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2015年1月17日 (土)

「紅白歌合戦」にさようなら!

 82歳になるまで、大晦日のNHK「紅白歌合戦」を見なかったことは、ただの一度もなかった。
 
 新宿の靖国通りに面したQフラットビルの二階に「伊藤文學の談話室・祭」を営業していた時代は、大晦日の夜は、我が家で「紅白歌合戦」を見終わると、「祭」の従業員へのお年玉を持って、空いている甲州街道を走ってお店に行ったものだ。
 
 何日か前から大型のテレビを借りてきて、みんなで「紅白歌合戦」を見れるようにしていた。
 お店は超満員だ。そのうち神社の初参りをすませてきた、和服姿の人たちが続々とやってくる。
「おめでとう、おめでとう」の声がとびかう店内。いい時代だった。
 
 2014年、大晦日の「紅白歌合戦」。生まれて初めて見ずに、裏番組のテレビ東京の「年忘れにっぽんの歌」を見てしまったのだった。
 何年も前から、ヒット曲が全くない演歌、若い人の歌は年寄りには面白くない。ただ演出、装置、照明には工夫が凝らされていて、さすがNHKと思ってなんとなく観ていたのだが……。
 
 テレビ東京の「年忘れにっぽんの歌」も見ているものを飽きさせない工夫がしてあって楽しめた。歌手と一緒に口ずさむことが出来る昭和の名曲ばかりだから、楽しめないわけがない。
 
 ぼくは石原裕次郎さんの「石原裕次郎カバーソング・コレクション」という5枚組CDを通販で買って、いつも寝る前に聞いている。
 独特の甘い声で、優しさが伝わってくる。「小樽のひとよ」の小樽には一度行ったことがあるので、小樽の駅が目に浮かぶ。
「いつかどこかで」「遠くへ行きたい」どの歌も作曲もいいかもしれないが、作詞がいい。
 
 昭和の30年代、40年代はラジオ、テレビ、パチンコ屋からも歌が流れていたから、自然と耳に入って口ずさむことができた。
 作詞家も、作曲家の質も落ちてしまったのか。いい詞だなと思う曲は少ない。それに歌は三小節まであるのに、いつの頃からか、二小節で終わってしまう。
 時間が少ないのと、少しで多くの歌手に歌わせたいからだろうが、詞を作ったものとしては、三小節まで歌ってくれないと、表現しきれないのでは。
 
 今の時代、ヒット曲を生み出すことは、かなり難しくなっている。新人歌手がデビューすることは、なお難しい。
「紅白歌合戦」を見なかった理由は、ひとつのプロダクションの歌手に占領されてしまっているからだ。
 民放はともかくとしてNHKだけでもそれらの歌手たちの出演を少なくして、才能ある新人を見つけ出し機会を与えてほしいものだ。
 
 歌番組が終わってからのボクシングの試合は見応えがあった。以前はタイトルマッチの試合は一番最後で、前座試合を何組か見せていたが、それでは客を集められないのか、タイトルマッチを何組も見せてしまう。
 
 プロボクシングで日本選手最速のデビュー8戦目で世界2階級制覇を果たした、スーパーフライ級王者、井上尚弥(21)と、アルゼンチンの「生きる伝説」オマール・ナルバエス(39)を二回KO勝ちした試合はすごかった。
 一度もダウンしたことがない相手を二回でKO勝ちしたのだから、そのパンチはすさまじかった。リングに上った9歳の息子が泣いていた。負けた相手にかけ寄ったとき、その息子の頭をグローブで軽くたたいてほしかった。
 
 こんなすごい試合を三試合も見れたのだから、「紅白歌合戦」なんてくそくらえだ!
 
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