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2012年3月12日 (月)

みんな、みんな、生き残るために!

 去年の8月、暑い日の夜のことだった。玄関のベルが鳴ったので出てみると、Y新聞の年配の勧誘員が、汗水流して「あと一軒とらないと、ノルマが達せられないので」と訴える。
 ぼくはどうもこういうのに弱い。ぼくの雑誌もネットや、携帯電話が普及するにつれて売り上げが落ち続け(他にも理由はいくつかあるが)、廃刊に追いこまれてしまった、苦い経験がある。
 新聞も今どきの若者は、ネットで情報を見ているから、購読しない。近所の「バーミヤン」に食事に行くと、購読をすすめる紙片が着いて、Y新聞が各テーブルに置かれていてタダで持ち帰れる。

 驚くことに勧誘員は、念書なるものを書いた。「新聞代金(6ヶ月)を私が全額支払うことを約束する。
 支払い方法は持参致します。万一、不履行の場合は、この契約を解除してください」
 住所、電話番号、氏名、そして印を押してある。
 どこの新聞の勧誘員もすることだが、洗剤と、ビール、それに野球のチケットは、あとから送られてきた。
 現金を勧誘員が自腹を切って、返却するなんていうこと、出来るわけはないと最初から考えていた。汗びっしょり流して訪ねてきた勧誘員の熱意に同情してとることにした。
 新聞は毎日、きちんと届けてくれるのだから、サギとは言えない。それほどに現実はきびしいということだ。こんなことをしなければ、新聞をとってもらえないのかと思うと悲しい。

 どこの新聞社だって、お台所は苦しいことは手にとるように分かる。2月15日の朝日新聞は、40頁、そのうち1頁広告が、なんと15頁も。読売新聞も40頁のうち、1頁の広告が13頁もある。東京新聞は30頁のうち1頁広告が5頁も。
 その他にも小さい広告は、いっぱい入っているから、半分は広告で読む記事が少ないのは当然のことだ。
 ぼくの本『ぼくどうして涙がでるの』を第二書房から出した頃は、昭和30年の後半、日活で映画化もされたので、朝日新聞の1面の八割という広告頁に出したかったが、高くって、とてもじゃないが出せなかった。
 ぼくの本『裸の女房』『やらないか!』の本を出してくれた出版社の話だと、定期的に出していると、考えられないくらい今は安い値段で出せるということだ。
 1頁広告もおそらく安く入れているのだろう。じゃなければ、15頁も入るわけがない。ぼくの本を出してくれた出版社の話だと、広告を出しても、ほとんど効果がないというのだから驚きだ。
 ネットの時代で、ネットを見ることによって情報が、いち早く分かる時代だから、新聞広告も効果が薄れているのだろう。

 ここ数年、温泉旅行など、したことがない。朝日新聞を見ていたら、3つの温泉と、都内のひとつのホテルが、はがきを出して応募すれば、3組をペアで無料で招待し、往復はがきなら、優待券をくれるという。
 こんなことではがきを出すのは初めてだが、女房孝行をたまにはするかと思って、往復はがきで応募した。今現在、二件の温泉と、都内のホテルから優待券が送られてきた。
 伊豆長岡温泉のKは、¥12000の通常料金を20%引きの¥9600に。四万温泉のS旅館は、¥20100のところを¥13800に平日限定で割引します。都内のホテルRは、1室¥20000を¥10000ということだ。
 新聞の温泉地の広告を見ると、もっと安いところがいくらもある。みんなみんな苦しいのだ。こんなダマシのようなことをしなければ、生きられない。ひどい世の中になったものだ。

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