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2012年2月11日 (土)

古き良き時代のアメリカの逞しさが!  ―カリフォルニア フルーツ ラベル―

41c  今から60年ほど前に、この世から消えてしまったのだから、若い人は知るよしもない。りんごや、みかんが産地から出荷されるときに木箱に入れられていた。その木箱の横っ腹にラベルが貼られていて、それを見れば産地が分かるようになっている。
 しかし、日本のラベルは芸術的なものはない。ぼくがコレクションしているのは、カリフォルニアのオレンジのラベルだ。

 1880年代から1950年代の半ばまでの70年間に、カリフォルニアのオレンジ栽培者たちによって、多くのカラフルなペーパーラベルが使用された。
 これは彼らがアメリカ中に出荷するオレンジの木箱を見分けたり、宣伝するためのものだ。今日これらのラベルに対するコレクターの興味は、その魅力的なデザインや、興味深い題材のために増えている。          

 アメリカでは1985年に『カリフォルニア オレンジ ボックス ラベル』という豪華な参考書が出版されていて、なんと印刷は大日本印刷とある。この本を参考にさせてもらって原稿を書いている。
 ぼくは英語はまったく読めないが、1988年にY・Tという女性の方が全文を訳してくれているので読むことができたが、この女性がどんな方だったのか、残念ながら覚えていない。

 オレンジはスペイン人の植民地開拓者によって、メキシコからもたらされ、1700年代後期に、はじめてカリフォルニアで栽培された。
 1870年後期と、1880年初めに、鉄道が建設され、これが南カリフォルニアと、北米大陸の他の地域とをつなぐことになった。
 このことはフルーツを東部市場へ進出させ、新しい開拓者の急激な流入を導いた。多数の開拓者が農村地帯に定住して、オレンジ園を始めた。
 有能なアーティストや、グラフィックデザイナーの手によって、オレンジボックスのラベルは簡単に理解でき、覚えやすいメッセージを含む、エレガントな小さなポスターとなった。
 オレンジのラベルは末端の消費者に向けられたものでなく、さまざまのブランドの中から、すばやく商品を決定する卸売業者に対するものであった。
 初期のラベルは石版画で製作され、6つの色を次々と重ねて印刷されることによって作られ、深みのあるものとなった。
 ペーパーラベルの使用は、1950年代半ばに、木箱がダンボール箱になって、不要なものになってしまった。ダンボールそのものに印刷されるようになったからだ。
 材木の値段が高くなり、木箱を組み立てる工賃が上がってきたころ、きびしい出荷条件に十分耐えうる強いダンボール箱が開発されてしまった。
 ラベル使用期間中、8000を越すラベルが作られ、20億以上のオレンジの箱に使われた。
 ラベルのデザインの数は、少なくとも15000を越してしまう。しかし、ラベルデザイナーで、アーティストのサインを残した人はいない。それはあまり誇れる仕事ではなかったからだろう。
 木箱に貼られたラベルは、薄い紙だからはがすことはできない。ダンボールにとってかわったことによって、多くのラベルが梱包会社や、印刷所に残されてしまった。それが多くのコレクターによってコレクションされるようになった。

 初期の頃のラベルは、ほとんど残っていない。これらのラベルから、カリフォルニアの歴史、コマーシャルアート史も知ることができる。古き良き時代のアメリカの逞しさが、ラベルを通して息づいているようだ。あふれるようなロマンを感じずにはいられない。

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1989・3 誠文堂新光社刊『アイデア』が紹介してくれた。

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