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2012年11月24日 (土)

店がつぶれても、すぐに借り手がある不思議な街

 先日、銀座の画廊「スパンアートギャラリー」での「甲秀樹人形作品展」を見てきた。
 新宿二丁目のバアのマスターが、「人形を作っている人がいるので、会ってくれませんか」ということで、10数年前に出会ったのが甲さんだった。
「人形じゃ雑誌に使えないから、絵を描いてみない」と、すすめたら描き出して、それが上手になるのが早くて、『薔薇族』の表紙絵を描くようにまでなってしまった。
『薔薇族』が廃刊になってからは、男絵と人形の制作と、画廊で次々と個展を開き、今や、海外にまで、その名は知られている。

 13年前の『薔薇族』No.319に、こんな広告が載っていた。

「キーホルダー人形・薔薇男君誕生! 1999年4月4日、どん底の不況にあえぐ日本に、天から舞い降りた救世主で、必ずや君に「男運」と「金運」をもたらすでしょう!」

 この人形は、甲君の手造りで、手彩色の傑作だ。¥1400で販売して、よく売れたが、今、手許に2体だけ大切に残してある。
 甲君の人形は、いずれも50万を越していて、それがほとんど売れている人気作家だから、今、造ってくれと頼んだって、造ってはくれまい。
「どん底の不況」と、このとき書いているがそれから13年が過ぎた。現在の日本の状況をなんと表現したらいいことやら?

 その号の「編集室から」に、不況の象徴のような悲しい出来事をぼくは書いている。北国新聞の切り抜きを読者が送ってくれたのだ。

「不況風、名物バーを追い込む。金沢の路地裏、悲しい酒、男性2人、店内で心中」と、見出しにある。
「経営者、従業員、将来を悲観か、店先に手向けの花次々と」ともあり、店の前に手向けられた花束と、路地を出て行く2人の男の姿をとらえた写真が、カラーで載っている。
 新聞の記事によると、バブル崩壊後の長引く不況の影響や、娯楽の多様化から次第に客足が遠のき、借金がふくれ上がっていたとされるとある。
「店を最後の場所に選んだ2人の死の衝撃は、まだ先行きが見通せない景気の動向もからんで、ネオン街全体に暗い影を落としている」と新聞は報じている。

「比呂」というお店は、『薔薇族』誌上にも広告を出してくれていた。金沢市内で読者の大会を開いたこともあり、他人事とは思えないと、ぼくは書いているが、それから数年して『薔薇族』が廃刊に追いこまれてしまったのだから、他人事ではない、ぼくが生きているのが不思議といえる。

 NHKのテレビを見ていたら、スペインはひどい不況で、4人に1人は失業して、若者はもっともひどく、2人に1人は職がないという。
 日本の政治家は何を考えているのか、自民党も公明党も早く解散して選挙をしないと、自分たちが不利になるというので、解散をせまることばかり考えている。
 民主党は少しでも長く今の政権のままでと思うから、のらりくらりと頑張り続けるしかない。不思議なのは、下北沢の街を歩いていると、次から次へと店がつぶれているのに、シャッターがおりたままという店は少ない。すぐにまた借り手があって、店を出すが、それもやめるのが早い。

 地方に行けば、シャッターをおろしたままという店が多いが、下北沢は歩いている人は多い。道が狭いこともあるが、これだけ人通りがあればと、考えてのことだろうが、ただ歩いているだけで、お金を落とす人は少ないということを知らないのかも。不思議な街、下北沢だ。

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第14回「伊藤文学と語る会」

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12月15日(土)午後2時~4時(予定) ※途中参加・中途退出自由。
会費なし(コーヒー代の実費のみ)
会場:下北沢 カフエ「邪宗門」
住所:東京都世田谷区代田1丁目31-1 TEL03-3410-7858

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初めての方、女性の方、ご年配の方、お一人様、大歓迎!
お気軽なご参加を、お待ちしております。

 

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