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2015年2月21日 (土)

やめたくても、やめられない!

 いまから50年前にオナニーの正しいやり方を本にして、少しは孤独な人のためになったと思っていた。
 昭和23年、戦争が終わって3年後に、ぼくは駒澤大学に入学したが、育ち盛りのときに食べ物がなくて、満足な食事をしていなかったから、ガリガリにやせていた。
 
 オナニーをおぼえたのは、なんと大学に入ってからのことだった。その時代の常識としては、オナニーをやると身体に害があると言われていた。しかし、やめようと思ってもやめられない。ついつい手が……。
 
 その時の体験が、『ひとりぼっちの性生活』になり、『薔薇族』への発想の原点になったのだが、ぼくの書棚に一度も開かずにいた本があった。
 どこで手に入れたのかも思い出せないが、読者が送ってくれたものかもしれない。
『オナニーと日本人』(木本至著・インターナル出版刊・カフエ「織部」の店長がネットで調べてくれたら、数件の古書店で売られていて、2500円だそうだ)
 木本至さんは昭和12年、群馬県生まれ。東京教育大卒業後、光文社に入社、1966年退社後、文筆業に入ったという経歴の方だ。
 
 あとがきによると「あえて理由をつければ、まったく他人と関係なく、個人の想像力のなかの快楽追求にしかすぎないオナニーのようなことでも、ときに国家は禁圧しようとすることがあるということを知りたいためである」と記している。
 オナニーの歴史って人類の発祥とともにあったのかもしれない。その歴史を記してくれているのだが、本嫌いのぼくにはとっても一字一句目を通すことはできない。
 
 オナニーなんて、どうでもいいようなことをよくぞ調べたものだ。すべての動物が子孫をたやさないために、メスと性交する。その大事な精子をムダにしてしまうことを悪とするのは、なんとなく理解できる。
 オナニーを悪と考えるのは、宗教とも関係しているようだ。
 
「ユダヤ人の場合は、バビロンの幽囚から脱出し、宗教的な統一と団結を固めたのだが、そこで作られた「ゾハルの書」では、マスターベーションを“最悪の罪”と規定した。ある権威者は、マスターベーションを名指して「死に値する犯罪」と宣告したほどである。したがってペニスを手でいじらせないための具体的な規制が制定されたのも当然のなりゆきであった。
「ユダヤ人は仰向けに寝てはならない」
「小便するときも、ペニスに手を触れてはならない」
「ぴったりしたズボンをはいてはならない」
 性器と手の絶縁をさせるための工夫がほどこされたのだった。オナニー制圧の源泉は宗教の中にあったのであるが、宗教と人民の絆が弱体化した18世紀において、再びオナニーの有害性が熱烈に叫ばれたことは興味深い。」
 
 煙草にしたって、害になると言われたってなかなかやめられるものではない。ぼくの体験からいっても、害になるのは承知していても欲望につながるオナニーはやめられなかった。
 
 翌日、ぼおっとしていたこともあるし、頭が痛いこともあったが、人間、欲望には弱い。どんなに宗教で規制しても、やめられないものはやめられなかったのでは……。
 猿がマスターベーションをおぼえると、死ぬまで続けてしまうという話をきいたが、何事もやりすぎれば害になるのは当然のことだ。
 
 やっかいを股座にもつひとりもの
 
 江戸時代の川柳は面白い。
 
★ぼくよりも年上と思われる古い読者からのコメント、うれしかった。ネットを使えるのだからすごい。ぜひ、コメントを寄せてください。
 
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