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2015年6月15日 (月)

他人を思いやる心を!

 昭和37年(1962年)10月3日(水)の朝日新聞朝刊には、「読者のひろば」という投稿欄があった。なんと53年前のことだ。
 その「読者のひろば」のトップに、ぼくの投稿の「妹に激励の手紙」が載っている。この投稿が載ったことが、ぼくの人生を変えたといってもいいだろう。
 
 その頃、ぼくの末の妹、紀子が心臓手術のために、東京女子医大の心臓病棟に入院中だった。
 予定されていた手術日が、何度も病院側の都合で変更されたために、妹はやけくそになっていた。それを心配したぼくは「読者のひろば」に投稿したのだ。
 
「心臓手術で話題になった栄介ちゃんが亡くなってから一年、21歳になる妹が僧帽弁閉鎖不全症という、心臓手術でもっともむずかしいと言われる病気で、東京女子医大病院に入院しました。(中略)
 
 こうした不幸な病気を背負って死と対決している病人が、どの病室にもいっぱい。そしてベッドのあくのを待っている全国の患者たち。
 手術を前にしての不安な気持ちは、家族のものたちだけの励ましの言葉では、取り除くことはできません。皆さんの激励の手紙を寄せていただければ、こんなにうれしいことはありません。」
 
 病室の住所、部屋番号、ぼくの住所まで書いてある。この投稿の反響はものすごく、波紋のように広がり続け、本はベストセラーになり、日活で映画化されるまでになった。
 
 この「読者のひろば」には、あと5人の方の投稿が載っている。他の方の投稿をぼくが読んだかは、まったく覚えていない。何気なく読みかえしてみたら、「わたしは土方」という投稿が載っている。今、「土方」という言葉は、使ってはいけない。住所、お名前まで載っている。個人情報なんてものがうるさくなかった時代だ。病室に行くのにもガードマンなんていなかったから、だれでも自由に入れた。
 
「わたしは池袋のあるパーキングビル工場現場で働いている作業員です。先日、昼食のあと道ばたで休んでいると、通りがかったおばあさんに声をかけられました。
「そんなにドロだらけになって、ほんとに大変ですね。でも、あなたたちが働いてくださるおかげで、わたしの娘も、気持よくビルの中で事務をとることができるのですよ。これからも縁の下のちから持ちのつもりで、頑張ってください」と。
 
 このひとことで、午前中の重労働の疲れもすっかり吹き飛ぶようでした。「なんだ土方」と世間でいわれるわたしたちに、こんな励ましの言葉はどれほどうれしいかわかりません・
 先日、現場近くのアパートで便所に落ちた子供を、同僚が汚物にまみれて救い出しました。わたしは思わず、その同僚に握手を求めたものです。
 
 力強く生き抜いていく“土方”のよろこび、それはこんなところにあるのです。」
 
 江東区に住む青島さんという方の投稿だ。読んでいてほのぼのとしてくるいい話ではないか。
 
 この時代に生きている人たちには、他人を思いやる気持ちが残っていた。下町に住むおばあさんには、とくに多かったのでは。
 トイレに落ちる。今の若者にはなんのことかと思うだろうが、ぼくの妹もトイレに落ちかかったことがあった。便器の下に大きなかめが置かれていて、そこに直接、汚物が落ちるのだ。そのくみ取りを韓国の人たちがやっていたということも、忘れてはいけない。汚い仕事を韓国の人たちにさせていたのだ。
 
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