二君ではないか。
その略歴には音楽文化研究家。1930年(昭和5年)岡山県笹岡市生まれ、1953年駒沢大学英文科卒業と同時にキングレコード入社。童謡担当ディレクターを振り出しに22年間ディレクター一筋。(中略)
日本の歌の歴史の研究、メディアの発達と歌の変化についての研究では第一人者的存在である。著者は100数十冊を超える。
僕より2歳年上だから81歳になるが、今でも元気で活躍している。学生時代は、児童教育部という文化部では一番力のある伝統的な部の部長をしていた。
僕は、文芸部の部長をしていたので、顔を合わすことが多かった。なにしろ全学で学生数が700人ぐらい、クラブ活動をしている学生は200人ぐらいだから知らない者はいなかった。
長田君を恩人だと思っているのは、昭和40年の秋の芸術祭参加作品になった、僕の書いた「ぼくどうして涙がでるの」が日活で映画化が決まったときに主題歌を作ってくれたからだ。
詩を書いて長田君のところに持って行ったら、このままではレコードにならないと横井弘(川は流れるの作詞家)という作詞家が補作をしてくれて、作曲は鎌田俊夫(はっきり覚えていない)さんで、歌は女性コーラスグループの「ボーチェ・アンジェリカ」が歌ってくれた。
映画のタイトルが映し出されると、バックに歌が入る。あのときの感激は忘れることは出来ない。もちろんレコードにもしてくれた。
長田君が77歳の喜寿のお祝いが赤坂プリンスホテルで盛大に開かれたが、駒大からは僕だけの出席だった。
女房の古里の新潟の日本海の海辺に「遠藤実記念館」があるが、遠藤さん、このときはお天気だったので、写真を一緒に撮らせてもらった。その後、間もなく亡くなってしまったので貴重な写真になってしまった。
遠藤実さん、ご自身が作曲した曲もたくさんあってわからなくなっているのを全部整理して展示したのは長田君だそうだ。
昭和も遠くなってしまったけれど、作詞家も詩人が多かったので、まず詩がいい。もちろん作曲もいい。
歌を聞きながら、昭和っていい時代だったと思うが、平成も前向きにこれから良くしていかなければ。
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