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2012年7月14日 (土)

エイズを忘れてはいけない!

「ホモではない人間が、ホモの人が読む雑誌『薔薇族』を出して、ホモの人を食い物にしている。」そう、先日亡くなった東郷健さんに、『ザ・ゲイ』の誌上で、ぼくは批判されたものだ。

 7月1日の夜、表参道の「CAY」で、「東郷健を偲ぶ」会が開かれるので、同じ世代に生きたぼくとしては出席する。(※体調不良のため出席できなかった)

『薔薇族』の初期の頃は、よき相棒だった藤田竜君に「伊藤さんはノンケだから」と、よく言われたものだ。
 こうした批判があったからこそ、ぼくは少しでもゲイの人の気持ちを理解しようと、努力してきたつもりだ。
 藤田竜君もだんだんに、ぼくのことを理解してくれて、むしろノンケだから、長い間、雑誌を続けられているとまで言ってくれた。

 今の時代、マスコミもエイズのことなど、書かなくなってしまっているが、一度、流行してしまった性病は、無くなることはないようだ。
 アメリカでエイズという性病が、同性愛者の病気で、その恐ろしさを、テレビの画像で、患者のいたましい姿が、くり返し映し出され、その恐怖感は大変なものだった。
 日本にもエイズの患者が、みつかったというので大騒ぎになってきた。その頃のぼくと藤田君は、なんとしてもエイズから読者を守ろうと目の色を変えていた。
 帝京大学付属病院の松田重三先生が、エイズの権威だと知って、何度も病院に足を運んで、先生から聞いた話を誌上に次々と書きまくったものだ。
 ゲイホテルのオーナーから、お客がへると苦情があったが、なんとしてもエイズの防波堤になるのだという、意気込みはすごかった。

85a  87年10月号に「2年前の『薔薇族』のスクープ裏話をいま編集長が打ち明ける。――別冊宝島『エイズの文化人類学』を、藤田竜君が紹介記事を書いている。
 今、手許にこの雑誌がないので、25年前に書いた文章の内容など、覚えているわけがない。ぼくはこの雑誌に「日本人エイズ感染者に出会った僕の悲しいスクープ」と題して書いたようだ。

 藤田竜君は、こんなことを書いている。

「どのマスコミもついに会見できなかった。日本にいる日本人の、つまり厚生省が認めたホモのエイズ患者に、たった一人だけ会えたのが、伊藤文学氏なのだった。」
 その折りのことを書いた、この文章のキャッチフレーズはこうなっている。
「エイズウイルスの保菌者だという同性愛の青年と出会った筆者は、日本人エイズ感染者と接触した初めてのジャーナリストになった! だが厚生省によるエイズ認定患者の発表のあと、彼の態度は一変する。孤独と絶望の果てに、彼のみたものは、いったい何だったのか?」
 厚生省が発表する認定患者が、沢山いると彼は考えていたようだ。それがたったの5人で、自由な立場にいるのは、彼だけだということを知って、マスコミに知られる恐ろしさで、インタビューの記事を大幅にけずってしまったのだ。
「全マスコミが血眼になって探しても、発見できないエイズ感染者に、どうして伊藤氏だけが会見できたのか。
 それは彼がエイズについて『薔薇族』に伊藤氏が書いたものを読んで、名乗り出てくれたからなのだ。彼にこの人には話したいと思わせる温かさと誠実さが伊藤氏の文章にあったからなのだ。」

 エイズの病気の進行をとめる、いい薬が開発されてきているから、みんなエイズの恐ろしさを忘れてしまっている。肛門性交するには、絶対にコンドームをつけなければ……。保菌者は増えているということも忘れてはいけない。

85b

第9回「伊藤文学と語る会」

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7月14日(土)午後2時~4時(予定) ※途中参加・中途退出自由。
会費なし(コーヒー代の実費のみ)
会場:下北沢 カフエ「邪宗門」
住所:東京都世田谷区代田1丁目31-1 TEL03-3410-7858

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初めての方、女性の方、お一人様でも大歓迎!
お気軽なご参加を、お待ちしております。

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