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2015年11月30日 (月)

いつか誰にでも、老いは必ずやってくる!

 松下芳雄のペンネームで、小説、イラスト、映画評など、『薔薇族』に貢献してくれた方がいた。
 松下さんは大阪の出身で、芸者をしていた母親が14歳で生んだそうだ。松下さんは大阪を舞台に自分の生涯を何年も前から書き続けてきた。
 
 松下さんはなんとしても本にしたいと願って、ぼくに相談をもちかけてきた。しかし、今の時代、無名の人が書いた小説を本にしてくれる出版社はない。自費出版をするしかないのだ。
 ある出版社に頼んでみたが、ことわられてしまった。本が売れない時代なのだから仕方がない。
 
 松下さん、85歳になるが生活保護を受けてひとりで暮らしている。今まで病気などになったことがないのに、今になって入院生活をおくっている。どうにも助けてあげられない。『薔薇族』の投稿欄に、こんな寂しい、老いへの不安を訴える投稿が載っていた。
 
「去年の8月から入院していた父親が、他界しました。人間の死なんて本当にはかないものだと、つくづく思い知らされました。
 死人の行く先は、ごみと一緒だなんて、あまりにも悲しい事実です。
 中学、高校時代、大人になってからも、まったくといっていいほど、顔を合わせても話ひとつしなかった父親。
 
 自分にとってみれば、ただけむたいだけの存在だった人なのに、やはり親子って不思議なものだと思います。死が間近になったとき、やっぱり肉親のことばかり思うのが親子なんでしょうか。
 もっと、もっと親孝行すべきだったと思います。葬式後、身内が集まっての話のなかですぐにとりあげられるのは、私の結婚についてです。40代でいまだに独身。ましてや親元から遠くはなれて暮らすひとり者を、年老いた母親、そして兄弟たちは必要以上に気にかけてくれます。
 
 とても嬉しいことなのに、その半面、そっとしておいてほしいと願わずにはいられない日々。
 自分の性癖をすべて話してしまったら、どんなに楽になることだろう。もっと気楽に過ごしていけるだろうにと、思わずにはいられません。
 でも病気がちの母親に、そして兄弟たちには、口がさけても自分がゲイだと、どうしても話せません。
 この歳になってひとりぼっちは、本当に心の底からさびしいものです。若いときには誰でも、自分が年をとるなんて考えるすべもありません。
 
 ましてや中年のおじさんなんて、若い子から見れば、鳥肌が立つくらい嫌な存在なのかもしれません。実際に自分も若いときには40歳くらいのおじさんなんて、見向きもしませんでした。
 でも、いつか誰にでも老いは必ずやってくるのです。人間は寂しく、弱い生きものだと思います。ましてや私のようなものにとっては、老いについてものすごく不安があり、そのときをいかに充実した年代にしてゆくか大きな問題と思っています。
 
 だから、自分の生き方をみなさん、いまいちど振り返ってみてください。そして、どうか、人の痛みとか、苦しみが分かる人間であってほしいと思います。(福岡県・くつろぎ)」
 
 松下芳雄さんは天涯孤独、病気になってしまったら、どんなにかさびしいことか。福岡のくつろぎさんの老いへの不安、ゲイの人で独身者だったら、みんな考えることだ。
 ぼくだって83歳まで過ぎてしまえば、あっという間だ。助けあって生きるしかない。

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