« 『薔薇族』の読者は、M検に興味が! | トップページ | 欲望ははてしがない! »

2014年5月26日 (月)

ホモと言われるたびに会社をやめて!

 1971年、『薔薇族』を創刊してから、7,8年経った頃だったろうか、よき相棒の藤田竜君が、読者にたいして気に入らないことがあって、やってしまったことがあった。
 
 仕方がなくて、どこで知り合ったのか忘れてしまったし、名前も覚えていない、美大出の若者を編集に迎えたことがあった。
 
 何カ月もしないうちに、藤田竜君が戻ってきたが、その青年と竜さんはうまくいかずすぐに辞めてしまった。
 
 その青年が発案し、デザインしてくれたと思うが、トヨタのワゴン車の横っ腹に『薔薇族』と入れて、都内を走り回ったことがあった。
 
 その頃から『薔薇族』の知名度は高かったので、街中を走っていると、他の車から注目された。わざわざ側に寄ってきて、窓を開けて、タクシーの運転手さんに「がんばってください」と、呼びかけられたこともあった。
 
 この読者の投稿は、ぼくのことを見かけたときのことをかいている。
 
「10年前、僕は中学校を卒業して、東京のある会社で働いていた。楽しい仕事ではなかったが、毎日、トラックに乗って走るハイウェイから見る東京の街が好きだった。
 
 人も車もいっぱいで、つまらないことなどどこかへ飛んでいってしまい、楽しい気分になれる一時だったからだ。
 
 働き始めてから3年くらいたったころから、会社の人たちが僕のことをホモだ、オカマだと言い出した。
 なぜ、そんなことを言うのだろう? 男の人を好きになったこともないし、男の人と寝たこともないのに。
 僕は悩んだ。毎日そのことで頭がいっぱいだった。ハイウェイを走っていても、以前のように楽しい気分になることはなかった。
 
 そんなある日、いつものようにトラックに乗って走っていると、車に『薔薇族』と大きく書いてある車と出会った。変な車だなぁ、トルコ(ソープランドのこと)か、キャバレーの車かな。
 
 僕は珍しいものを見るような目で、その車を見ていた。すると、その車を運転していた人が僕に気づき、ニッコリ笑いながら、僕に向かって手を振りだした。
 変な車に変な奴―僕がそう思って見ていると、僕の車を運転していた同じ会社の人が、僕の顔をまじまじと見て「ホモが…。」と、一言だけ言った。気が弱くて喧嘩も弱い僕は、言い返すこともできなかった。(投稿者 練馬区のMKくんはまだ『薔薇族』を知らなかった。同乗者の会社の人の方が知っていて、「ホモが…。」とつぶやいたのだろう。あの時代だって、車の車体に商品の広告を大書きして、走っていた車はいくらもあっただろうが、こういう見方をされることはなかったに違いない。)
 
 僕をホモ、オカマとうわさする会社にいることが、できなくなり退社し、特別職国家公務員となった。
 そして5年間、新しい仕事場でも、ホモといううわさが流れだしたのです。なぜだろう。女みたいな言葉を話すわけでもないし、女みたいな仕草をするわけでもないのに、男性と関係さんは、たったの一回だけなのに…。
 
 お前はホモだと言われて10年たった。ホモとうわさされるたびに会社を辞めて、今は無職である。
 働こうと思えば、どんなことだってできる。しかし、ホモとうわさされるのが怖い。だからといって、ゲイバアなどで働くことはできない。どうしたらいいのか。誰か教えてください。」
 
 こういう人の話は、何度も聞いたことがある。まさか今の時代にはこんな人はいないだろう。遠い昔にはこんなことがあったのだ。
 

|

« 『薔薇族』の読者は、M検に興味が! | トップページ | 欲望ははてしがない! »

コメント

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)




トラックバック

この記事のトラックバックURL:
http://app.cocolog-nifty.com/t/trackback/101967/59663610

この記事へのトラックバック一覧です: ホモと言われるたびに会社をやめて!:

« 『薔薇族』の読者は、M検に興味が! | トップページ | 欲望ははてしがない! »