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2016年8月 8日 (月)

暗い考えを変えた『薔薇族』!

 1989年の『薔薇族』9月号が、創刊200号・18周年の記念号で、美輪明宏さんが「自殺した友よ、いま一緒に乾杯しよう」という、素晴らしい、お祝いの言葉を寄稿してくれた。
 読者からも「『薔薇族』との自分史・18年の歩みと私」と題して、何人もの人たちから投稿が寄せられた。
 
 「暗い考えを変えた1冊」と題して、「西日の当たる下宿・岡山・19歳」から送られてきた投稿は、『薔薇族』を出し続けてきてよかったという思いにさせられた。
 
 「僕が普通の人と違うなと、考えだしたのは中学生になって間もなくのころだったと思います。女の子と話していても、あまりハッピーになれなかったのです。
 その当時、まだ『薔薇族』を知らなかったころは、真剣に悩みました。「どうして僕は普通の男と違うのだろう?」
 このことばかり頭の中に渦巻いていました。
 
 しかし、いくら考えたって答えなんて、そう簡単に出てくるものではありません。体の中から抑えきれないほど欲情したこともありました。(中略)
 ひまつぶしを兼ねて古本屋に行きました。コミックをバラバラと読んだあと、名前だけは聞いたことのある『薔薇族』を見つけました。
 
 ふるえる手でそれをとり、ページをめくると、なんと大学生ぐらいの男性の裸の写真。アソコは点々で隠しているけど、少しは見える。大変興奮しました。これが僕と『薔薇族』との最初の出会いでした。
 
 その古本屋で本を買い、家に持って帰って隠れるように読みました。その中でとくに印象に残っているのは、巻頭の写真と、男街ガイド、それに「伊藤文学のひとりごと」でした。その中に「男が男を好きになることは別におかしくはない」というような意味のことが書いてあったのです。これを見たとき、「ああ、ここに僕のエデンの園がある」と思いました。この本の世界の中だったら、僕も思いきって羽を伸ばせると。
 
 そして僕の考えは変わりました。ホモは異常ではないこと。だから他人に対してもけっして引け目を感じなくてもいいということです。この時、僕は中3でしたが、自分が精神的に一回り大きくなったように思えました。
 
 翌年、僕は目指していた高校に合格し、学校生活を楽しみにして教室に入ったのですが、ひとつ困ったことが起きました。
 それはというと、なんと、この自分のいるクラスには男らしいやつ、美男子がワンサカいたということです。
 みんな個性豊かで、スリムでハンサム、美男子ばかりでした。もう目移りして、どうしようもありませんでした。(中略)
 
 卒業はしたけれど、自分の目標の大学にふられ、1年間、浪人することになりました。予備校に入学してパッと目を引いたのが、ふたりいました。
 初めのうちはふたりとも話しづらかったけど、食物の話からなんとか話ができるようになりました。
 ついに前者の彼を家に連れて来ました。どうも彼はお仲間みたいな気が、前々からしていたので、確かめるつもりでキスをしようとすると、なんと抵抗しないじゃありませんか。そこで僕は彼のジーパンのファスナーを下ろし、ベルトを外すと、彼は白のブリーフを穿いていましたが、勃っているのが、はっきりわかりました。はじめ、パンツの上からフェラチをして、次にパンツをとって……。
 
 この時、僕も童貞をなくしたんだなあと思いました。現在、僕は岡山の大学に在籍しています。」
 
 「『薔薇族』に出会って良かった」。嬉しい言葉だった。

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