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2016年8月27日 (土)

竜君に嫌われた山川純一君は災難でした!

 なんでぼくの『薔薇族』での良き相棒、藤田竜君、スタッフたちは、山川純一君描くところの劇画の主人公たち(長髪で顔が長い)を嫌ったのだろうか。
 それはぼくの考えでは、ゲイの人たちが、自分の心の奥底にある女性的な部分を意識しすぎて、より外見を男ぽく見せたいと思うことと関係している。
 髪の毛が長い、顔が長いということに、「女性」を感じ、生理的に嫌うのではないか。
 
 1977年、№54・7月号に藤田竜君が面白いエッセイ「短髪大研究」を載せている。これを読むと、山川純一君描くところの劇画が嫌いな理由がよく分かる。
 
 「短髪否定論、とまではいかないけど、なぜ短髪だけが男らしいと断定するのか、とか、短髪でオネエ言葉は噴飯ものだ、といった文章がときおり本誌に載りますな。
 そうした意見をやむにやまれず出してしまうくらい、まったくバアでも文通欄でも、短髪、短髪とやかましい。
 
 短髪にしたら急にモテだした男を何人も知っているし、相対的にムクんできた、このおれですら男に多少でもありつけるのは、髪を刈り込んでいるからでしょう。
 そしてまたおれ自身も髪の短い男にひかれるのです。なぜ、短髪にわれわれの多くは、セックスアピールを感じてしまうのであろうかね。
 
 短髪から連想されるものは、スポーツマンとやくざで、ま、男性的要素は濃厚な人たちではありますわな。その雰囲気をちょろっといただく上で、何が手軽って、髪を刈るくらい簡単なことはない。それで頭だけの部分でそうした男っぽい男になりすまし、また、見る方もわざとだまされているのだろうか。そういう気配がないでもないが、短髪大モテの理由はそれだけではないように思われ、要するになぜいい男に見えるのか、さっぱり分からない。(中略)
 
 スポーツマンが短髪なのは、競技の際にじゃまにならないという理由の他に、とくに学校のクラブなどでは、精神統一というきわめて日本的な理由によっている。
 しからばやくざはなぜ短髪か、というと、これは必然性はないみたいだけど、すごみ、が表現できるからでしょう。
 
 では、しつこいけどね、短髪にすると、どうしてすごみが出るのかな。それはなぜか我々がやくざ=角刈りあるいは丸坊主という概念を持っているからなのでありましょう。(中略)
 近眼メガネをかけた男は嫌いってのもよく目にするけど、考えるにメガネは知的なるものの象徴だからね、知的なるものは荒々しい粗野なものの対極にあるわけでしょうが。
 そうした野生こそが男性的ならば、メガネは非男性的なものということになって嫌われるのだと考えられ、同じく短髪は知性を感じられないからこそ、男っぽいのではありますまいか。(ジャーン!! ついに短髪がモテる結論に到達した!!)(中略)
 
 考えてみれば、世間がホモを差別する以前に、自信のあるホモは自分から世間を差別し、見下しているところがあって、芸能、芸術の鑑賞力や造形力なんかにはことにすぐれ、さまざまのジャンルのデザイナーの多くが、ホモであったりするわけで、ま、ノンケにはわかんないよ、オネエじゃなきゃ駄目だよって仕事はとてもあるのです。(中略)
 
 やっぱり自らを肯定するところから我々の幸福は生まれるのである。と断定し、大いに短髪を愛してよろしいのではありますまいか。」
 
 藤田竜君、自分がオネエぽいから、山川純一君の長髪、長い顔が許せなかったのだろう。
 一緒に長いこと住んでいた内藤ルネさんが、ぼくに「本間が、相手を思いやる気持ちが少しでももてたらね」と。嫌われた山川純一君は、災難でした。
 
 「みんなヤマジュンになぜか惹きつけられる。きっとかわいくて清らかだから! よしもとばなな」
 こんなすばらしい推薦文の『ウホッ!! ヤマジュンセレクション やらないか』
 復刊ドットコムから、女性をターゲットに、有名女性デザイナーの見事な装丁で、9月半ばごろ発刊される。
 これは手元に置いておきたくなる本だ。乞うご期待!
 

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コメント

超竜君、本人曰く心持は裕福?、頭の回る方なのですから株でもなさったら宜しいのにねぇ。

投稿: | 2016年9月16日 (金) 18時11分

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