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2011年7月13日 (水)

誰もが年をとるが、年のことなど忘れよう!

 今から26年も前の話だ。『薔薇族』の1985年1月号・No.144に、ぼくはこんなことを書いていた。

 「昭和57年3月29日に亡くなられたマンガ家の冨田英三さんが、お元気だった頃の話だ。日本で一番早く『ゲイ』という単行本を出され、アメリカのグリニッチビレッジの風俗をいち早く日本に持ち帰って、若い芸術家を集めて“ビザールの会”を結成した。
 “ビザール”とは、風変わりなという意味で、ちょっと変った人間ばかり集っていた。
 とにかくいろんなことをやって、ぼくら夫婦も参加していた。その時代は新宿が一番元気があって活気に満ちていた。その仲間のひとりで、Fさんという広告代理店に勤めていた人がいた。
 当時のぼくはまったくゲイの世界を知らなかったから、Fさんのことを気にもとめなかったけれど、ぼくが新宿に「祭」というお店を出したころ、そのFさんがひょっこり顔を出したのでおどろいた。
 すっかりFさんのことなど忘れていたら、電話がかかってきた。下北沢の喫茶店で待ち合わせたら、ぼくより先に来たのに、なんにも注文しないで待っていた。
 Fさんも60歳になっていて、ぼくも52歳、あっという間に20年以上も時は過ぎていたのだ。Fさんは無一文、だからコーヒーも注文しなかったのだろう。
 年をとるにつれてFさんは、ホテルや旅館の下働きなどをするようになり、最近、自殺未遂までして、また東京に舞い戻ってきたとのことだ。
 どこかゲイ旅館などで働くところを見付けてほしいというのが、ぼくを訪ねてきた理由だった。ゲイ旅館を紹介したが、60歳を過ぎた人は雇えないと、みんな断られてしまった。」

 結婚をして家庭があれば、家も建てなければならないし、子供がいれば教育費もかかるしで、欲望のままにというわけにはいかない。
 ひとりの人は自由気まま、見栄っぱりでおしゃれな人が多いから、着るものや、食べるものにぜいたくをしてしまう。それに飽きっぽい人が多いから、ひとつの仕事に長続きがしない。
 若いうちはいいけれど、年をとってくると仕事もみつからない。だんだん惨めったらしくなってしまう。ひとりで生きていく以上は、子供の世話になるわけはいかないのだから、貯金もして老後のことも考えておかなければ・・・・。
 みんな誰もが年をとる。年をとったからといって死ぬわけにもいかない。みんな老後のことも考えよう。
 「誰もが年をとるのです」と、『薔薇族』誌上で、読者にこんな訴えかけをしてから、またぼくも年をとって、52歳だったのが、今や79歳。この時のFさんはすでにこの世にはいないだろう。
 まさかぼくが80歳に手が届く年になるなんて考えもしなかったけれど、友人、知人が次から次へと、この世からいなくなってしまって、ああ、年をとったんだなと考えさせられてしまう。
 今時の若者も10年、20年先のことは考えられないだろうけれど、あっという間に時は過ぎてしまうということを考えて過ごしてほしい。
 昨日も午後の1時に、カフェ「邪宗門」で若い女性と待ち合わせていたのに、うたたねしてしまって、15分も遅れてしまった。
 でも79歳になるぼくの話相手になってくれる女性がいるなんて、なんという幸せなことだろう。「邪宗門」特製のコーヒー入りのあんみつを食べて、3時間もおしゃべりしてしまった。年のことなんて忘れて。

Landar


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コメント

伊藤文学さんもう80近いんですねぇ?歳月人を待たず 若い子の新鮮で ピチピチ生き生きしていて美味しい 秋葉原で会った立川の二十歳の子
最近全然会わなく成った十代の頃 近所のジャニ系の子,夜訪ねて来て飲んでやったら毎晩10日位,しゃぶられに来た
フェラ初体験,衝撃の快感だったんだ?以来 あれ程むけて形の良い物に会って無い 再会したら夢中でしゃぶってあげたい 昔を思い出して
若い子の太物 本当に中々食べられない たまに興味 快感欲望に勝てない子からメール来て素晴らしい物に なぜか皆 遠い所ばかり 川越市でゲイバー経営者だった某氏も落ちぶれて援助依頼来たが年金世代,ギリギリ 援助所じゃ 映画館迄,行く気も?年金世代 2ケ月後の支給迄長い長い 貯金を取り崩したら,
まさか自分がホームレスに成るとは思わなかったに成っちゃう!!たまには若い子の新鮮なムンムンする太いのをくわえたい時も有るが,節約経済第一 病気したら本当に終わりだ

投稿: 川崎のおじさん | 2012年8月31日 (金) 03時58分

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