日本人なのになんで外来語を使うの?
ぼくが世田谷学園に入学したのは、太平洋戦争敗戦の前の年の昭和19年のことだ。すでに敗戦の色濃く、連日のようにアメリカのB29の空襲で、勉強どころではなかった。
ぼくはまったく英語が苦手だ。基礎を教わる段階で、勉強できなかったこともある。英語の時間に、誰かが、「敵国の言葉を勉強する必要があるのか」と、英語の教師の中島先生に質問したことがあった。
中島先生って温厚な方だったが、烈火のごとく怒って、「こういう時代だからこそ、英語は必要なんだ」と、全員が平手打ちをくらってしまった。
もっと英語を勉強しておけばよかったと思うものの、そのまま大学に入ってしまった。英語だけできないわけでなく、数学もまったくできない。国語だけはどうやらというわけで国文科に入ったが、勉強嫌いなぼくは、万葉集も、源氏物語も読まずに終わってしまった。
最近、あっちを見ても、こっちを見ても横文字だらけ。デザイン的にかっこよく見えるからか。政治家の言葉の中にも、新聞、テレビもやたらと英語が使われる。なんとなくは分かるが、分からないときは、次男の嫁が英文科出身なので聞いている。
そんなときに「外国語多く苦痛、NHKを提訴」という見出しの記事が、東京新聞に載った。
「テレビ番組で理解できない外国語が多く精神的苦痛を負ったとして、岐阜県可児市の元公務員で、「日本語を大切にする会」世話員の高橋鵬二さん(71)が、25日、NHKに対し百四十一万円の慰謝料を求める訴えを名古屋地裁に起こした。
訴状によると、高橋さんはNHKと受信契約を結び、番組を見ているが、必要がない場合でも外国語が乱用されていると主張。
例として「リスク」「ケア」「トラブル」「コンシェルジュ」などを挙げ、「不必要な精神的苦痛を与える」として、民法七○九条の不法行為に当たるとしている。
高橋さんは「若い世代は分かるかもしれないが、年配者は、アスリートとか、コンプライアンスとか言われても分からない。質問状を出したが、回答がないので提訴に踏み切った」と説明した。
原告代理人の宮田陸奥男弁護士は、「外国語の乱用は全ての報道機関に言えることだが、NHKは特に公共性が強く影響力がある。日本文化の在り方を社会に広く考えてほしいという趣旨もある」と述べた。(後略)」
高橋さんの言うとおりだ。よくぞ問題を提起してくれた。日本人なのに、日本語を大事にしないなんてとんでもないことだ。
英語を理解できない高齢者に、日本語の意味を付け加えてもらいたいものだ。
ぼくのブログに書いている文章には、日本語のようになってしまっている外国語は使っているが、意味が分からない外国語は使っていない。第一「ブログ」ってなんのことか分からなかった。息子の嫁に聞いたら「日記」という意味のようだ。
ぼくのブログに書いていることは、「日記」ではない。エッセイ(随筆・随想)というべきなのか。こんな見当違いなことを書き続けていいのだろうか。
こんなに横文字が多いということは、日本人は欧米に対する劣等感があるからか、まだアメリカに占領されている意識があるからだろうか。とにかく必要以上に外来語が多すぎる。
日本人なのだから、日本語ですべてのことを表現すべきなのではなかろうか。
毎日のように使っている「パスモ」「コンビニ」なんて、意味が分からない。若い人、だれか教えて! 若いときに英語を勉強しておくべきだった。年は取りたくないものだ。
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コメント
そうですね。
(英語) Convenience store
(スペイン語) Tienda de conveniencia
(ドイツ語) Convenience Shop
投稿: GB | 2013年8月19日 (月) 01時32分
junghans 時計
投稿: 時計 hamilton | 2013年8月12日 (月) 10時43分
英語にはヨーロッパの他の言語の女性名詞や男性名詞などの複雑さはなく、英語は合理的ですばらしい言語であることを、学校で先に生徒に教えてから英語教育をすれば、生徒はやる気を出して、すばらしい言語なのだから勉強して覚えたいと思うでしょう。また、世界中の大部分の文書を原文で理解したいと思うでしょう。
それから、たしか、スペイン語やイタリア語も、「コンビニ」は似たような言葉だった気がします。スペイン語やイタリア語にも、表記通りに発音すればいい場合が多い利点もあると思いますが、英語は合理的ですばらしいのです。
投稿: GB | 2013年8月 6日 (火) 23時42分