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2016年7月 2日 (土)

 君と知りあえて良かった!

 「文ちゃんと語る会」に2度も勇気を出して参加してくれた、関西に住むひきこもりの青年が手紙をくれた。
 少しずつひきこもりから、脱出しようと挑戦しているようで、そんなことができないのかと思ってしまうが、彼なりに努力をしているようだ。
 
 ◯お店レジでのプリペイドカードの発行
 ◯大きめの物の徒歩でのリサイクルショップへの持ち込み
 ◯会員制のスーパーでの入会手続き
 ◯宅配ピザのお店からの持ち帰り
 ◯銀行での各種手続き
 ◯金券ショップや、貴金属買取店での商品券の買い取り
 
 「初めてのものはもちろんのこと、以前より何度か経験していることでも、かなり勇気が必要です。
 入口の近くまで行ったときも、諦めて帰ろうかと何度も考えましたが、かなり勇気を出して入りました。
 現在もなにか大変なことをしてしまった直後のような感覚(恐怖)が、ほぼ常にありました。
 前よりもかすかに良くなっているとは思いますが、話せないといけない場面で、うまく声が出ません。
 
 私の場合、決まった行いや単語ではなく、いつ声が出せなくなるかはわかりません。話そうと思う文章が頭のなかで、文章化するスピードもかなり遅く、文章化できても声が出せず、違う単語を探すことになりますから……。
 そもそも頭の中で文章化したものを、口に持ってきて声に出すということを約1秒で行い、それを卓球のように相手の方と、やりとりするのが「コミュニケーション」ですので、これは私にとっては、とんでもないことなのです。
 
 書くスピード自体が遅いということもあるのですが、一番の理由は頭の中での文章化が遅いことです。(中略)
 私は前よりはかすかに良くなっているとは思いますが、強迫性障害もありますし、精神的な意味だけでなく、身体的な意味でも、私はまともではありませんので、これまでの人生を振り返ってみても、よくこの身体で大学まで通えたなあと、考えることがよくあります。(中略)
 
 「伊藤文学のひとりごと」の6月11日の記事の人のことで、蹴りながら歩く女性のことを読みましたが、前々回の語る会に参加させていただいたとき、大阪に帰りついて商店街を歩いていました。私の前を歩いていた方が、ときどき私をチラチラ見るのです。しばらくしてその方が、突然、大声で私に
 「その音、うるさいのお〜! うっさい!」
 と何度も何度も叫ぶのです。
 その方は私が持っていたスーツケースのガラガラという音が気になったらしく、そのどなり声は商店街中に、ひびき渡りました。
 もちろん、その気持は理解できるのですが、さすがに重くて持ち上げながら歩くわけにはいきません。
 そもそも声を出すということさえも、非常に大変なことなのですから、その人にわびることもできませんでした。
 
 このような状況ではございますが、少しずつ社会に向かって歩いております。」
 
 長い長い手紙、それも一字一句、丁寧な字で書かれていて、字の間違いもない。どれだけの時間をかけて書いたのだろう。
 君のような人が世の中に、どのくらいの数でいるのかわからないが、その人たちと出会うことはできまい。語る会に出てきてくれたから知り合うことができた。近くに住んでいるのなら毎日、君を訪ねておしゃべりするのだけど、残念だ。

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