人間ひとりでは生きられない!
『薔薇族』が廃刊になってしまってから、この11月で早くも10年にもなるようだ。
75年も生まれたれた時から住みなれた家と土地を失い、マンション下北沢206号室の2DKの部屋も失い、今では女房と息子夫婦と中学1年始絵の野球少年との5人ぐらし。
女房と息子の嫁は、お互いに酒が好きだから、嫁、しゅうとのいざかいはなく、仲良くくらしている。
野球少年の孫は、練習や、試合の後などはユニホームが泥まみれ。それを洗濯するのが女房の役目で、最初に手洗いをして、それから洗濯機で洗う。
学校の規則がやかましく、髪の毛が長くなると注意される。制服のワイシャツ、ズボンのアイロンかけも念入りに女房がやっている。
マンションの部屋を借りての貧乏暮らしも、早くも4年めを迎える。ぼくの6畳の部屋は寝室兼仕事部屋。物を増やさないようにして必要でないものは処分しているが、それでもゆだんすると、ゴミ屋敷になってしまう。
年金というものは、ありがたいものだ。年々減らされているが、月にするとぼくの年金は8万円ぐらい。2ヶ月に1回支給される。
ぼくは酒、煙草は、のまないし吸わないからその支出はない。衣類も古着で十分あるから、下着ぐらいしか買わない。長男の嫁がクリーニング店でアルバイトをして働いているので、クリーニング代は半額、古着でもいつもパリっとしたシャツを着ていられる。
サラリーマンの毎月のこづかいって、2、3万だそうだから、8万円をぼくひとりのこづかいに使えるなら、こんなにいいことないが、そのほとんどが5人の食事代に消えてしまう。
ふところが豊かなときには感じなかったが、どん底生活を続けていると、身にしみて感じられるようになったことは、他人様のぼくに対するおもいやりだ。
ネットを触ったことがないぼくのために、長い間、ブログを更新しつづけてくれている若者がいたり、わからないことがあると、ネットを使って調べてくれて教えてくれる人もいる。
人間、落ち目になると、人が寄りつかなくなると昔から言われているが、ぼくの場合、豊かなときと同じように、パーティを開くというと、多くの友人、知人が集まってくれる。
欠席なのに会費を送ってくれる人も、何人もいるのには感謝だ。骨董屋や、画商に売るとなると、アンティークって、とんでもない安い値でしか買ってもらえない。
コレクターの買い手がいて、その人が気に入ってくれれば、それなりの値段で買ってもらえる。
28日の金曜日から、渋谷のポスターハリスギャラリーで催される、「伝説の舞踊家、伊藤ミカ写真展」と、「文ちゃんのアンティーク・コレクション蚤の市」を開催するにしても、かなりのお金がいる。
写真を大きく引き伸ばす費用もかかる。新潟に置いてある展示品を取りに行くだけでも費用がかかる。運転をやめてしまったので、友人に頼むしかない。古いうう人のカメラマンの中嶌君が費用をもってくれて、日帰りでとりに行ってきた。ありがたいことだ。
デザイナーであり、イラストレーターでもある宇野亜喜良さんから、ミカの写真展に寄せて推薦の言葉を頂いた。篠山紀信さんのミカを撮った写真も飾れる。
多くの人の力を借りて、写真展と蚤の市をにぎやかに開けそうだ。
人間、ひとりでは生きられないということを感じながら、今年も生きてこられた。
あとはぼくのブログを見てくれている多くの人たち。会場に毎日通いますから、ぜひ、足を運んでください。
一番最初に来てくれた人に、なにか記念品をプレゼントします。
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