「蚤の市」の大きな収穫は、若い女性とのおしゃべり!
「文ちゃん(伊藤文学)アンティーク・コレクション蚤の市・併設展・伝説の前衛舞踊家・伊藤ミカ写真展」11月28日から12月7日までの10日間の会期を無事に終えることができた。これもぼくを応援してくれた、皆さまのお蔭と感謝している。
10日間ってあっという間だったが、「ポスターハリスギャラリー」の長谷川町子さん、もうひとりの若い男性(お名前をわすれてしまった)が、展示の仕方を工夫してくれたので見応えのある催しになった。
28日夜のオープニングパーティには、なつかしい友人、知人が狭い会場に40名も集まってくれて、賑やかに幕を開けることができた。
10日間で見に来てくれた人は、100人足らずだったが、わかりにくい会場にたどりついた方々は、さすがに熱心に見てくれた。
画廊の常連のお客さんが多かったのは当然だが、「伊藤文学と語る会」に出てくれた人が何人もいた。明治大学のかわいい女性のHさんは、語る会にもよく顔を出し、パーティにも出席してくれ、また蚤の市も見に来てくれて何やら買い求めてくれたようだ。
見に来てくれた半数以上は若い女性だから、ぼくとしては張りきらざるをえなく、写真を一緒に撮らせてもらったり、おしゃべりに夢中だった。
45年前の舞踊雑誌の「人と作品」と題する頁に、ミカのことを書かせてくれたものを写真とともにコピーして展示していたのだが、文字を読んでくれる人は少なかった。
ひとりの若い女性が、かがみこんでぼくの文章を熱心に読んでくれていた。そんな人がいなかっただけに、ぼくは感動して声をかけてしまった。
ひとりでアパートに住んでいて、正規の社員ではない仕事だそうだから、決して生活は楽ではないだろう。森茉莉さんのフアンで、ネットを見ているうちに、ぼくのブログにたどりついて来てくれたそうだ。
秋葉原のお店でニコニコ動画の生番組があり、それに出演した折に、ちょこっとおしゃべりした保険会社に勤めているという女性も来てくれた。携帯にぼくと一緒の写真が収まっていたのはうれしかった。
ミカの写真は刺激が強いだけに、顔をそむけるのではないかと、心配していたが、その気迫あふれる写真を受け入れてくれたようだ。
黒川紀章さんが内装を設計し、照明は東京タワー、東京駅の照明をデザインした若き日の石井幹子さん。時代の最先端をゆく、クラブ「スペースカプセル」のショウに出演することができたのは幸せだった。
中央公論社の編集を長く勤められたという86歳の吉田好男さん、名刺の肩書に小さな文字で「路地裏の編集者」と書かれている。ぼくよりも4歳も年上だというのに、記憶力は抜群で、クラブ「スペースカプセル」のこともよく覚えているのには驚きだった。
テープレコーダーを持ってくればよかったが、貴重な話をしてくれたのに、すぐに忘れてしまうのでは、もったいない話だった。
最近のぼくは耳が遠くなってきているので、吉田さんの声は聞き取れなかった。補聴器を耳につけなければならないのだろうか。
ぼそぼそと小さな声でしゃべる人には、大きな声でと、お願いすることにしている。
今の世の中、庶民のふところは寂しいから必要でないものは買わない。でも古いものを好きな人にとっては、ついつい買ってしまう。
まあ、お金ではない。若い女性たちとおしゃべりできたことが、大きな収穫だった。
困ったのは60点も売れ残った額装してある絵だ。誰かまとめて買ってくれる人いないかな。ぼくの狭い部屋がいっぱいで身動きができないよ。
新潟の大学生と
元気な吉田好男さんと
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