ブログはぼくの生きている証し、書き続けるぞ!
「大波小波」という東京新聞の夕刊の文化欄に囲みのコラムの欄がある。(8月31日・夕刊)「二人の音楽評論家の死」というタイトルで、中村とうようさんと、今野雄二さんのことが書かれている。
「7月にマンション8階の自宅から飛び降りた音楽評論家・中村とうようの遺稿が『ミュージック・マガジン』9月号に載った。
それによれば、中村の行為は意志的な自死だった。最後の夜は雨なのは残念だが、飛び降りた後の汚物を洗い流してくれるだろうという冷静な記述もあり、正直正銘、死の直前の文章だ。
自死の理由は、老人として介護など迷惑をかけずに身を処したいというもので、少子高齢化社会における倫理的な問いかけでもある。孤独や病気や苦悩に追いつめられたわけではない。享年79、立派な選択ではないか。」
今野雄二さんは昨年自殺を遂げている。(享年66)。今野さんはゲイで、繊細な神経の持ち主だったろうから、なんとなく理解はできる。
中村とうようさんは、ぼくと同じ年齢。若い、若いと思っていたのに79歳にあっという間になってしまった。
6月6日にアクセルとブレーキをふみちがえて、高級車にぶつけてしまった。幸い人が乗っていない車だからよかったものの、やはり初めての事故だっただけにショックは大きかった。それから車の運転をやめることにしてしまった。
ドイツの車のまっ赤なアウディを運転して関越自動車道をすいすい国産車を追い抜いて走った快感は忘れられない。ふく面パトカーにつかまったことも2度ほどあったが。
テレビのCMは車の宣伝が多い。また新車に乗って高速道路を走ってみたい。
しかし、79歳という年齢は、動作はにぶくなるし、物忘れはするし、老化は目に見えておそってくる。それに借金は山ほどあるし。
ブログを書くのが、生きている証しのようなものだったが、ワープロを打ってくれる人の都合でそれもできなくなってしまった。
ぼくは運にめぐまれているのか、偶然、カフエで出会った若者がひきうけてくれるというではないか。近くに住んでいるので、郵便で送らずにすむ。ゲラも見せてくれるというから誤植も少なくなるだろう。
また生きていることのよろこびが湧いてきた。わが家のマンションは2階建てだから、飛びおりてもけがをするぐらいで死ぬこともできない。
死んだときにもらえる生命保険も、北沢税務署に差し押さえられているから、葬儀も出せない。それならば生きるだけ生きてやろうと開き直っている。
からだもお腹にぜい肉がつきすぎているぐらいで、他に悪いところはないようだから、もうしばらくは頑張れるだろう。
ブログは月曜、土曜の2回ぐらいのペースで再開しようと考えている。震災の記事は被災者のいいことしか報道されないが、哲学者の中島義道さんが同性愛者に初めてふれたというブログは、急激に読んでくれた人が、ぐーんと増えた。
被災者の中にも同性愛者が、何万人かいるに違いないが、どんな思いで生きているだろうか。自殺などしないで生きぬいてもらいたいものだ。
心にふれるブログを書き続けますので、ぜひ、ぜひ読んでください。
学生時代のぼく。こんなにやせていたなんて
| 固定リンク
コメント
ブログ再開嬉しいです!今後も更新を楽しみにしています。下北沢で以前、2度ほど声かけさせていただいたものです。古着屋さんのお話など気さくにしてくださいました。ご自宅を知ってるので、ブログ終了のエントリーを読んで、お力になれたら…、と考えていましたが、私よりもっと文學さんのブログを楽しみにされてる方がきっと周りにいらっしゃって再開に力を貸してくださるだろう、と思いこのひと月を過ごしていました。でも結局カフェでの偶然の出会いで再開の道が開けたなんて…文學さんらしい!(笑)
ブログの題名は前の『談話室 祭』ほうが「らしく」ていいと思います。”ひとりごと”ではくくれない心のこもった文章が読めるブログだと思っています。
投稿: sinsougou | 2011年9月 7日 (水) 22時57分
ブログ再開楽しみです。
私もクミコさんの歌、ナレーション(NHK BS1)大好きです。
投稿: 丸山澈 | 2011年9月 7日 (水) 09時15分