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2016年2月 8日 (月)

女性よりも女性らしいゲイの人の話

 女装をするのが趣味というのが、ノンケの男の中にもいる。1986年の5月号に、ぼくは面白い記事を書いていた。
 「スクープ! 珍ニュース 女装もここまでくればお見事 花の女子大 謝恩パーティにフテブテ潜入!」の見出しで。
 
 「わたくし、どう美しいでしょうとばかり、ニコッとほほえんできる良家のお嬢さん?
 どこも卒業式シーズンとあって、全国の一流ホテルは謝恩会の真っ盛り。女子大ともなると、500名から1000名を越す、お嬢さん方が振り袖に、ドレスに着飾って、ホテルの宴会場は花が咲いたよう。
 
 そこへなんと勇気ある女装好きがいたのです。よっぽど、その容姿に自信がなければ街中なんて歩けないし、ましてやホテルに乗り込んで、女子大生の花の卒業謝恩会パーティにもぐりこむなんてことはできるものではありません。その上グループごとの記念写真まで、一緒に撮ったというのだから、お見事と言わざるを得ません。
 
 この話はある地方都市の出来事で、地元でも一流のミッションスクールで、良家のお嬢さんばかりが集まる有名校。その謝恩会だから会費もそれ相当のお値段。当月は800名からの振袖姿が目立つ大パーティで、この女装子はちゃんと会費を払い、お料理を頂き、楽しげに語りあい、周りの人たちになんの不自然さも感じさせなかったという、2月の卒業シーズンのお話だったのです。
 
 このスクープをそっと編集部に教えてくれたホテルのあるお偉方も読者のひとりなのだから、当然、そのへんの鑑識眼は持ち合わせているはずなのに、それがまったくわからなかったというのだから、女性以上に女性的だったのでしょう。この記念写真の中にも、女子プロレスのダンプ松本が振り袖を着たような子がまじっているのだから。
 
 (中略)
 
 それがとうとうバレてしまったのです。最後にどうしても記念写真を撮らなければならない破目になってしまったからです。
 グループごとに集合写真をスタジオで撮ったのですが、最後にどうしてもこの一枚を自宅に送ってくれと、その女装子だけがいうのです。出来上がれば学校に送ることになり、それどころか卒業アルバムにのせることになっていたのです。
 女装の男性が女子大の卒業アルバムにのってしまったら、それこそ前代未聞の大珍事になってしまったでしょう。その一歩手前で女装がひとりいるということが発見されて、緊急会議がホテル内部でひらかれたのです。この写真の中にホテルの部長の娘がいて、その娘が、こんな子はうちの学校にはいませんということで大騒ぎになってしまったのです。
 
 それで全員にもう一度着物持参でホテルに集合してもらい、着付けをして、日当をおわびにさしあげて、ホテル側は大損害でしたがことなくケリとなったのです。
 
 後日談がこのあとにあるのですが、2週間後、別の謝恩会があり、またまた味をしめたその女装の男。ロビーをうろついていたので取り押さえたのですが、あまりの美しさと、同じ世界の人だからと、裏口からこっそりと人目につかないように逃がしてやったというのです。
 
 こういう心優しい読者がホテルでは働いているのだから、きっと好感をもたれるホテルとして、繁盛しているのでしょう。
 心温まる話ではあり、べつに犯罪にはならないだろうけど、美しさは鏡に映すだけにして、もう、こんないたずらはやめてほしいものですね。でも、うまくやったね。大成功!」
 
 ホテルマンにはゲイの人が多いかもしれない。よく気がつくし、心優しい人が多いから……。
 
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