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2011年10月24日 (月)

カリフォルニアの見事なフルーツラベルをお見せする! ―少年の絵を描き続ける稲垣征次君も参加―

「伊藤文学と語る会」第1回は新しい人も何人か参加してくれて、楽しい会になった。第2回は11月の第1土曜日は、駒沢大学の同窓会と重なって、すでに出席の通知を出してしまっていたので、11月の2週目の土曜日、12日の2時から4時まで、場所は同じく、カフエ「邪宗門」で開く。
「女性でも参加していいのですか?」と聞いてこられてきた方もいましたが、男性、女性、年配の人も大歓迎だ。
 
 今回の話のテーマは、ぼくのコレクションの中のひとつである、アメリカ・カリフォルニアの「アンティーク・フルーツ・クレイト・ラベル」をお見せする。
 若い人は、みかんとか、りんごが木箱に入れられて市場に出ていた時代のことをご存知ないだろう。ましてや、その木箱に貼られていたラベルなど見たこともないのでは。みかんと言えば産地は愛媛だが、神奈川県の青果卸業者が、国内二大産地の静岡、愛媛両県農協の意匠標登録と、そっくりのニセのミカン箱を量産、神奈川県産のミカンをこれに詰めて、東北から関東地方に出荷していたことが分かり、警察に逮捕されたなんてことも、かつてあったようだ。
 
 日本の木箱に貼られたラベルは、そのデザインは幼稚で、産地が分かるだけのものだが、さすがアメリカのカリフォルニアのフルーツのラベルは、芸術的で、一流のデザイナーがデザインし、イラストレーターも一流の人が手がけているので、見事な出来ばえで、その値段も高い。
 
 1985年にアメリカで発行された「カリフォルニア・オレンジ・ボックス・ラベル」という本をみると、なんと日本の大日本印刷で印刷されたと書いてある。
 このラベルはカリフォルニアの多くのオレンジ栽培者によって作られ、1880年から1950年代半ばまでの70年間、多数のカラフルなペーパーラベルが使用された。
 それはアメリカで鉄道が各地に敷かれ、列車によって送ることができるようになってきたので、ひと目みて、どこの農場で栽培されたフルーツかを知る必要があったからだ。
 それが1950年代になって木箱がダンボール箱に取り替えられたときから、ダンボールそのものに印刷されるようになってしまったために、木箱に貼ったラベルは不要なものになってしまった。
 ラベルの目的である、品物を買おうとする人々の注意と興味をすばやくつかむこと、これは有能なアーティストや、グラフィック・デザイナーの手によって、オレンジボックスのラベルは簡単に理解でき、覚えやすいメッセージを含むエレガントな小さなポスターでもあったのだ。
 初期のラベルは石版画で作られ、カリフォルニアの印刷産業は、サンフランシスコと、ロスアンジェルスにあり、その技術は徐々にオフセット印刷にとってかわっていった。
 木箱に貼られた初期の頃のラベルは、はがすことができないから、ほとんど残っていないので貴重だ。ところが1950年代に木箱から、ダンボール箱に変わったために、未使用のペーパーラベルが、多くの梱包業者や印刷所に残ることになってしまった。
 それが優雅なラベルを集めたり、研究することに興味を持つ人々に大量の材料を与えるものとなった。アメリカには多数のラベルのコレクターがいて、研究書も出版され、ラベルの美術館もあるそうだ。
 アメリカの良き時代の逞しさと、あふれるようなロマンを感じずにはいられないのだ。012

★カフエ「邪宗門」
電話:03(3410)7858
住所:東京都世田谷区代田1-31-1 
劇団「東演パラータ」前 下北沢南口から徒歩15分
 
★特別参加・稲垣征次君
『薔薇族』誌上に「少年愛万年鏡」の頁を受け持ち、少年愛の人々の良き相談相手となってきた人だ。少年の絵もずっと描き続け、その作品は高い評価を得ている

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