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2015年11月16日 (月)

「白いばら」はいつまでも咲き続ける!

 2015年10月26日の東京新聞朝刊に「夜の銀座 見つめて50年」の見出しで、銀座で一軒だけ生き残っている「キャバレー・白いバラ」の元店長、山崎征一郎さんの著書『日本一サービスにうるさい街で、古すぎるキャバレーがなぜ愛され続けるのか』が紹介されていた。
 
「白いばら」で、ぼくは3度も出版を祝う会を開いたし、数年前に亡くなられた先代の社長、大住政弘さんとも親しかった。山崎さんとは『裸の女房』『やらないか』の出版を祝う会で、お世話になったので、すぐに読んでみたかった。
 
 息子の嫁に頼んで、ネットでアマゾンに注文してもらったら、なんと翌日に宅配で送られてきた。書店に頼んだら、一週間、早くても3、4日はかかるのに。
 包装している袋もよくできていて、ハサミをつかわなくても、すぐに取り出せるようになっている。
 ああ、これでは書店がつぶれるのは当然のことだ。
 
 帯に入れるキャッチフレーズのような長いタイトル。白地のカバアに白いばらが型押ししているが、あまり目立たない。
 本の作りが良くない、安っぽい。山崎さんは店長としての風格がからだからにじみ出ていた。もっと重厚な本にしてほしかった。
 
「今、鏡の中にいる、柔らかな表情の自分、この顔はお客様との日々でつくられたものだと。」と書いているが、笑顔の山崎さんの顔は、50年という歳月が作り出した顔だ。
「白いばら」の建物は古い。年季の入った建物だからこそ、清潔感に気を使う必要があると、開業前に二時間もかけて掃除を全社員でする。トイレは新人が担当されるが、トイレ掃除をするために入ったのではないと、早々に辞める人もいるそうだ。
 
 ぼくも何度かトイレに入ったが、ピカピカにみがきあげられていた。建物は今後も建て替える予定はないそうだ。建て替えてしまったらお客様から支持されている「変わらない良さ」を失ってしまうからだ。
 
 社長と山崎さんは、全国のキャバレーを見て回っている。つぶれていく店の共通点は、「汚い」「覇気がない」「暗い」「淀んでいる」そんな言葉がピッタリ、そして従業員が自分の店の悪口を口々に言う。
 
 銀座2丁目にあった店の話。「その店もやはり暗くて汚れている。窓ガラスが上半分と下半分で色が違っていること、手の届く範囲しか拭いていない。恐らく開店前に店員がやっつけで掃除をしているからだ。」
 
「白いばら」では、窓を拭くときには脚立を立て、隅から隅まできちんと拭く。
 ぼくは学生時代に銀座のお店の窓ガラスを拭くアルバイトをしていたので、お店に入ると、窓ガラスが汚れていると気になってしまう。繁盛しているお店は掃除が行き届いてるものだ。
 
「白いばら」のホステスの心得が、13箇条もある。
 
「1・女らしさを忘れてはなるません。女性は男性の男らしさにひかれるように、男性も女性の女らしさにひかれます。」
「7・お客様はほめるに限ります。お客様ばかりでなく、お友だちから男子職員まで、ほめてごらんなさい。長い間にあなたのプラスになります」
 
 キャバレーって、世の中の景気、不景気に影響される。50年、生き抜いてきたということは、大変なことだ。
 月に一度ぐらいは「白いばら」に行きたい、すばらしいショウを見たいと思うけど、それができないとは情けない。それにしても山崎さんってすごい人だ。

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