« 『薔薇族』と読者は一心同体だった! | トップページ | ヤマジュンとの出会いは、ぼくの運の強さ! »

2016年9月26日 (月)

『三島SM谷崎』すごい本だ!

 どえらいことになってきた。「彩流社」の編集部新入社員の林田こずえさん、明治大学の学生時代に「文ちゃんと語る会」に参加してくれて知り合った女性だ。
 彩流社に入社して、すでに何冊も彼女が手掛けた本が出版され、文芸評論家の鈴村和成さんの著書『三島SM谷崎』が、いま注目を浴びている。

 「本書は『村上春樹と猫の話』『村上春樹は電気猫の夢を見るか?』に続く、三冊目の彩流社から出す書き下ろしの長編評論で、同社の高梨治氏のお申し出に始まり、実際の編集の労を取られたのは、若い優秀な編集者、林田こずえ氏です。深甚なる感謝を申し述べます。」と、あとがきに鈴村和成さんが書かれている。

 大学を卒業したばかりの編集者に、著者が謝辞を述べるということは、林田さんはまれにみる才女と言っていいだろう。彩流社はいい社員を入社させたものだ。

 林田こずえさんが企画して、10月8日(土)19〜21時(18時半開場)下北沢南口のブックカフエ「B&B」で、「鈴村和成×伊藤文学 三島SM谷崎VS薔薇族」を開催する。
 「三島由紀夫はマゾだった? 谷崎作品に見えるサディズムとは? 文豪二人の従来のイメージを覆す、前代未聞の超濃厚SM対談。
 作品、評伝の分析によって三島と谷崎を比較した鈴村和成さんと、LGBTやSMについて文化的に触れてきた伊藤文学さん。『三島SM谷崎』を基点に繰り広げられる、予測不能なトークをお楽しみに!」

 鈴村和成先生は、東京大学仏文科卒、同修士課程修了、横浜市立大学教授を経て、同名誉教授。文芸評論家として活躍している方だ。
 この本を書かれるにあたって、参考に読まれた本がずらりと並んでいる。
 ぼくが読んだ本は、福島次郎さんの『三島由紀夫 剣と寒紅』だけだが、なにが書いてあったのか忘れてしまっている。
 『三島由紀夫全集』だけでも42巻、『谷崎潤一郎全集』は30巻。
 学者ってすごい。これらを全部読まれて、結論を出されるのだから、一冊の本にまとめあげるのには、どれだけの歳月を費やしていることか。

 三島由紀夫さんの『仮面の告白』だけは、10年前にひざに人工ひざを入れる手術のために、東京医大に入院した折に、やっと読んだが、すでに内容は忘れてしまっている。
 澁澤龍彦さんの訳『オー嬢の物語』は、鈴木さんの本の中にも登場しているが、フランスの地下文学の最高傑作といわれた本だ。
 ぼくの先妻の舞踊家、伊藤ミカが独立して「伊藤ミカ ビザールバレエグループ」を結成し、旗揚げ公演に選んだのが『オー嬢の物語』だ。

 1960年代、新宿に若い芸術家が競い合って熱気に満ち溢れていた時代だ。
 まったく無名の舞踊家を支えてくれたのは、舞台美術に金子國義さん、ふくろうの面に人形作家の四谷シモンさん、相手役に前衛舞踊家の石井満隆さん、ポスター・チラシ・チケットデザインに宇野亜喜良さんという、豪華なメンバーだ。
 『オー嬢の物語』を何度も読まなければと、読み始めたが、途中で投げ出してしまった。オージョウ(往生)するとはこのことだ。それでも『オー嬢の物語』は、再演されるほど話題になった。

 さて、鈴村和成さんとの対談、勝負にならない。鈴村さんのご意見を聞くだけだ。
 ぼくがどんな話をするか、自分でもわからない。林田さんが作ったチラシを他人事のように見ている。

Kokuchi_3

|

« 『薔薇族』と読者は一心同体だった! | トップページ | ヤマジュンとの出会いは、ぼくの運の強さ! »

コメント

なにが書いてあったのか忘れてしまっているでは、読んだことにはなりません。 
せめて『仮面の告白』よりも、『禁色』を読んでほしい。
作者の苦悩が、密やかに書かれています。

投稿: | 2016年9月27日 (火) 02時03分

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)




トラックバック

この記事のトラックバックURL:
http://app.cocolog-nifty.com/t/trackback/101967/64215448

この記事へのトラックバック一覧です: 『三島SM谷崎』すごい本だ!:

« 『薔薇族』と読者は一心同体だった! | トップページ | ヤマジュンとの出会いは、ぼくの運の強さ! »